帝国データバンクの「食品主要195社価格改定動向調査」によると、2023年は累計で3万2395品目が値上げとなりました。
家計への負担を減らすために、これまで以上に節約を意識した人も多かったのではないでしょうか。
この記事では、「節約に関するアンケート」をもとに、効果が高かった節約術を紹介します。
また、ファイナンシャルプランナー(FP)がおすすめする、家計の見直し方法について解説します。
みんなが選ぶ、効果があった節約は「食費」「外食」。FPがすすめる節約項目はもっと大きな効果が期待できる
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
みんなに聞いた「効果のあった節約術」
ナイル株式会社が、680人を対象に「節約に関するアンケート調査」を実施しました。
出典:ナイル株式会社「節約に関するアンケート調査」
効果があった節約術は、「食費を減らす」(215人)が最も多く、「外食を控え自炊する」(233人)、「ポイ活をする」(228人)と続きました。
「食費を減らす」「外食を控え自炊する」「ポイ活をする」は、比較的取り組みやすく、即効性の高い節約方法といえるでしょう。
一方、常に節約することを意識していなければならないため、継続するのが大変というデメリットもあります。
また、物価が上昇しているため、食費や外食は、思ったほど節約できていなかったと感じることもあるでしょう。
食費や外食費は、「変動費」に分類されます。
上記の通り、変動費の節約は、効果が薄く継続が大変なため、「固定費」の見直しをするのが効果的です。
では、家計の見直しの相談を受けた際、FPはどのようなアドバイスをするのでしょうか。
FPがおすすめする節約
FPが家計の節約でポイントにするのは、「支出額の大きい項目」です。
支出額が大きい項目の代表は、「住宅ローン」と「保険料」です。
食費や外食費の見直しと比べると、面倒に感じる人もいるかもしれませんが、その分、成功すれば大きな効果が期待できます。
住宅ローン
住宅ローンは、返済期間や借入額が同じでも、金融機関によって返済額が異なります。
金融機関によって、適用される金利が異なるためです。
住宅ローンの借入先を見直すことで、返済額を減らせるかもしれません。
2016年にマイナス金利政策が導入されてから、住宅ローンの金利水準は低くなりました。
そのため、特に2016年より前に住宅ローンを組んでいる人は、借り換えによって返済額を抑えられる可能性があります。
借り換えを行った場合の返済額をシミュレーションしてみることをおすすめします。
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住宅ローンの借り換えについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
・住宅ローンの借り換えに最適なタイミングとは|借り換えの注意点をおさえて賢い判断をしよう
保険料
保険料の見直しも効果的です。
保障内容の重複がないかや、必要以上の保険をかけていないかなどを確認しましょう。
保険商品は、年々新しいものが出ており、保障内容や保険料も変わっています。
同じ保障内容で、保険料が安くできる商品がないか、定期的に見直すとよいでしょう。
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保険の見直しについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
家計の平均支出はどのくらい?
住宅ローンや保険料の見直しは、大きな節約効果が期待できます。
家計のなかで、住宅ローンや保険料の支出が多い場合は、見直しを検討してみるとよいでしょう。
マネーFixでは、家計に関するデータを集計して公開しています。
みんなのお金に関するデータ「家計」
政府の調査データやマネーFix独自の世帯別の家計支出データを公開しているので、家計見直しの際の参考にしてみてください。
- ナイル株式会社「節約に関するアンケート調査」