出産は健康保険適用の対象外です。妊娠から出産まで全額自己負担になり、多くの費用がかかるほか、出産や育児によって会社を休むため、収入が減ることに対して不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。
国は子育て支援の一環として、出産時以外にも多くの補助金を用意しています。この記事では、子どもが産まれた際に受け取れるお金を解説し、子どものためにお金を貯める方法も紹介します。
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【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩
一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。
出産は健康保険適用の対象外です。妊娠から出産まで全額自己負担になり、多くの費用がかかるほか、出産や育児によって会社を休むため、収入が減ることに対して不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。
国は子育て支援の一環として、出産時以外にも多くの補助金を用意しています。この記事では、子どもが産まれた際に受け取れるお金を解説し、子どものためにお金を貯める方法も紹介します。
子どもを出産し、養育するにあたって国から受け取れるお金は、以下の通りです。
出産育児一時金は、健康保険組合および国民健康保険の被保険者が出産した際に一時金が支給される制度です。出産は保険適用外なので、入院して出産することで高額な費用が一時的に発生します。その負担を軽減する目的で設けられた制度です。
※産科医療補償制度に未加入の医療機関で出産したとき
※産科医療補償制度に加入している医療機関で出産したが、出産時妊娠22週未満だったとき
立替が不要で、医療機関に直接支払われる「直接支払制度」の申請方法は以下の通り
出産育児一時金について詳しく知りたい方は、『出産育児一時金とは?もらえる金額や条件をわかりやすく解説』の記事をご覧ください。具体的な金額や申請方法などを詳しく解説しています。
出産手当金は社会保険(健康保険組合)独自の制度で、国民健康保険加入者は利用できません。出産のために産前産後休暇を取得しており、会社から給与が支払われない場合の経済的負担を軽減するためのものです。
出産手当金について詳しく知りたい方は、『出産手当金とは?支給条件・支給額や申請方法』の記事をご覧ください。具体的な金額や申請方法などを詳しく解説しています。
育児休業給付金は、育児休業を取得した雇用保険の被保険者に対して支払われる制度です。企業側には1歳未満の子どもを養育する人に対し、最大2年間の育児休業の取得が義務化されています。育児休業は、2回まで分割して取得することが可能です。
育児休業給付金について詳しく知りたい方は、『育児休業給付金とは?いくらもらえる?』の記事をご覧ください。具体的な金額や申請方法などを詳しく解説しています。
中学校3年生までの子どもを養育する世帯に対して支給される手当です。子どもの年齢や人数に応じて支給額は変動し、所得制限が設けられています。
2024年10月には対象が高校生まで延長になるなど、制度改正される予定です。
児童手当の支給金額について詳しく知りたい方は、『児童手当の支給金額はいくら?申請方法や所得の制限・上限について解説』の記事をご覧ください。具体的な金額や申請方法などを詳しく解説しています。
児童扶養手当は離婚によるひとり親世帯や、父や母と生計を別にしている児童を養育している世帯に支給されます。
全部支給 | 一部支給 | |
---|---|---|
基本月額 | 4万4140円 | 1万410~4万4130円 |
加算額 (2人目) |
1万420円 | 5,210~1万410円 |
加算額 (3人目以降1人につき) |
6,250円 | 3,130~6,240円 |
教育資金の必要金額とその対策の相談なら
ここでは、子どもを出産したときに考えておきたい次の2つの費用について紹介します。
特に教育費については、しっかりと計画を立て、早めに準備を始めることが大切です。
夫婦2人で暮らしていた場合と、子どもが1人増えた場合の生活費を項目ごとに比較します。
費目 | 2人家族(夫婦のみ) | 3人家族(子ども1人) |
---|---|---|
食費 | 6万8666円 | 7万8754円 |
光熱・水道費 | 2万1092円 | 2万4697円 |
家具・家事用品 | 1万2008円 | 1万2909円 |
服飾費 | 9,018円 | 1万671円 |
保険医療費 | 1万3904円 | 1万3638円 |
交通・通信費 | 4万5501円 | 5万2373円 |
教育費 | 1,092円 | 1万5034円 |
教養・娯楽費 | 2万5421円 | 2万8025円 |
その他の支出 | 6万6546円 | 6万3970円 |
1ヵ月あたりの生活費合計 | 26万3268円 | 29万9981円 |
内閣府「子どものいる世帯の年齢層別消費支出」によると、年齢別の子どもにかかる1ヵ月あたりの教育費は以下の通りです。
子どもの年齢が高くなるにつれ、教育費が増えていることがわかります。
教育費は、私立か国公立か、大学に進学するか、どのような大学に進学するのかによって大きく異なります。大学に進学する際の入学金および1年間の授業料の相場は以下の通りです。
入学金 | 授業料 | |
---|---|---|
国公立大学 | 28万2000円 | 53万5800円 |
私立大学文系 | 22万5651円 | 81万5069円 |
私立大学理系 | 25万1029円 | 113万6074円 |
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子どもを育てるには、生活費以外に学校教育費や習い事の費用などたくさんのお金がかかります。子育てに関する費用を準備するポイントは、以下の通りです。
資金を準備するには、まず家計の状況を把握することが重要です。そのうえで無駄な支出を見つけ出し、削減するようにすると、その分を貯蓄に回すことができます。
家計の項目は大きく「固定費」と「変動費」に分けられます。基本的な節約を考える際には、まずは固定費から見直すのがおすすめです。固定費は毎月一定の額を支払うため、一度見直すとその効果が続きます。
固定費を見直すポイントは、以下の通りです。
固定費を節約するためのアイデアをもっと詳しく知りたい方は、『家計の見直し方法や節約アイデア』をご覧ください。より具体的な節約方法が紹介されています。
家計を見直し、余剰資金を捻出できたら、将来のために貯蓄するのも1つの方法です。資産を増やしたいのなら、預貯金だけでなく、投資も視野に入れるとよいでしょう。
最近では、単元未満株や積立投資などで100円程度の少額から始められる運用商品もあります。NISAのような非課税制度を活用するのもおすすめです。
子どもが生まれたことによる家計の見直しや、子どもの教育資金に関する悩みは、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談する方法もあります。FPはお金に関する専門家で、ほかにも以下のような相談が可能です。
FPに相談することで、今後想定されるライフイベントを踏まえたキャッシュフローの作成や、必要な資金、そしてその資金を貯める方法などをアドバイスしてもらえます。
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子どもが生まれると、生活費が増えるとともに、教育費なども必要になってきます。家計を見直し、将来に向けて資金計画を立てるようにしましょう。悩みがある場合には、お金の専門家であるFPに相談してみるのもおすすめです。
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