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【簡単】家計の見直しはどこから始める?節約のポイントや具体例を解説

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

普段から意識して節約しているつもりでも、お金が貯まらないという人もいるでしょう。「家計の見直しはどこから始めるべき?」「節約方法の具体例は?」など疑問はありませんか?

お金を貯めるには、ポイントを押さえて家計を見直す必要があります。

この記事では、家計を見直す際に必要な以下の内容を解説しています。

この記事でわかること
  • 節約のポイント
  • 無駄な出費の見つけ方
  • 家計を見直す具体的な方法

家計の見直しで必須!「固定費」と「変動費」の違いは?

家計を見直すためには「固定費」と「変動費」の違いを理解する必要があります。固定費は毎月一定額が必ずかかる費用、変動費は毎月かかる金額が変動する費用です。

固定費 変動費
・住居費
・通信費
・保険料
・水道光熱費
・教育費
・自動車ローン
・サブスクリプション
・定期購入品
・食費
・交通費・ガソリン代
・交際費
・娯楽費
・医療費
・日用品
・衣服費
・嗜好品代
・理美容費
・水道光熱費

まずは普段使っている費用が、固定費と変動費のどちらに該当するのか把握するところから家計の見直しが始まります。

家計見直しの方法 - まず固定費から見直すのがおすすめ -

家計の見直しは固定費から行うのが一般的です。

ここでは固定費から見直すと節約効率が高い理由や、具体的な方法を解説します。

固定費を見直すと節約効率が高い

家計は「固定費」を見直すと節約効率が高いです。固定費は毎月出ていく支出であり、一度見直したあとは自然に節約できます。家計に占める割合が多いため、節約効率が高いです。

例えば、家賃や通信費、保険などを見直す手間はかかりますが、見直し効果は大きいのでおすすめです。

無駄な出費を把握する

固定費を見直すために、無駄な出費を確認しましょう。結局、毎月何にいくら使っているのか把握できないと、家計の見直しはできません。

具体的には、家計簿をつけるとよいでしょう。紙の家計簿はもちろん、アプリやExcel表など家計を管理するツールはいくつもあります。

家計管理のやり方に関しては、こちらの記事「家計管理のやり方とは?上手にやりくりするコツや家計簿が続かない場合の管理方法」でも詳しく解説しています。

プロに相談する

支出と収入を把握したあとは、ファイナンシャルプランナー(FP)に家計の見直しを相談するのもおすすめです。

プロの目線から家計に関する具体的なアドバイスを受けられるため、個人でやるよりも、効率良く家計の見直しができます。

FPへの相談は窓口だけでなく、オンラインでも行っています。場所や時間にかかわらず相談できるので、気軽に問い合わせてみてください。

家計の見直し、保険の見直し、老後資金の準備などお金の不安はありませんか?

【項目別】固定費の見直し方法

固定費の見直しは項目別に行いましょう。

  • 水道光熱費の見直しポイント
  • 通信費の見直しポイント
  • 保険料の見直しポイント
  • 住居費の見直しポイント
  • 自動車費用の見直しポイント

水道光熱費の見直しポイント

水道光熱費の見直しで大きいのはガス会社と電気会社の切り替えですが、生活の意識を変えるだけでも節約はできます。

以下で水道光熱費の節約方法を確認しましょう。

費目 節約方法
電気代 ・こまめに電気を消し、コンセントを抜く
・省エネ家電に買い替える
ガス代 ・ガス会社を切り替える
・追い炊き機能の使用を減らす
・レンジやケトルなど電化製品を利用する
・給油温度を低めに設定する
水道代 ・使用しないときは水を止める
・お風呂の残り湯は洗濯に活用
・なるべくシャワーで済ませる

特に家電は数十年間同じものを利用している場合、予算を決めて省エネ家電に買い替えると、水道光熱費を節約できます。

  • エアコン:10年前に購入した冷蔵庫を買い替えた場合、年間で約4,509円の節約
  • 冷蔵庫:10年前に購入したエアコンを買い替えた場合、年間で約5,319~6,939円の節約
出典:政府広報オンライン「節電をして電気代を節約しよう!手軽にできる節電方法とは?

水道光熱費は無駄な使用を控えるようにしましょう。大きな金額がいきなり削減できるものではありませんが、意識して生活すれば確実に家計の見直しになります。

通信費の見直しポイント

スマホやインターネットなどの通信費も、大きな割合を占めます。

通信費を見直すポイントは以下の通りです。

  • 「格安SIM」に乗り換える
  • 利用料金の安いインターネット回線に乗り換える
  • スマホのオプションを見直す

特にスマホにかかる通信費は、大手キャリアの通常プランから、使用量に合わせた格安プランに変更するだけでも、月に数千円削減できます。

例えば、大手4大キャリアの料金とMVNOの格安プランを比較してみましょう。

  • 大手4大キャリア平均金額:8,888円/月
  • MVNO料金:4,258円/月
出典:MMD研究所「月々の携帯料金の支払い、平均金額(通信+通話+端末)は大手4キャリアが8,888円、Rakuten最強プランを除いた大手3キャリアは9,498円

あくまでデータ使用料のみを比較していますが、1ヵ月あたり4,000円近い差があります。

通信費を見直すだけでも年間で5万円ほど節約ができる可能性もあるので、検討してみてください。

みんなの家計状況を知りたいなら、マネーFixの「みんなのお金に関するデータ『家計』」が参考になります。

世帯別で見る家計の支出状況やマネーFixが独自で調査した世帯あたりの毎月の食費、光熱費、日用品費、通信費の具体的な金額が分かります。

保険料の見直しポイント

保険料はライフステージに合わせて見直しましょう。家族構成に応じて適切な保険を選び、不要な保険は解約する必要があるからです。

生命保険と損害保険の2種類について、それぞれ見直すポイントを確認します。

生命保険の見直しポイント

生命保険は、人が亡くなったときのリスクに備える保険商品です。ライフステージによっては不要な内容もあるので、見直す必要があります。

例えば、生命保険における死亡保障は、保険金が被保険者の家族に支払われるため、独身の場合は不要なケースも多いです。

生命保険を見直す際は、以下のタイミングで行うとよいでしょう。

  • 結婚や出産で家族が増えたとき
  • 子どもが独立したとき
  • 資産が大きく動くとき(マイホームの購入など)

このようにライフスタイルが変化すると、必要な保障が変わります。数年更新していない場合は要注意です。

損害保険の見直しポイント

損害保険は自動車保険や火災保険など、不測の事態に備えるための保険です。損害保険には次の2種類があります。

  • 代理店型
  • 通販型(ダイレクト型)

以下のポイントに注目して損害保険を見直してみましょう。

  • 代理店型よりも通販型(ダイレクト型)を選ぶ
  • 保障内容に重複しているかチェックする
  • サービス内容を確認する

一般的には、代理店型よりも通販型の方が手数料は安いです。そのため、現在代理店型に加入していて、同内容の通販型ある場合は乗り換えるだけでも毎月の保険料を節約できます。

保険の見直しに関しては、こちらの記事「保険見直しのタイミングはいつ?見直しが必要な理由と4つの注意点を解説」で詳しく解説しています。

住居費の見直しポイント

住居費は毎月かかる支出の中でも大きな割合を占めるので、対策すると貯蓄に回せるお金を増やせます。

「賃貸」と「持ち家」で、見直しのポイントはそれぞれ異なるので確認しましょう。

賃貸の住居費見直しポイント

賃貸の住居費見直しのポイントは以下の通りです。

  • 家賃が安い物件への引っ越し
  • 契約更新時に家賃交渉
  • ルームシェア

通学や通勤に支障がない場合、より家賃が安い物件へ引っ越すのもよいでしょう。

同じ東京都でも23区内とそれ以外では家賃相場が異なります。家賃相場は下表の通りです。

間取り 23区内の家賃相場(東京都新宿区) 23区外の家賃相場(東京都立川市)
1R 6万~10万円台 4万~7万円台
1K 7万~11万円台 5万~9万円台
1DK 9万~13万円台 6万~10万円台
1LDK 11万~19万円台 9万~12万円台
出典:URくらしのカレッジ「一人暮らしの家賃はいくら?手取りに対する目安や間取り別の家賃相場

また、引っ越し以外にも家賃交渉をしたり、ルームシェアで家賃負担を下げたりして少しでも家賃を見直しましょう。

持ち家の住居費見直しポイント

持ち家の場合、住宅ローンを支払っているケースがほとんどでしょう。一般的に、住宅ローンの負担を軽減する方法は以下の2つがあります。

方法 住宅ローンの繰り上げ返済 住宅ローンの借り換え
内容 借り入れの際の返済期間よりも前倒しで返済する 新しくローンを組み、現在借りているローンを一括で返済する
種類 ・期間短縮型:完済までの期間を短縮して利息の合計を抑える
・返済額軽減型:返済期間を変更せず、毎月の返済額を減らす
・固定金利型:ローン当初の金利を払い終わるまで実行する
・変動金利型:定期的に金利を見直す
取り組むべき人 手元にまとまった資金がある人 住宅の購入以降ローンの見直しをしていない人

手元にまとまった資金がある場合は、繰り上げ返済を選択し、住宅ローンの負担を軽減します。住宅ローンを見直す場合は以下のポイントに注目しましょう。

  • 住宅ローンの残高が1000万円以上
  • 返済期間の残りが10年以上
  • 借り換え前後の金利差が5%以上

上記に該当している場合、住宅ローンを借り換えることで、大きな節約効果を期待できます。例えば、残高が2000万円、返済期間が残り15年と仮定した場合、借り換えシミュレーションは以下の通りです。

旧住宅公庫融資 民間金融機関ローン 差額
金利 4%(固定) 0.29%(変動金利) -1.1%
毎月返済額 14万7937 円 11万3558 -41万2548円
支払総額 2721万3177 円 2061万5476 円 -659万7701円
出典:住宅支援機構「借り換えシミュレーション」を用いて算出

金利の見直しで年間40万円程度の節約が可能です。

ただし、住宅ローンの借り換えは銀行によっては許可されない場合や、手数料が高くメリットを出せない場合もあります。

住宅ローンの見直しは、金融機関からの情報を集め、慎重に検討しましょう。

自動車費用の見直しポイント

自動車は便利ですが、マイカーを保有しているだけで維持費がかかります。維持費が家計を圧迫しているなら、見直す必要があります。

自動車にかかる費用は以下の通りです。

項目 年間費用
自動車税 2万9500円
自動車保険 3万7100円
車検手数料 850円
自動車重量税 1万円
自動車整備費 1万8900円
駐車場借料(年極め、月極め) 6万6000円
ガソリン 5万3200円
自動車等部品(タイヤ、ブレーキ、ワイパー等) 8,700円
自動車等関連(チェーン、ブレーキ、エンジンオイル等) 9,000円
有料道路料 1万1800円
その他の駐車場借料(時間極など) 5,800円
合計 25万850円
出典:大阪府「維持費を考えた使い方

マイカーを保有していると年間で25万円程かかります。

決して小さい金額ではないため、車がなくても生活できる地域であればマイカーではなく、公共交通機関やレンタカーで対応できるか検討してみるのもよいでしょう。

【項目別】変動費の見直し方法

固定費を見直したあとは、毎月の予想が難しい「変動費」を見直します。ここでは、変動費を見直すポイントについて以下を確認しましょう。

  • 食費の見直しポイント
  • 衣類の見直しポイント
  • 娯楽、交際費の見直しポイント

食費の見直しポイント

日常生活の中でも食費を見直すと、家計には大きな影響があります。食費を見直すポイントは以下の通りです。

  • 外食を控える
  • 自炊の回数を増やす
  • 安易にコンビニを利用しない

日々の生活で外食を控えるだけでも、節約ができます。例えば、毎日外食した場合と自炊したときの比較を確認しましょう。

外食 自炊
昼食 1,000円 300~500円
夕食 1,500円 300~500円
合計 2,500円 600~1,000円
1ヵ月(30日) 7万5000円 1万8000~3万円

1ヵ月で比較した場合、自炊すれば外食と比較すると2分の1に節約できる可能性があります。

衣類の見直しポイント

衣類は消耗品であり、季節ごとに最低限買い替える必要はありますが、購入を工夫すれば節約ができます。

衣類にかかる費用は、以下のポイントを意識してみてください。

  • 季節ごとの予算を決める:衝動買いを防げる
  • レンタルを活用する:急な催しごとに対応できる
  • フリマアプリを活用する:気になった衣類が安く手に入るか調べられる

総務省によると、2023年の家計にかかる衣類の月平均は3,000円程度です。これを目安にあらかじめ衣類購入の予算を決めておくと、費用を抑えられます。

出典:「政府統計の総合窓口(e-Stat)」を加工して作成

まずは衣類にいくら使っているのか把握して、計画的に購入しましょう。

娯楽、交際費の見直しポイント

趣味や友人との会食など、娯楽、交際費も見直してみましょう。

娯楽や交際費は、自分が思っている以上に家計を圧迫している可能性があるからです。

例えば、利用していないサブスク利用金額を月2,000円と仮定した場合、解約するだけで年間2万4000円の支出削減が可能です。

総務省の家計調査によると、二人世帯以上の教育・娯楽に関する1ヵ月平均支出は3万円程度なので、これを目安金額に予算を組んでみるとよいでしょう。

出典:総務省「家計調査報告2023年(令和5年)10月分

【家族構成別】家計見直しポイント

家族構成によって家計の見直し方は異なります。ここでは家族構成別に、家計を見直すポイントを見ていきましょう。

  • 一人暮らしの場合
  • 結婚して共働きの場合
  • 子どもがいる場合

ライフステージごとに、かかる費用が変化するので、家計の見直しは必要です。

一人暮らしの場合 - 保険料や嗜好品の見直し -

一人暮らしの場合、以下の項目を優先して見直します。

  • 保険料
  • 交際費
  • 娯楽費(趣味など)
  • 嗜好品(お酒、タバコ、コーヒーなど)
  • 贅沢品(ブランド物など)

中でも、「保険料」や「嗜好品」を優先的に見直すことがおすすめです。

なぜなら、内容を理解せずに「知り合いに紹介された」保険に加入している場合があるからです。一人暮らしだと自由にお金を使えるため、嗜好品に無駄使いをしている可能性もあります。

例えば、500円の煙草を1日1箱吸っている場合、禁煙によって以下の金額を節約できます。

  • 1ヵ月:約1万5000円
  • 3ヵ月:約4万5000円
  • 6ヵ月:約9万円
  • 1年:約18万円

また、総務省によると月の交際費は平均で2万円程度です。3,000円会費の飲み会を減らすだけでも、年間4万円近い節約が可能です。

出典:総務省「家計調査報告2023年(令和5年)10月分

一人暮らしの場合、何にいくら使っているか把握するだけでも、家計の見直しができます。

結婚して共働きの場合 - 通信費や光熱費の見直し -

結婚して共働きの場合は、通信費や光熱費を見直しましょう。お互いに生活リズムを合わせると、節約できる費用が多いです。

具体的には、以下のような節約を試してみましょう。

費用 備考
通信費 キャリアをまとめて家族割りなど利用する
水道、光熱費 ・空調利用の時間帯を決める・お風呂利用のタイミングを合わせる
保険料 保障内容の見直し

結婚して共働きだからこそできる節約も多いため、お互いの生活と家計を見直すと毎月の貯金額を増やせます。

子どもがいる場合 - 教育資金や学資保険の見直し -

子どもがいる場合は、一般的な固定費や変動費に加えて教育資金や学資保険を見直す必要があります。

子どもが成長し進学するほど、教育資金は高額になるため、その都度見直さないと家計に影響が出るからです。

例えば、教育資金には以下のようなものがあります。

  • 学費
  • 習い事(塾やクラブ活動)
  • 学資保険

学費はもちろん、進学のための習い事やクラブ活動にかかる費用など、成長するにつれてかかる費用は増えるため、不要なものは整理してなるべく節約するようにしましょう。

あなたの状況にあった家計の見直しはFPに相談するのがおすすめ!

自分に合った家計の見直しをするには、FPに相談することをおすすめします。

家計の見直しは個人でも行えますが、お金の専門家であるFPに相談する方が効率よく、信頼できるからです。

例えば、保険や住居費の見直しは内容も複雑で、自ら情報を集めてベストな選択をするとなると時間と労力がかかるでしょう。

しかし、FPに相談する場合は現状を整理して伝えるだけで、自分に合った家計の見直しを提案してもらえます。

FPへの相談は無料なので、試してみてください。

家計の見直しに関してよくある質問

ここでは、家計の見直しに関してよくある質問に答えます。

  • 家計を見直す目的は何ですか?

    家計を見直す目的は、無駄な支出を把握して削ることで、将来に備えて貯蓄をすることです。無駄な支出を抑えられ、使い道が把握できていればお金に関する不安もなくなります。

  • 家計における固定費と変動費の割合は?

    固定費45%、変動35%、貯蓄20%が家計における理想の割合です。黒字家計では固定費と変動費がおおよそこの割合になっています。

出典:株式会社マイエフピー「家計の見直しはどこから取り組めばいい?【2022年度最新版】

まとめ

この記事では家計の見直しについて解説しました。家計には固定費と変動費があり、それぞれ特徴と種類が異なります。何にいくら使っているか把握したうえで見直しましょう。

見直しには優先順位があり、節約効率の高い固定費から行います。理由としては、金額が大きく、一度見直したあとは自然に費用を抑えられるからです。

変動費は毎月支出が変動するため、一度見直して終了するものではありません。各費用に使う予算を決めて、支出と比較しながら節約する必要があります。

家計の見直しは個人でも可能ですが、時間と労力がかかり、情報を集めるだけでも一苦労です。そのため、ファイナンシャルプランナー(FP)に依頼するのもよいでしょう。

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