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学費が安い私立大学ランキング!進学にかかる費用を軽減する方法

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

「私立大学への進学を考えているけれど、学費が高くて悩んでいる」「私立大学の中でも、お金がかからない大学を探している」という人はいませんか?

私立大学の学費は初年度で最低150万円程度は必要です。ただし、学部によっても異なります。

この記事では学費が安い私立大学をランキング形式で紹介し、進学にかかる費用を軽減する方法についても解説します。

この記事でわかること
  • 学費が安い私立大学のランキング
  • 学費の相場と4年間の総額
  • 学費を軽減する方法
(※)この記事は2024年7月時点の情報をもとに作成しています

国立・公立・私立大学の学費一覧

私立・公立・私立大学の学費の目安は以下の通りです。

費目 国立大学
(標準額)
公立大学
(97大学平均値)
私立大学
(600大学平均値)
入学費 28万2000円 38万8206円 24万806円
授業料
(年間)
53万5800円 53万6191円 95万9205円
施設設備費
(年間)
- - 16万5271円
大学4年制の学費総額 242万5200円 245万1704円 435万4954円
出典:文部科学省「平成22年度国立大学の授業料、入学料及び検定料の調査結果について」「2023年度学生納付金調査結果」「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」

国立大学は、国の助成金を受けているため学費が安く抑えられており、次に安いのが公立大学です。私立大学は一般的に国公立大学よりも学費が高めです。

さらに、同じ私立大学でも、学部や学科によって学費は異なります。特に私立大学の医学部の学費は、ほかの学部や国公立大学の医学部に比べて高額です。

医学部に進学した場合の6年間の総額は?

国立大学の医学部では、6年間の学費総額が約350万円です。国立の場合、国によって学費が決められているため、医学部でもほかの学部より大幅に学費が高くなることはありません。

一方、私立大学の医学部では最低でも約2000万円、場合によっては4000万円を超えることもあります。

私立大学は国からの補助金が少なく、国立のように学費の上限が決められていないため、学費が高額になりがちです。

特に私立大学の医学部は国公立大学に比べて多くの費用がかかります。子どもが私立大学の医学部への進学を希望している場合は、教育ローンを利用して学費を賄うのもおすすめです。

私立大学の医学部の学費ランキングや医学部の学費については、医学部の学費は教育ローンで借りられる?利用するときの注意点で詳しく解説しています。

【分野別】私立大学の学費

私立大学の分野別の学費の目安は、以下の通りです。

分野 入学金 授業料 設備費/実習費
諸会費など
初年度
納入額
文系学部 20万~30万円 80万~130万円 1万~40万円 120万~170万円
理系学部 20万~30万円 100万~140万円 10万~50万円 170万円
医歯系学部 20万~200万円 100万~350万円 60万~550万円 300万~1000万円
芸術/体育系学部等 20万~30万円 70万~200万円 30万~50万円 150万~200万円

文系の学費

私立文系学部の初年度にかかる学費の相場は約120万~170万円(入学金を含む)です。設備費・実習費・諸会費などは大学によって幅があります。

初年度納入額から入学金を引いた金額が、2年生以降、毎年かかる学費となります。

学校 学部
学科
入学金 授業料 設備費
実習費
諸会費など
初年度
納入額
初年度納入額-入学金
早稲田大学 文学部 20万円 109万1000円 4,000円 129万5000円 109万5000円
法学部 20万円 104万円 1万700円 125万700円 105万700円
政治経済学部 20万円 108万1000円 1万1900円 129万2900円 109万2900円
慶應義塾大学 法学部 20万円 92万円 29万3350円 141万3350円 121万3350円
総合政策学部 20万円 109万円 38万1350円 167万1350円 147万1350円
立教大学 文学部 20万円 117万8000円 3,500円 137万8000円 117万8000円
法学部 20万円 117万1000円 3,500円 137万4500円 117万4500円
日本大学 法学部 26万円 81万円 22万円 129万円 103万円
商学部 26万円 81万円 21万円 128万円 102万円
関西大学 法学部 26万円 93万円 2万7000円 121万7000円 95万7000円
外国語学部 26万円 125万6000円 2万7000円 154万3000円 128万3000円
関西学院大学 国際学部 20万円 128万8500円 授業料に含む 148万8500円 128万8500円
経済学部 20万円 98万500円 授業料に含む 118万500円 98万500円

理系の学費

私立理系学部の初年度にかかる学費は、約170万円(入学金を含む)が相場です。

私立理系学部は、文系学部に比べて授業料や設備・実習費などが高い傾向にあります。

学校 学部
学科
入学金 授業料 設備費
実習費
諸会費など
初年度
納入額
初年度納入額-入学金
城西大学
(埼玉県)
理学部化学科 30万円 96万3000円 46万5000円 172万8000円 142万8000円
東京電機大 工学部 25万円 140万1000円 2万1160円 167万2160円 142万2160円
豊田工業大学 工学部 28万2000円 60万円 13万9090円 102万1090円 73万9090円
芝浦工業大 建築学部 28万円 119万9000円 31万6020円 179万5020円 151万5020円
東京理科大学 創域理工学部
情報計算科学学科
30万円 113万円 33万円 176万円 146万円
創域理工学部
生命生物学科
30万円 114万7000円 33万円 177万7000円 147万7000円
北里大学 理学部
物理学科
化学科
20万円 105万5000円 45万円 170万5000円 150万5000円
東邦大学 理学部 25万円 106万2000円 38万4660円 169万6660円 144万6660円
日本女子大 理学部 20万円 102万円 38万6860円 160万6860円 140万6860円

医歯系の学費

私立医歯系学部の初年度にかかる学費の相場は約300万~1000万円(入学金を含む)です。

ほかの学部に比べて学費は全体的に高めです。特に、設備費・実習費・諸会費は大学によって幅があり、年間500万円以上になる大学もあります。

さらに、医学部の修業は6年間のため、総額も大きなものになります。

学校 学部
学科
入学金 授業料 設備費
実習費
諸会費など
初年度
納入額
初年度納入額-入学金
慶応大学 医学部 20万円 304万円 66万3350円 390万3350円 370万3350円
東京医科大学 - 100万円 290万円 90万円 480万円 380万円
東京歯科大学 - 60万円 350万円 535万7000円 945万7000円 885万7000円
北里大学 医学部 150万円 300万円 450万円 900万円 750万円
東邦大学 医学部 150万円 250万円 129万7800円 529万7800円 379万7800円
順天堂大学 医学部 200万円 70万円 20万円 290万円 90万円
藤田医科大 医学部 150万円 250万円 257万6000円 657万6000円 507万6000円
聖路加国際大 看護学部 25万円 115万円 43万円 183万円 158万円

体育・スポーツ科学・芸術系の学費

私立体育・スポーツ科学・芸術系学部の初年度にかかる学費の相場は約150万~200万円(入学金を含む)です。

設備費・実習費・諸会費が私立文系学部に比べてやや高い傾向があります。

学校 学部
学科
入学金 授業料 設備費
実習費
諸会費など
初年度納入額 初年度納入額-入学金
日本体育大学 体育学部 30万円 80万円 49万8000円 159万8000円 129万8000円
大阪体育大学 スポーツ科学部
スポーツ科学科
25万円 96万円 29万6000円 150万6000円 125万6000円
平成国際大学 スポーツ健康学部 32万円 62万4000円 51万2000円 145万6000円 113万6000円
帝京大学 スポーツ医療学科
健康スポーツコース
26万3000円 94万5000円 46万4000円 167万2000円 140万9000円
立命館大学 映像学部 20万円 197万3000円 3万1000円 220万4000円 200万4000円
尚美学園大学 芸術情報学部 25万円 100万円 44万4140円 169万4140円 144万4140円
多摩美術大学 美術学部
(グラフィック)
23万円 124万7000円 46万8000円 194万5000円 171万5000円

私立大学の学費が安い学部ランキング

ここでは、以下の私立大学における学費が安い学部ランキングを紹介します。

  • 早慶上智:早稲田大学・慶応義塾大学・上智大学
  • MRACH:明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学
  • 関関同立:関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学

早慶上智の学費が安い学部

早慶上智それぞれの、2024年度入学生の初年度学費(入学金を含む)を、安い順にランキングしました。

順位 大学 学部 学費
1位 早稲田大学 教育学部
(教育学科・国語国文学科・社会科・複合文化学科)
124万8300~128万8300円
2位 早稲田大学 法学部 125万700円
3位 早稲田大学 社会科学部 125万7800円
4位 早稲田大学 商学部 126万5600円
5位 早稲田大学 教育学部(英語英文学科) 127万1600円
6位 早稲田大学 政治経済学部 129万2900円
7位 早稲田大学 文学部・文化構想学部 129万5000円
8位 上智大学 神学部
文学部(新聞学科除く)
総合人間科学部(心理・看護除く)
法学部
経済学部
外国語学部
総合グローバル学部
136万650円
9位 上智大学 文学部新聞学科 140万1650円
10位 慶應義塾大学 文学部 140万3350円

慶應義塾大学は10位に1つしかランキングに入っていませんが、11位は慶應義塾大学経済学部(140万7350円)、12位は慶應義塾大学商学部(140万9850円)と続きます。

MARCHの学費が安い学部

MARCHそれぞれの、2024年度入学生の初年度学費(入学金を含む)を、安い順にランキングしました。

順位 大学 学部 学費
1位 中央大学 文学部 129万7300円
2位 法政大学 文学部哲学科 131万2000円
3位 中央大学 経済学部 131万2300円
4位 法政大学 社会学部 131万3500円
5位 法政大学 法学部
(政治、国際政治学科・文学部英文学科・史学科・経済学部)
131万4000円
6位 法政大学 法学部
(法律学科)
131万4600円
7位 法政大学 文学部(日本文学科)
経営学部
人間環境学部
現代福祉学部(福祉コミュニティ学科)
131万5000円
8位 中央大学 商学部 131万5300円
9位 明治大学 商学部 132万1000円
10位 明治大学 法学部 132万2300円

立教大学と青山学院大学がランキングに入っていませんが、立教大学で最も学費が安い学部は経済学部・法学部(国際ビジネス法学科グローバルコース除く)・観光学部の137万4500円でMARCHの中では18位でした。

青山学院大学で最も学費が安いのは、文学部(英米文学科)の140万8200円で、MARCHの中では19位にランキングしています。

関関同立で学費が安い学部

関関同立それぞれの、2024年度入学生の初年度学費(入学金を含む)を、安い順にランキングしました。

順位 大学 学部 学費
1位 同志社大学 神学部 112万8000円
2位 同志社大学 社会学部
グローバル地域文化学部
113万1000円
3位 同志社大学 政策学部 113万3000円
4位 同志社大学 文学部
(哲学・美学芸術学・文化史学科)
法学部
113万4000円
5位 同志社大学 文学部(英米文学科) 113万5000円
6位 同志社大学 経済学部 113万5500円
7位 同志社大学 文学部(国文学科)
商学部
113万6000円
8位 関西学院大学 社会学部 117万9000円
9位 関西学院大学 経済学部 118万500円
10位 関西学院大学 神学部
文学部(文化歴史・文学言語)
118万1000円

立命館大学と関西大学がランキングに入っていませんが、立命館大学で最も学費が安い学部は法学部・経営学部(経営学科)の125万6800円で関関同立の中では16位でした。

関西大学で最も学費が安いのは、法学部・文学部・経済学部・商学部・社会学部の121万7000円で、関関同立の中では13位にランキングしています。

日本で学費が安い私立大学TOP10

学費が安い私立大学のランキングTOP10を紹介します。

順位 大学名 学部学科名 4年間の学費
1位 東京神学大学 神学部 神学科 271万円
2位 豊田工業大学 工学部 先端工学基礎学科 308万円
3位 日本社会事業大学 社会福祉学部 317万円
4位 平成音楽大学 音楽学部 未来創造学科こども文化コース 343万円
5位 沖縄国際大学 法学部
経済学部
産業情報学部
総合文化学部
345万円
6位 沖縄大学 人文学部
経法商学部
348万円
6位 沖縄キリスト教学院大学 人文学部 348万円
8位 熊本学園大学 商学部
経済学部
外国語学部
社会福祉学部
349万円
9位 九州情報大学 経営情報学部 357万円
10位 東亜大学 人間科学部 国際交流学科 360万円

なお、ここでいう学費は4年間の学費とし、授業料だけでなく、入学金やその他会費等を含む概算です。

沖縄や九州の大学が多くランクインしており、その多くが文系学部であることがわかります。

進学にかかる費用を軽減する方法

私立大学に進学することになれば、初年度だけで100万~1000万円もの費用がかかることがわかりました。

ここでは、進学にかかる費用を軽減する方法を3つ紹介します。

  • 大学無償化制度の活用
  • 教育ローンの活用
  • 奨学金制度の活用

大学無償化制度の活用

現行の大学無償化制度は、低所得世帯の学生を対象に、以下2つの支援を行っています。

  • 入学金や授業料などの免除・減免
  • 給付型奨学金の支給(返還不要)

この制度を利用するには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 住民税非課税世帯、もしくはそれに準ずる世帯であること
  • 生計維持者2人なら資産が2000万円未満、1人なら1250万円未満であること
  • 学業で一定の成績を修めていること

詳しい条件や支援金額については、こちらの記事「私立大学に安く行く方法|奨学金の種類や学費が免除される制度を紹介」で詳しく解説しているので、参考にしてください。

なお、2025年度からは、扶養する子どもが3人以上いる世帯なら所得制限なく無償化の対象となります。

教育ローンの活用

大学無償化制度の利用条件に当てはまらないものの、進学に必要な資金の調達が難しい場合は、教育ローンの活用を検討するとよいでしょう。

教育ローンには以下の2種類があります。

  • 国の教育ローン
  • 民間の教育ローン

国の教育ローンの活用

国の教育ローンは、日本政策金融公庫が取り扱っており、特徴は以下の通りです。

  • 融資限度額:350万円
    (自宅外通学、大学院、海外留学の資金とする場合は450万円)
  • 返済期間:18年以内
  • 融資の対象:中学校卒業以上を対象とする教育施設
    (大学、大学院、短期大学、専修学校など)
  • 金利:年40%(固定金利・保証料別)

国の教育ローンは、子どもの人数によって利用できる世帯年収の上限が決められています。

例えば、子ども一人の世帯では、世帯年収が790万円以下でないと国の教育ローンを利用できません。自宅外通学など条件に該当する場合は、世帯年収上限が990万円まで緩和されます。

詳しい条件等は、国の教育ローンの審査基準やひとり親家庭の優遇措置を解説を参考にしてください。

民間の教育ローンの活用

民間の教育ローンは、銀行やクレジットカード会社などの金融機関が取り扱っています。

金融機関によって異なりますが、主な特徴は以下の通りです。

  • 融資限度額:300万円程度~数千万円
  • 返済期間:10~15年程度
  • 融資の対象:幼稚園・小学校なども対象
  • 金利:年2%程度~

民間の教育ローンは、金融機関の審査に通れば借りることができます。審査に通るためには信用情報に問題がなく、安定した収入が必要です。

一般的に、国の教育ローンに比べて金利が高く、返済期間は短めですが、条件等は金融機関によって異なります。

民間の教育ローンについて詳しく知りたい人は、誰でも必ず借りられる教育ローンはある?教育ローンの種類や審査に落ちた場合の対策を参考にしてください。

奨学金制度の活用

日本には多くの奨学金制度があり、家庭の経済状況や学業成績に応じてさまざまな選択肢があります。

ここでは、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金と企業による奨学金制度について解説します。

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金

日本学生支援機構(JASSO)は、国が設立した学生支援の専門機関です。

JASSОの奨学金には、返済不要の「給付型奨学金」と返済が必要な「貸与型奨学金」の2種類があります。さらに貸与型奨学金は「無利子」と「有利子」の2つに分けられます。それぞれの奨学金で受け取れる金額は、以下の通りです。

  • 給付型奨学金:年間最大約91万円
  • 貸与型奨学金 第一種(無利子):年間最大約77万円
  • 貸与型奨学金 第二種(有利子):年間最大約144万円

第一種奨学金は、経済的に困難な学生を対象とした無利子の奨学金です。第二種奨学金は、第一種奨学金の基準に該当しない学生も利用できる有利子の奨学金です。どちらの奨学金も在学中は返済の必要がなく、卒業後に返還します。

利用できる条件など、詳しくはJASSO(日本学生支援機構)の奨学金とは?成績の基準や打ち切りの条件を解説を参考にしてください。

企業による奨学金制度

奨学金には、企業が提供する奨学金制度もあります。

企業の奨学金制度の多くは、返済不要の給付型奨学金です。奨学金の額や応募資格は企業によって異なりますが、月額2万~10万円程度のところが多いようです。

企業の奨学金制度は、学業成績や家庭の経済状況だけでなく、人物像も選考基準になる場合があります。ほかの奨学金制度と併用できるものもあり、組み合わせれば学費負担をより軽減できるでしょう。

企業による奨学金制度については、詳しくは返済不要の給付型奨学金おすすめ一覧を参考にしてください。

まとめ

大学進学にかかる費用は、国公立大学に比べて私立大学の方が高い傾向にあり、初年度だけで平均約150万円近く必要です。

私立大学の学費は学部によって異なり、文系、理系、医歯系の順で高額化していきます。さらに、同じ学校でも学部によって学費に幅があります。私立大学を目指しているものの、学費が心配な人は、事前に行きたい大学の学費を調べておくことが重要です。

大学無償化制度や教育ローン、奨学金制度などを活用して学費を抑える方法もあります。所得制限によって大学無償化や奨学金を活用できない場合は、教育ローンの利用も検討してみましょう。

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