結婚すると新生活が始まりお金がかかります。出産や子育てすることになれば、さらにお金が必要になります。夫婦で計画的に貯蓄をすることも大切ですが、「結婚新生活支援事業費補助金」など結婚したらもらえるお金もあるため、確認しておくことが大切です。
この記事では、結婚新生活支援事業費補助金の概要や注意点、その他の給付金・助成金制度を紹介します。
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【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩
一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。
結婚すると新生活が始まりお金がかかります。出産や子育てすることになれば、さらにお金が必要になります。夫婦で計画的に貯蓄をすることも大切ですが、「結婚新生活支援事業費補助金」など結婚したらもらえるお金もあるため、確認しておくことが大切です。
この記事では、結婚新生活支援事業費補助金の概要や注意点、その他の給付金・助成金制度を紹介します。
国は、少子化対策の一環として、新婚世帯の生活の経済的支援を目的とした補助金制度を設けています。正式名称は、「結婚新生活支援事業費補助金」です。この補助金には、次の2種類があります。
一般コースでは、一定条件を満たすことで、最大30万円まで住宅取得(賃借)に関する費用や引っ越し費用を補助してもらえます。
制度の概要は、以下の通りです。
受給資格 | ・婚姻日の年齢が夫婦ともに39歳以下 ・世帯所得が400万円未満(世帯年収540万円未満相当) |
---|---|
受給上限額 | 1世帯当たり30万円 |
使用用途 | 婚姻に伴う住宅取得費用、または住宅賃借費用、引っ越し費用 |
補助率 | 1/2 |
都道府県主導型市町村連携コースは、都道府県が主導して地方公共団体を支援している場合に利用できるコースです。受給資格や使用用途は一般コースと同じですが、夫婦ともに29歳以下の場合には受給上限額が60万円に引き上げられます。
制度の概要は、以下の通りです。
受給資格 | ・婚姻日の年齢が夫婦ともに39歳以下 ・世帯所得が400万円未満(世帯年収540万円未満相当) |
---|---|
受給上限額 | 1世帯当たり60万円(夫婦ともに29歳以下の場合。該当しない場合は1世帯当たり30万円) |
使用用途 | 婚姻に伴う住宅取得費用、または住宅賃借費用、引っ越し費用 |
補助率 | 2/3 |
結婚新生活支援事業費補助金を受給する際には、以下の点に注意が必要です。
結婚新生活支援事業費補助金は、市町村によっては受けられない可能性があります。
また、事業名称や制度の詳細についても、市町村によって異なる場合があります。2022年10月1日時点で、支援事業を行っているのは634市区町村です。
自分が居住している・居住予定の市区町村が事業を行っているか、確認しておきましょう。
結婚新生活支援事業費補助金には受給資格があります。以下の条件を満たしていなければ受給できません。
婚姻日とは、婚姻届けが受理された日のことです。また、奨学金の返済を行っている場合は、奨学金の年間返済額を世帯所得から差し引くことができます。
結婚新生活支援事業費補助金は、使用用途が制限されています。使用用途は、以下の通りです。
引っ越し費用に関しては、業者に依頼して発生した費用のみが対象です。業者に依頼せず自分たちで引っ越しをした場合、レンタカー費用やその他の費用が発生しても支払い対象外になるので注意してください。
結婚新生活支援事業費補助金は、支払い済みの費用に対して支払われます。つまり、補助対象の費用でも事前申請はできず、自分で立て替える必要があります。
例えば、引っ越し費用に関しては、業者から請求を受けた時点では補助金を申請できません。業者に料金を支払ったあと、領収書を添えて申請します。
結婚と同時期に出産する場合には、以下の制度も利用可能です。
育児休業給付金とは、育休を取得した場合に受け取れる可能性がある給付金です。育休中で、給料をもらっていない期間の収入を補うことを目的としています。
ただし、あくまでも職場に復帰することを前提とした給付金であり、育休取得後に退職する場合は支給対象外です。
育児休業給付金は、一般的には勤務先に必要書類を提出して申請します。
育児休業給付金について詳しく知りたい方は、『育児休業給付金とは?いくらもらえる?』の記事をご覧ください。具体的な金額や申請方法などを詳しく解説しています。
出産手当金とは、出産を目的として会社を休んだ場合に支給される手当のことです。基本的には、対象者の賃金をベースとして算出した日額の2/3が支給されます。支給期間は、出産予定日の42日前から出産の翌日以後56日目までが基本です。
会社員が加入している健康保険の制度であり、自営業やフリーランスの人は受給できません。また、勤務先の規定によって産休中も給与が支給されている場合、その金額が出産手当金よりも多ければ支給対象外です。
出産手当金について詳しく知りたい方は、『出産手当金とは?支給条件・支給額や申請方法』の記事をご覧ください。具体的な金額や申請方法などを詳しく解説しています。
出産育児一時金とは、出産時に健康保険・国民健康保険から定額が支給される祝い金のような制度のことです。出産手当金とは異なり、出産した被保険者や被扶養者に一律支給されます。
申請先は、出産時に被保険者が加入している公的医療保険の運営主体です。ただし、健康保険組合から医療機関に直接支払いを行う、「直接支払制度」も利用できます。支給金額よりも治療費が少なかったら、差額を被保険者に支給することが可能です。
出産育児一時金について詳しく知りたい方は、『出産育児一時金とは?もらえる金額や条件をわかりやすく解説』の記事をご覧ください。具体的な金額や申請方法などを詳しく解説しています。
児童手当は、中学卒業までの児童を養育している人が受け取れる手当のことです。児童の年齢に合わせて、月額1万~1万5000円を受け取れます。
ただし所得制限があり、所得が「限度額」を超えると、特例給付として月額が5,000円になります。さらに所得が高く、「上限限度額」も超えると支給が行われません。共働きの場合は、夫婦合算ではなく高い方の所得で判断します。
児童手当を受給するためには、子どもが生まれたときやほかの市区町村から引越しなどした場合に、現住所がある地区町村へ認定請求書を提出しなければなりません。
児童手当の支給金額について詳しく知りたい方は、『児童手当の支給金額はいくら?申請方法や所得の制限・上限について解説』の記事をご覧ください。具体的な金額や申請方法などを詳しく解説しています。
結婚して、移住をするためなどの理由で退社した場合には、雇用保険の失業給付金を受け取れる可能性があります。
雇用保険は、政府が運営する強制保険制度です。失業給付金は、失業中も生活の心配をせずに再就職のための仕事探しをしてもらうことを目的として支給されます。
失業給付金の最低日額は、年齢に関わらず2,125円とされています。
失業給付金の対象条件は、以下の通りです。
再就職のために仕事探しをすることを前提としているため、結婚を機に専業主婦(主夫)になる場合などは対象外です。また、出産や育児ですぐに就職できない場合は受給できません。
失業給付金を申請する際には、以下の書類が必要です。
失業給付金の申請手順は、以下の通りです。
結婚すると、結婚新生活支援事業費補助金などを受け取れる可能性があります。結婚後の生活を支える重要な資金になるので、各制度の概要や注意点を理解し、漏れなく申請することが大切です。
もらえるお金はしっかり受け取り、充実した生活を送るための一助としてください。
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