※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

貯金はいくらあれば安心?年齢別リアルな貯金額や効率的に貯金するポイントを紹介

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

将来のことを考えたときに、お金の心配があるという人もいるのではないでしょうか。安心して生活していくためには、貯蓄が欠かせません。必要な貯蓄額は人によって異なるため、項目ごとに考え方を理解して計算することが大切です。

この記事では、「年代別の平均貯金額」や「貯金のポイント」などを紹介します。

(※)この記事では、銀行預金も含めて「貯金」と表記しています。

【年代別】リアルな貯金額

金融広報中央委員会が公表しているデータによると、年代別の貯金額の平均値・中央値は以下の通りです。

単身世帯の貯金額
年齢区分 平均値 中央値
20代 176万円 20万円
30代 494万円 75万円
40代 657万円 53万円
50代 1048万円 53万円
60代 1388万円 300万円
2人以上世帯の貯金額
年齢区分 平均値 中央値
20代 214万円 44万円
30代 526万円 200万円
40代 825万円 250万円
50代 1253万円 350万円
60代 1819万円 700万円
出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2022年

平均値は、貯金額が極端に大きい人がいると、その影響で大きくなる可能性があるため、中央値の方がより実態に近いと考えられています。上表からも、平均値と中央値の違いが大きいことがわかります。

単身世帯と2人以上世帯を比較すると、2人以上世帯の方が貯金額は多い傾向があります。これは、収入の柱が複数あり、将来への貯蓄の必要性が高いことなどが理由として挙げられます。

貯金額は人それぞれで、目標も異なります。しかし、周囲の人と比べてみたり、将来のことを考えると、不安になることもあるでしょう。

みんなのお金に関するデータ『資産運用』」では、MoneyFixが独自に実施した調査から、年代別のリアルな貯金額や、預貯金額、金融資産額などのデータを紹介しています。

  • 毎月の積み立て状況
  • 金融資産額
  • 預貯金額

など、資産運用に関する様々なデータを紹介しています。

なかなか人には聞きづらい「みんなの貯金額」も公開しているので、ぜひ参考にしてください。

みんなのお金に関するデータ『資産運用』

貯金額はいくらあれば安心?

理想的な貯金額は、年齢や家族構成、理想のライフプランなどによって異なります。考慮しておきたい貯金の用途は、主に以下の通りです。

  • 生活防衛資金
  • 結婚費用
  • 出産費用
  • 教育資金
  • 住宅購入資金
  • 老後の資金

生活防衛資金

生活防衛資金とは、不測の事態に対して経済的に備えるための資金のことです。病気や怪我などによって収入が減ることは誰にでもあり得ます。

万が一の事態が起きても生活を維持できるように、以下の金額を目安として準備しておくのがおすすめです。

世帯状況 計算方法 目安額
独身 生活費の3ヵ月分 48万5259円
夫婦 生活費の6ヵ月分 174万5190円
子どものいる家庭 生活費の1年分 349万380円
出典:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)

生活防衛資金については、生活防衛資金はいくら必要?家族構成別の目安額や貯める方法も参考にしてください。

結婚費用

結婚費用も、将来発生する費用として見積もっておく必要があります。ゼクシィ「結婚トレンド調査2022首都圏」によると、結納から新婚旅行までにかかった費用の平均は全国で371万3000円、首都圏で421万2000円でした。

各項目の平均値は、以下の通りです。

項目 全国 首都圏
結納式の費用 16万6000円 10万5000円
両家の顔合わせの費用 6万6000円 7万2000円
婚約指輪 35万8000円 40万4000円
結婚指輪(2人分) 26万1000円 27万円
挙式・披露宴・ウェディングパーティ 303万8000円 347万3000円
新婚旅行 29万6000円 33万9000円
新婚旅行土産 4万3000円 4万1000円
出典:ゼクシィ「結婚トレンド調査2022首都圏

結婚資金の相場については、結婚資金の相場はいくら?支払いのタイミングや結婚資金を貯める方法を紹介も参考にしてください。

出産費用

結婚費用とともに考えておきたいものに、出産費用が挙げられます。厚生労働省のデータによると、出産にかかる費用は以下の通りです。

年度 公的病院の出産費用 全施設の出産費用
2020年度 45万2000円 46万7000円
2019年度 44万4000円 46万円
2018年度 43万9000円 45万4000円
2017年度 43万1000円 44万8000円
2016年度 43万2000円 44万5000円
出典:厚生労働省「出産費用の実態把握に関する調査研究(令和3年度)の結果等について

なお、妊娠4ヵ月(85日)以上で出産した場合、加入している健康保険より出産育児一時金を受け取れます。出産一時金は胎児ひとりあたり50万円で、出産費用の大部分を賄えるでしょう。

教育資金

教育にかかる費用は、おおよそ以下の通りです。

  幼稚園 小学校 中学校 高等学校 大学 合計
大学のみ国立 66万2340円 182万1397円 137万9518円 117万5267円 262万6400円 766万4922円
すべて公立 66万2340円 182万1397円 137万9518円 117万5267円 269万7200円 773万5722円
幼稚園と大学が私立 161万918円 182万1397円 137万9518円 117万5267円 526万7200円 1125万4300円
小学校と中学校が公立 161万918円 182万1397円 137万9518円 275万5243円 526万7200円 1283万4276円
小学校のみ公立 161万918円 182万1397円 383万9621円 275万5243円 526万7200円 1529万4379円
すべて私立 1610万918円 881万687円 383万9621円 275万5243円 526万7200円 2228万3669円
出典:文部科学省「大学卒業までにかかる教育費」

文部科学省の資料によると、私立への入学なしで幼稚園から大学卒業まですべて公立に通ったとしても、一人あたり773万5722円かかります。

住宅購入資金

マイホームの購入を予定するのであれば、資金計画を立てておかなくてはいけません。住宅購入にかかる費用は物件によって異なりますが、大きな買い物になるため、住宅ローンを組んで購入するケースが大半です。

ローンを組む際には、頭金を用意することをおすすめします。頭金を多く用意するほど借入額が減り、審査にも通りやすくなります。

頭金の目安は、20~30%程度とされています。例えば、物件が3000万円の場合、頭金は600万~900万円、物件が5000万円であれば頭金は1000万~1500万円程度です。

頭金の用意について、具体的な計画の立て方を知りたい方はマイホームの資金計画|頭金はいくら用意すべき?無理のない計画の立て方を参考にしてみてください。

老後資金

老後の資金については、老後にどれだけのお金が必要なのか考えて計算する必要があります。

例えば、世帯主が65歳以上で無職の世帯における1ヵ月の平均消費支出は、22万7585円、夫が会社員(厚生年金)で妻が専業主婦(国民年金)だった場合、1ヵ月の平均年金収入は20万2144円(夫:14万5665円、妻:5万6479円)です。つまり、日常的な出費だけを考えても毎月約2万5000円不足します。

出典:厚生労働省「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」、総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)

老後の生活費は計画的に準備する必要があります。具体的な貯蓄方法や準備の時期については老後資金の貯め方を解説!いつから老後の準備を始める?の記事で詳しく解説しています。

上記以外にも、葬儀費用やリフォーム費用など必要になる費用があります。自分が希望するライフプランに必要な支出を計算し、貯金額を把握することが大切です。

なるべく正確な額を知りたい、あるいは判断が難しいと感じるなら、ファイナンシャルプランナー(FP)への相談をおすすめします。お金の専門家であるFPなら、各自のライフプランに合わせた資金計画についてアドバイスをもらえます。

効率良く貯金するためのポイント

効率よく貯金するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 固定費を削減する
  • 先取り貯金をする
  • 資産運用でお金を増やす

上記に加えてFPに相談することもおすすめします。

固定費を削減する

貯金のためには、固定費の削減が効果的です。固定費とは、毎月一定の金額で発生する費用です。

例えば、家賃や水道光熱費、通信費などは固定費です。固定費が減れば、毎月一定額を着実に節約できます。

スマホの料金プランや保険契約を見直したり、家計簿をつけて無駄な支出がないか確認したりすることをおすすめします。家計簿は、アプリでつけるとスムーズです。また、固定費の支払いをクレジットカード払いにすることで、収支を管理しやすくなるでしょう。

先取り貯金をする

先取り貯金とは、毎月の収入からまず貯金分を差し引いて、残った金額で生活する方法です。

ただし、先取り貯金をしていると、突発的な出費に対応できないことがあります。また、入出金の手間や手数料がかかる点にも注意しましょう。なるべく手数料が少ない銀行で専用口座を作るのがおすすめです。

専用口座を作る際には、給料日に貯金分が自動的に振り込まれるように設定すると無理なく習慣化できます。また、夫婦なら、収入に応じて貯金額や貯金割合にルールを作るとよいでしょう。

資産運用でお金を増やす

貯金を増やす方法としては、資産運用も挙げられます。現金での貯金は堅実な方法ですが、インフレに弱く、将来、お金の価値が目減りするリスクがあります。

ただし、投資にはリスクもあるため、生活費や生活防衛資金を確保したあとの余剰金で行いましょう。また万一のことを考えて、生活費や生活防衛資金を確保したあとの余剰金で行うのが鉄則です。

まとめ

貯金額を検討する際には、生活防衛資金や結婚費用など、項目ごとに分けて考えることが大切です。各費用の目安を合計することで、自分が貯金すべき金額を把握できます。

30代の平均貯蓄額や中央値についてはこちらの記事で詳しく解説されています。あわせてご確認ください。
参考:30代で貯金はいくら必要? 平均貯蓄額を中央値も含めて徹底解説 | 資産運用 | マンション経営コラム | イー・トラスト|マンション経営 不動産投資

効率的に貯金するためには、固定費を削減したり専用口座を作って先取り貯金したりすると良いでしょう。貯金について不安なことや不明点があれば、FPに相談してみるのもおすすめです。

キーワードで記事を検索