「家計管理を始めたいが、やり方がわからない」「家計簿をつけた方がいいのはわかっているが、続かない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
この記事では、家計管理の具体的な方法や、家計簿を続けるために意識したいポイント、どうしても家計簿が続かない場合の解決策を解説します。
【監修】株式会社RKコンサルティング
河合 克浩
一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のマネー相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。
「家計管理を始めたいが、やり方がわからない」「家計簿をつけた方がいいのはわかっているが、続かない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
この記事では、家計管理の具体的な方法や、家計簿を続けるために意識したいポイント、どうしても家計簿が続かない場合の解決策を解説します。
家計管理が上手くできると無駄遣いが減り、将来に備えた貯蓄もしやすくなります。家計管理の基本的なやり方は、以下の通りです。
家計管理はコツコツ継続的に取り組む必要があります。目標を明確にすることで、挫折するのを防ぐことができるでしょう。
目標設定の例は、以下の通りです。
目標を決める際には、なるべく具体的に目的や金額などを決めることをおすすめします。
学費や住宅購入といった大きな出費に備えるためには、毎月少しずつでも貯蓄することが大切です。
目標が決まったら、家計の現状を把握しましょう。何に支出しているのかわからないと、家計を見直すことができません。
支出を以下のように仕分けて、何にいくら使っているのか明確にするとよいでしょう。
支出を仕分けする際には、自分が記録できる範囲で行い、細かく分けすぎないのがポイントです。特に、食費や日用品費などの変動費は、細かく分けすぎると記録が面倒になって挫折してしまう可能性があります。
現状の支出がわかったら、毎月の収支を「見える化」しましょう。先ほどの仕分けをもとに、数値を記録して、いつでも振り返れるようにしておきます。
例えば、以下のような見直しが可能です。
書き出してみると、思ったよりも使いすぎていたり、無駄遣いしていたりする費用を明確にできます。
収支を記録する際には、家計簿やアプリを活用すると効率的に記録や振り返りができます。
支出を記録することは、家計管理を行ううえで大切です。しかし、支出の仕分けが面倒だったり、こまめに記録するのが苦手だったりする人もいるでしょう。支出を記録をする際のポイントは、以下の通りです。
1つ目のポイントは、自分に合った方法で家計簿をつけることです。
家計簿は手書きのほか、エクセルやアプリを使う方法もあります。それぞれの方法のメリット・デメリットは、下表の通りです。
家計簿の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
手書き | ・自由に書き込みできる ・データが消える心配がない |
・自分で集計する必要がある ・手元にないと記入・確認ができない |
エクセル | ・自動で計算してくれる ・フォーマットを自分好みにできる |
・エクセルの操作に慣れる必要がある ・PCがないと利用できない |
アプリ | ・クレジットカードと自動連携できる ・外出先で都度入力できる ・レシートを自動読み取りできる |
・スマホの操作が苦手だと扱いづらい ・機能が多く、使いこなせないこともある ・セキュリティ面のリスクがある |
例えば、「クレジットカードの利用が多いから連携できた方がいい」「手書きの方がシンプルで続けやすい」など、人によって向き不向きがあります。無理なく記録し続けるために、自分に合う方法を見つけましょう。
2つめのポイントは、家計簿をつけるタイミングを決めることです。定期的に記録する習慣をつけることで、支出の記録漏れを防ぐことができます。
例えば、1日の終わりに記録する、使うたびに記録するなど、自分がやりやすいタイミングを決めておきます。毎日記録するのが難しい場合は、あとから見直しやすいようにレシートを整理したり、利用履歴が残る決済方法を活用したりするなど工夫するとよいでしょう。
上手に家計管理を続けるためのコツは、以下の通りです。
家計を上手に管理するためには、夫婦で家計管理の状況を共有する、口座を分けて貯蓄に手を出せないようにするなど工夫する必要があります。
家計管理する際には、夫婦で管理情報を共有することが大切です。貯蓄目標や進捗、収支などの情報を共有して、家計に関して共通の問題意識を持てるようにしましょう。
夫婦で状況を共有せず人任せにしていると、透明性がなくなり、夫婦間でトラブルになる可能性があります。また、状況が共有されていないと、管理している人が病気になったり、収入が途絶えたりした場合に対処できなくなる可能性もあります。
家計簿の記録を毎月共有する、年に1回は家計を見直すために話し合うなど、夫婦間でルールを決めておくことをおすすめします。話し合いの時間を取れない場合には、家計簿アプリや貯蓄口座の情報を共有するのも1つの方法です。
さらに具体的な夫婦のお金の管理方法を知りたい方は、『夫婦でお金の管理をする方法|管理のコツや話し合うべきポイント』の記事も参考にしてみてください。
2つ目のポイントは、生活費と貯蓄の口座を分けることです。すべてを同じ口座で管理していると、「うっかり生活費を使いすぎてしまった」「今月あといくら使えるのかわからなくなってしまった」などという事態に陥る恐れもあります。
生活費と貯蓄の口座を分けておくことで、使える金額が明確になり、管理もより簡単になります。
例えば、給料日になったら、生活費と貯蓄分をそれぞれ別の口座に分けておきましょう。毎月定額を自動送金するサービスもおすすめです。
また、貯蓄用口座にはATMの引き出し手数料が高いものをあえて選択するのもコツです。手数料が高いからと、お金を引き出す回数を減らそうという意識が働きます。
貯蓄用口座の選び方やメリットについて詳しく知りたい方は、こちらの記事『貯金におすすめのネットバンク|貯金専用口座を作るメリットや銀行選びのポイント』を参考にしてみてください。
3つ目のポイントは、クレジットカードを積極的に使うことです。いつ何に使ったか利用明細を簡単に確認できるため、家計簿をつける際にも集計が簡単です。家計簿アプリの連携機能と合わせて活用すれば、管理も容易です。
また、ポイント還元や割引制度などを活用してお得に買い物できる点もクレジットカードのメリットです。カードを選ぶ際には、よく利用する店舗でのポイント還元率が高いものを選ぶとお得に活用できます。
ただし、クレジットカードの使いすぎには注意しなければなりません。こまめに利用状況を確認して予算を超えないようにしましょう。また、リボ払いや分割払いなど支払い方法によっては手数料が発生するので、注意が必要です。
人によっては、「こまめに家計簿をつけるのは面倒」「どうしても続かない」ということもあるかもしれません。そのような場合には、次の方法も検討してみてください。
1つ目の方法は、金額を決めて先取貯蓄をすることです。毎月の収入から一定額を貯蓄に回すようにし、残った分を生活費に充てます。
以下のような方法を用いて貯蓄を自動化することで、強制的に先取貯蓄ができる仕組みをつくるとよいでしょう。
また、生活費をおろす回数を制限するのも1つの方法です。手元にあるお金でやりくりすることで自然と無駄遣いを防げます。
クレジットカードなどで使いすぎてしまう場合は、現金で管理するのもおすすめです。現金で管理すれば、視覚的にいくら使えるのか把握しやすくなり、計画的にお金を使えるはずです。
費用ごとに予算を分けるようにするとよいでしょう。例えば、以下のように仕分けした現金を予算ごとに封筒などに入れておき、使う際は混同しないようにします。
上記のような工夫をしても、「どうしても予算オーバーしてしまう」「どの費用を削ればいいのかわからない」など、家計管理が上手くいかない場合はファイナンシャルプランナー(FP)への相談も有効な方法です。
FPなら、お金のプロの視点から、客観的に家計の改善点についてアドバイスを受けられます。家計管理が難しくて悩んでいる場合は、ぜひ相談を検討してみてください。
ファイナンシャルプランナーへの相談の一例として、マネードクターでの相談体験レポートをご覧いただくと参考になります。
FPへの無料相談は、こちらから申し込むことが可能です。
家計管理を上手く行えれば、無駄遣いが減り、将来の大きな出費にも備えられるようになります。
家計簿をつける場合には、つけるタイミングを決め、自分に合った方法で行いましょう。生活費と貯蓄用の口座を分けたり、クレジットカードを活用したりするのも家計管理のコツの1つです。記事を参考に、家計管理に取り組みましょう。
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