政府が2023年に実施を発表した「物価高騰給付金」が、全国の自治体で給付されています。
「1世帯7万円」と「1世帯10万円」の給付が実施されていますが、「1世帯7万円」の給付金については、4月末に申請期限を迎える自治体もあります。
この記事では、「1世帯7万円」の給付金の対象で申請が必要な世帯の要件と、4月末で申請期限を迎える自治体について解説します。
1世帯7万円の給付金。4月末が申請期日の自治体も。忘れずに申請を
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
物価高騰給付金の概要
物価高騰給付金は、1世帯7万円が給付される支援制度です。
住民税非課税世帯に該当していると、給付の対象となります。
住民税非課税世帯に当てはまる要件は、以下の通りです。
- 生活保護を受けている人
- 障害者、未成年者、ひとり親、寡婦(夫)で、前年の合計所得が135万円以下の人
- 前年の合計所得が次に掲げる基準より下回る人
- 扶養親族がいない場合:45万円
- 扶養親族がいる場合:35万円×(本人と被扶養者の人数)+31万円
住民税非課税世帯となる年収要件は、扶養親族の人数で変わります。
扶養している人数ごとの年収要件は、下図を参考にしてください。
出典:内閣府「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金について」
次に、給付金をもらうために申請手続きが必要なケースについて確認しましょう。
申請の手続きが必要なケース
以下のケースに該当していると、自治体から「給付金の支払通知」が届きます。
支払通知が届いた世帯は、原則として申請は不要です。
- 2023年夏に住民税非課税世帯を対象とした1世帯3万円の給付金を受給している
- 世帯主に変更がない
- 世帯の構成員に変わりがない
上記以外の世帯の場合、申請手続きが必要です。
申請書類を自治体に送付して受理されてから、1ヵ月程度で給付金が支払われます。
なお、2023年11月から2024年4月までの間に、家計が急変した世帯については、自治体から通知が届かないケースがあります。
必要な書類が自治体から送られていなければ、自分で取り寄せてください。
4月締め切りの自治体
4月末に申請期限を迎える自治体について、いくつか確認しましょう。
以下の自治体は、すべて2024年4月30日が申請期日となっています。
- 茨城県水戸市
- 東京都八王子市
- 福井県福井市
- 愛媛県松山市
- 長崎県長崎市
申請期限は、自治体によって異なります。
例えば、広島県広島市では、当初4月30日だったのが、5月31日に延長しました。
給付金の申請手続きが必要であれば、必ず期限までに対応しましょう。
具体的な手続き方法は、自治体へ確認してください。
また、1世帯7万円の給付金の対象世帯には、子ども1人につき5万円の給付金も支給されます。
詳しくは、こちらの記事「子ども1人5万円の新たな給付金。低所得世帯で子ども2人なら合計10万円給付」も参考にしてください。
- 内閣府「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金について」