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4月から家計がさらに圧迫されるかもしれない。「物価」「電気代」の値上がりに備えて収支の見直しを

執筆者:川辺 拓也

【記事執筆】FP川辺 拓也

3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。

2023年4月から、ますます家計が圧迫されるかもしれません。

4月には「物価の上昇」がピークをむかえ、「電気料金」も値上がりをする見通しです。

家計の収支バランスが崩れないように、年度内に家計の見直しをしておくことをおすすめします。

この記事では、年度内に家計を見直しておくべき理由について、以下の3つの観点から解説します。

  • 物価上昇の見通し
  • 電気料金の値上げ
  • 賃上げの見通し

物価上昇の見通し

物価高は2022年に引き続き、家計に深刻な影響を与える問題です。

帝国データバンクが調査した「価格転嫁に関する調査」によると、原材料の値上げを、商品価格に転嫁できていると回答した企業は39.9%(2022年末)でした。

7割の企業が価格転嫁できていない状況のなかで、2023年はさらに商品価格が上昇することが予想されます。


出典:帝国データバンク「価格転嫁に関する調査」

2023年の値上げ予定を見てみると、「4月」が42.8%でした。

多くの企業が5月頃までに商品価格の値上げを予定しており、4~5月が2023年の値上げのピークになる見通しです。

6月以降も値上げが続く可能性はありますが、まずは4月までに無駄な支出がないか、家計を見直しておきましょう。

電気料金の値上げ

政府による電気料金の支援が開始されたため、2~3月は一時的に電気料金が下がると想定されます。

しかし、4月以降は再び値上げする可能性があります。

エネルギー資源の調達コストが高騰したため、1月には、大手電力会社7社が規制料金の値上げを申請しました。

電気料金の値上げを申請した7社と値上げ額は、下表の通りです。

 
出典:各電力会社資料より作成

また、2月には、大手電力会社5社が「託送料金の上昇」に伴い、4月から電気料金の値上げを実施することを発表しています。

今のうちに、節電の意識を高め、電力の無駄使いがないかチェックしておきましょう。

賃上げの見通し

次に、「賃上げ」の見通しについてみてみましょう。



帝国データバンク「賃金動向に関する企業の意識」

帝国データバンクの調査によると、56.5%の企業が「賃金の改善がある」と回答しました。

賃金改善を行う内容としては「ベースアップ」が49.1%で、2010年度以降では最も多くなりました。

一方、中小企業を中心に17.3%の企業が、「賃金改善がない」と回答しています。

帝国データバンクによると、「価格転嫁率が4割を下回っていることが、中小企業を中心に賃金改善に回す余裕を奪っている可能性がある」と分析しています。

また、企業がベースアップを実施しても、物価の上昇や電気料金の値上げ分を、すべてカバーできるとは限りません。

賃上げの動向に注目しつつ、無駄なお金の使い方をしていないかをチェックしておきましょう。

FPに相談して家庭の見直しを

2023年は、家計への負担が続く年となることが想定されます。

そのため、家計を守る努力を継続しておく必要があるでしょう。

どのように家計を見直せばよいかわからない人は、FP(ファイナンシャルプランナー)などの専門家からアドバイスをもらうのも手です。

以下の記事では、FPに相談する際の注意点や、料金相場などを解説しています。


FPに相談して家計を見直してみたい人は参考にしてみてください。

出典
  • 帝国データバンク「価格転嫁に関する調査」
  • 東北電力「ご家庭向け料⾦の変更点について」
  • 中国電力「低圧部門の規制料金等の見直しについて」
  • 北陸電力「料金改定の概要について」
  • 四国電力「規制料金の値上げ申請について」
  • 沖縄電力「電気料金の値上げ改定について」
  • 東京電力エナジーパートナー「低圧の料金メニューの見直しについて」
  • 北海道電力「電気料金の見直しについて」
  • 帝国データバンク「賃金動向に関する企業の意識」
  • 厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和4年12月分結果速報」

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