ファイナンシャルプランナーに家計相談|あなたの家計を改善するための方法

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング

河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

結婚や住宅購入、老後など、イベントごとにどのくらいのお金が必要なのかをしっかり把握しておかないと、計画的にお金を貯めることはできません。しかし、個人で正確にライフプランを作るのは難しいので、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談する人が増えています。

「FPにはどんなことを相談できる?」「FPに相談するべき?」という疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。

お金の専門家であるFPなら、家計診断を行ったうえで、個々の相談者に合わせて適切なアドバイスをしてくれます

この記事では、FPへの家計相談について詳しく解説します。

この記事でわかること
  • FPに相談できる内容
  • FPに相談するメリット
  • FP相談に関する調査データ
  • 年代別の相談事例

FPは家計のホームドクター

ファイナンシャルプランナー(FP)とは、「家計のホームドクター」ともいわれるお金の専門家です。

結婚や住宅購入、出産、子どもの教育、定年などさまざまなライフイベントがありますが、その都度、まとまったお金が必要になります。

そこで、資金繰りに困らないようにライフプランのアドバイスをするのがFPの主な仕事です。

どんなことを相談できる?

お金の専門家といっても、得意分野は多岐にわたります。

FPに相談できる主な分野は、以下の通りです。

FPに相談できる分野
  • 家計管理、保険関連、資産運用、税金、不動産、事業継承や相続

具体的には、以下のような相談ができます。

  • 老後の資金が不安だけど・・・投資すべき?
  • 節約しているつもりなのに貯金が増えない
  • 子どもが生まれてから貯蓄が増えなくて不安
  • 住宅ローンと教育費用で生活が苦しい
  • 家計簿が上手くつけられない

家計診断を行い、家計の見直しや家計簿の使い方などについてもアドバイスを受けられます。

「住宅ローン相談」に行くまえに知っておくべき知識に関しては、こちらの記事で詳しく解説されています。合わせてご確認ください。

FPには種類がある

一口にFPといっても、人によって得意分野は大きく異なります。

資産運用が得意なFPもいますし、保険や不動産、住宅ローンが得意な人もいるので、FPに相談する際は得意分野について確認しておくのがおすすめです。

また、 FPは資格が必要な職業ではないですが、国家資格と民間資格がいくつかあります。

  • 国家資格:FP技能士(1級から3級)
  • 民間資格:AFP、CFP

FP技能士やAFP CFPなどは、資格を保有していないと名乗ることができません。

一概に資格を持っているFPが優秀とは限りませんが、1つの目安になるでしょう。

また、FPの所属によっても、受けられるアドバイスの内容が変わってくることがあります。

ファイナンシャルプランナーの所属
企業系FP 独立系FP
所属 保険会社や証券会社 FP事務所や個人事務所
メリット 最新の情報が入りやすい 顧客に寄り添ったアドバイスを受けられる
デメリット 自分に合っていない商品を売りつけられる可能性がある 担当者によってあたりはずれが大きい

企業系FPと独立系FPがありますが、それぞれ一長一短あるため相談を検討する際には注意してください。

年代別の家計相談事例

ここでは、よくある家計相談事例やアドバイス例を年代ごとに紹介します。

30代は教育資金準備や住宅購入の相談

30代において、最も相談が多い事例は「結婚や出産、住宅購入にともなうライフプランニング」です。ライフプランニングは、現在の収入や支出、資産や負債をもとに、将来どのような生活設計をするとお金に困らない生活が送れるのかを見通すために実施します。

今後、教育資金や生活資金が不足する可能性があるイベントに対して、どのような手段で対策するべきかを検討するための事前準備といえるでしょう。

ライフプランニングは、将来にわたる資産形成を始める第一歩です。結婚や出産を機に、理想の生活設計ができるように、ライフプランの作成や家計診断を希望する人が多いです。

主な相談事例
  • 教育資金はいくら貯めればいいか
  • 教育資金は、どのような手段で準備すればいいか
  • いくらの住宅なら買えるか
  • 戸建てとマンションのどちらがおすすめか
  • 住宅ローンは変動金利か固定金利どちらがいいか
  • どの金融機関で住宅ローンを組めばいいか
  • 毎月の投資額はいくらにするべきか
  • NISAやiDeCoをどのように活用すればいいか

40代は住宅ローン見直しと家計圧縮の相談

40代も30代と同じ相談事例が多いですが、傾向としては「一度作ったライフプランのメンテナンス」を希望する人が多いです。

住宅分野においては、「購入した住宅を売却して、新たに住宅を購入するべきか」「住宅ローンの見直しをするべきか」などの確認を希望する人が多いです。

また、30代で想定していたよりも支出に回る金額が多くなっている場合、改めて家計診断をし、どう家計を圧縮するべきかアドバイスするケースもあります。具体的には、支出面の項目を見直して生活費を削る方法のアドバイスや、保険の見直しで支出を減らすアドバイスなどです。

一方、想定していたよりも預貯金が貯まっている場合は、老後の生活資金を準備するために、どの金融資産を活用するべきかについてアドバイスします。

主な相談事例
  • 住宅ローンは借り換えした方がお得なのか
  • 住宅を購入したいが、頭金は払ったほうがいいのか
  • いま住んでいる自宅を売却して新たに購入したいが、生活は問題なくできるか
  • 生活費が思った以上に負担なので、全体的に支出を抑えたい
  • 老後資金を準備するために、どのような金融資産を活用すればいいか

50代は教育費のやり繰りと老後生活準備の相談

50代になると、今後の老後生活を見据えて「老後のために使えるお金を増やしておきたい」といった相談が多くなります。

また、「教育資金がかさんでおり、手元にあるどの資産を切り崩すべきか」や「住宅ローンを繰り上げ返済した方がいいか」といった相談事例も多くなります。

30代や40代と比べて、手元の現預金に余裕がある一方で、どのような手段で現預金を増やせばよいかについては、意外と無頓着なままここまで来ているケースもあります。そうした場合、家計診断に基づき、投資の基本や老後の準備で必要な対策などを伝えます。

主な相談事例
  • 老後資金の準備は何をすればいいか
  • 生活費が高いと預貯金がなくなりそうなので支出を減らしたい
  • 教育費の捻出のために、どの資産を切り崩すべきか
  • 住宅ローンの繰り上げ返済はするべきか

60代は退職金活用と相続・贈与の相談

60代の相談事例では、「いまある手元の資産をどのように運用するといいか」「運用せずにそのまま預貯金しておくといいか」といった相談が多くなります。

こういった話の中で最も多い質問が「退職金の活用」です。退職金というまとまった資金をどのように活用するといいのかは、多くの人が抱える悩みのようです。また、自己資産を上手に相続や贈与をしていきたいといった、相続税や贈与税対策の相談も多くなります。

不動産や金融資産のどちらで相続する方がいいか、暦年贈与を上手く活用した対策についてアドバイスを実施します。

主な相談事例
  • 退職金をどのように活用すればいいか
  • 手元にある資金は運用すべきか、銀行に預けておくべきか
  • 上手く相続や贈与をするにはどうしたらいいか

お金の悩みを解決するための具体的なアドバイスを知りたい方は、マネードクターの体験レポートをご覧ください。実際の相談事例とその解決策が詳しく紹介しています。

ファイナンシャルプランナーに家計相談する前の準備

ファイナンシャルプランナー(FP)の家計相談をより有益なものにするためには、事前準備をしっかりと行うことが大切です。

FPに相談する前に行うべき準備の代表例は、以下の通りです。

  • 相談したい内容を明確にする
  • 相談するFPを見つける
  • 家計簿や給与明細など経済状況がわかるものを用意する

相談したい内容を明確にする

FPに相談するなら、具体的にどんなことに悩んでいるのか、なぜ不安なのか明確にしておく必要があります。

なぜなら、相談内容によって選ぶべきFPは違うからです。

例えば、資産運用や保険の相談を主にしたい場合は、資産運用や保険に強いFPを選ぶ、あるいは不動産の相談をしたい場合は、その方面に強いFPを選ぶのが賢明です。

また、相談時にできるだけ多くの疑問を解決できるよう、相談内容はあらかじめスマホや紙に書き出しておき、聞く内容に優先度をつけておくとよいでしょう。

相談するFPを見つける

FPを選ぶ際には、インターネットなどでFPの得意分野や実績を確認しましょう。

例えば、資産運用について主に相談したい場合は、金融商品に強い人といった具合に、具体的な相談目的によってFPの選び方も変わってきます。

口コミサイトを利用して評判を確認しておくのも1つの方法です。ただし、書き込んだ人の主観である点には注意してください。

家計簿や給与明細など経済状況のわかるものを用意する

家計診断を行う際には、事前にしっかり準備しておきましょう。現在の自分の状況をしっかり把握していないと、具体的なアドバイスを受けられない可能性もあります。

家計簿や給料明細、住宅ローンの金利や残高など、経済状況がわかるものをあらかじめ用意しておくと、より具体的なアドバイスを受けられるでしょう。

FPに家計相談するメリット

ファイナンシャルプランナー(FP)に家計の悩みを相談する主なメリットは、以下の3つです。

  • 将来への不安が解消する
  • 自分の経済事情に沿った改善策がわかる
  • 知らず知らずに損することを防げる

将来への不安が解消する

FPに相談することによって、将来の資産に関する不安を解消できる可能性があります。

FPは一人ひとりに合ったライフプランの策定・提案を行ってくれるからです。

将来どの程度のお金が必要なのかが明確になるだけでなく、お金を貯める方法についても教えてくれます。

将来必要なお金と、いまするべきことが明確になれば、不必要に不安を感じることもなくなるでしょう。

自分の経済事情に沿った改善策がわかる

あらかじめ家計簿やローンの状況などを整理して伝えることによって、FPは家計診断を行ったうえで、自分の状況に合った改善策を提案してくれます。

一般的な改善策ではなく、相談者一人ひとりに合った改善策を作ってくれるのは、FPに相談をする大きなメリットといえるでしょう。

知らずに損することを防げる

FPは、最新の公的補助や投資情報を積極的に収集しています。そのため、FPに相談することは、最新の情報を得る機会にもなります。

公的補助や投資に関する最新情報は自分でも収集できますが、いま知るべき情報を総合的に入手するとなると、難しいものです。また、情報の信憑性についてもしっかり確認する必要があります。

その点、FPは最新の情報を常に収集しており、必要な情報を取捨選択して、正確にわかりやすく説明してくれます。

【調査データ】FPに相談したいと思った理由

ファイナンシャルプランナー(FP)に相談したいと思った理由について、アンケート結果をもとに紹介します。

「老後が心配だから」が圧倒的に多く、64.9%でした。

次いで、「資産運用の始め方を相談したかったから」が21.6%。「老後が心配だから」は、どの世代でも最も回答が多かったですが、年代が上がるほど割合が高い傾向にあります。

「資産運用の始め方を相談したかったから」については、40代以上が2割以上です。「家計が苦しいから」では、20代で割合が高めでした。

また、「結婚したから」も同様に割合が高く、結婚を機に家計について考え始めたことが推測できます。

【調査データ】FP相談で不安に思うこと

ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するにあたって不安に思うことでは、「相談料がいくらかわからない」が52%、次いで、「お金を払ってそれ以上のメリットをうけられるのかどうか」が40.5%という結果でした。

なお、3番目に多かった「提案された内容を断りづらい」については、20~40代で割合が高い傾向にあります。

調査概要
  • 調査実施会社:株式会社ウェブクルー
  • 実施期間:2022年9月6日
  • 有効回答数:1007
  • 調査方法:インターネット調査(Surveroidを利用)

家計相談はマネードクターがおすすめ

引用:マネーFIX powerd by マネードクター

ファイナンシャルプランナーに相談するなら、「マネーFIX × マネードクターのFP相談」がおすすめです。

マネードクターは、何度でも無料で相談でき、オンラインでの相談も可能。保険の見直しや老後資金の相談などさまざまな相談に対応してくれるのもメリットです。

それぞれの分野に精通したファイナンシャルプランナーがいるので、安心して相談できます。

全国どこからでも相談ができますので、ファイナンシャルプランナーへの相談に興味がある人はマネーFIX × マネードクターのFP相談に相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ファイナンシャルプランナー(FP)はお金に関する専門家です。相談者の悩みをヒアリングし、家計診断を行ったり、ライフプランについて提案してくれたりします。将来的に必要となるお金が明確になるほか、それを貯める方法も教えてくれるので、漠然としたお金の不安を解消できるのがメリットです。

相談できる分野は家計、教育資金、老後資金、保険、資産運用、税金など多岐にわたり、FPによって得意分野が異なります。相談前には、家計簿や給与明細などを用意しておくと、より具体的なアドバイスが受けられるでしょう。

この記事を参考に、ぜひ一度ファイナンシャルプランナーに相談してみてください。

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