車の購入を検討しているものの、「お金がなくて買えない」という人もいるでしょう。あるいは、「購入する以外に、車に乗る方法はない?」という疑問を持つ人もいるでしょう。
車を購入する際は、車両本体価格のほかにもさまざまな費用が発生します。また、車を所有すると維持費もかかってきます。
この記事では、車を買いたいがお金がないという人向けに、現実的な対処法を解説していきます。
- お金がなくても車を所有する方法
- ローンが組めない場合の代替措置
- 車を所有するための資金計画
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【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩
一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。
車の購入を検討しているものの、「お金がなくて買えない」という人もいるでしょう。あるいは、「購入する以外に、車に乗る方法はない?」という疑問を持つ人もいるでしょう。
車を購入する際は、車両本体価格のほかにもさまざまな費用が発生します。また、車を所有すると維持費もかかってきます。
この記事では、車を買いたいがお金がないという人向けに、現実的な対処法を解説していきます。
まずは、車を買う場合に必要になる費用について紹介します。
車両を購入するときにかかる初期費用は下表の通りです。
概要 | 見積もり | |
---|---|---|
車両価格 | 車本体の価格 | 232万4000円 |
自動車税 | 車両の排気量によって異なる |
3万500円 |
自動車重量税 | 車の重量やエコカーか否かによって異なる |
0円(免税) |
自賠責保険料 | 自賠責保険はどの保険会社で加入しても一律の料金となっている。新車購入の場合は次の車検までの3年分を一括納付 | 2万4190円 |
自動車保険料 | 保険会社によって保険料に差がある。今回は運転者が30代で車両保険(一般)付きと仮定 | 約5万6000円/年 |
車庫証明費用 | 自動車販売店によって異なる | 相場は1万~2万円程度 |
新規検査登録費用 | 自動車販売店によって異なる | 相場は1万~3万円程度 |
納車費用 | 自動車販売店から遠方に輸送する場合に発生する。 | 相場は30分で5,000円程度 |
シミュレーションの結果、車両価格は約232万円で、そのほか最低限必要となる諸費用は13万円前後となりました。価格は車種や住んでいる地域、購入する自動車販売店によって異なります。
車を維持するのに必要な費用を紹介します。前述のシミュレーションと同様、TOYOTAヤリス(HYBRID Z(2WD))で一般的な見積もりをまとめます。
概要 | 見積もり | |
---|---|---|
自動車税 | 毎年4月1日に所有している場合に対象となる | 3万500円 |
自動車重量税 | 自動車の重量による |
1万5000円 |
自賠責保険料 | 新車購入時に3年分、車検時に2年分まとめて納めるのが一般的 | 24月分で1万7650円 |
自動車保険料 | 保険会社によって異なる。今回は運転者が30代で車両保険(一般)付きと仮定 | 約5万6000円/年 |
車検費用 | 基本料金と法定料金が必要。基本料金は車検を行う販売店等により差があり、法定料金は前述の「自動車重量税」「自賠責保険」と印紙税 | 車検費用合計で6万円~ |
メンテナンス費用 | オイル交換など定期的なメンテナンス代や突発的な費用 | 年間1万5000円前後 |
ガソリン代 | 年間走行距離7,000㎞・ガソリン代160円/Lと仮定すると毎月3万円 | 年間約36万円 |
高速費用 | 月1万円として試算 | 年間12万円 |
駐車場代 | 月2万円として試算 | 年間24万円 |
このように車を購入すると、維持するために多くのお金がかかります。また、想定していないメンテナンス費用が突発的に発生することもあるため、余裕を持った資金計画が必要です。
車の購入には、車両価格のほかに諸費用や、継続的に発生する維持費がかかることがわかりました。ここからは、お金がなくても車を購入する方法として、以下を紹介します。
新車よりも中古車の方が、車両本体価格が安く抑えられます。まずは移動手段としていま購入できる範囲の中古車を購入し、お金に余裕ができてから新車に買い替えるという考え方もあります。
一方で、初度登録から13年が経過している中古車の場合は、自動車税や自動車重量税が新車よりも高くなる場合があります。同時に、車検費用やメンテナンス費用がかさむリスクもあるので注意してください。
マイカーローンとは、自動車購入時に利用できるローンです。購入金額を分割し、毎月返済していきます。
マイカーローンのメリットは、お金がいま手元になくても車の購入が可能なことです。デメリットは、車両本体価格は分割できるのに対し、継続的に発生する維持費や各種税金はマイカーローンに含まれないことです。したがって、マイカーローンを利用して車を購入しても、車のための費用としてまとまった資金は必要になります。
マイカーローンには「銀行系」「ディーラー系」の2種類があります。
銀行系マイカーローン | ディーラー系マイカーローン | |
---|---|---|
車の所有権 | 車両所有者 | ディーラー所定の信販会社 |
金利 | 1~4% | 4~8% |
審査の厳しさ | 厳しい | 銀行系より甘い |
マイカーローンは、毎月計画的に返済できる人に向いています。
マイカーローンを借りるならクラウドローンの利用がおすすめです。クラウドローンは、複数のローンを一度に申し込み可能です。
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車は欲しいけど購入できない場合について、次の方法を紹介します。
車が必要なときだけ借りる方法として、カーシェアリングとレンタカーがあります。
いずれも仕組みは似ていますが、カーシェアリングは会員登録をしたメンバーが車を共有する方法です。車が空いてれば、15分などの短時間から使用することができて手軽です。
レンタカーは店舗で手続きをし、車を借ります。オプションとして乗り捨てサービスもあり、例えば引っ越しなどで荷物を運びたいときに、引っ越し先付近の別店舗へ返却することもできます。
カーシェアリングやレンタカーは、車が必要なときだけ気軽に利用でき、維持費がかからない点は大きなメリットです。デメリットは、車が空いていないと借りられないことや、必ずしも希望の車種を選べないことが挙げられます。
カーシェアリングやレンタカーは、毎日車を使うわけではなく、必要なときだけ費用を抑えて利用したい人に向いています。
カーリースや車のサブスクという方法で、車を利用することもできます。
カーリースでは、好きな車を選んで一定期間借りる契約をします。毎月一定金額を支払うだけで利用でき、期間中発生する諸経費や各種税金などの費用はすべて含まれています。
車のサブスクは、カーリースと仕組みはほぼ同じですが、カーリースでは5年以上の長期契約がほとんどであるのに対し、サブスクでは契約期間が3年程度でも可能な場合が多いです。
カーリースやサブスクのメリットは、長期間にわたって好きな車に乗り続けられることです。さらに諸経費や税金なども合算したうえで毎月一定額だけで済むため、お金の面で不安が大きい人でも利用しやすいです。
デメリットとして、期間満了時には原則として車を返却する必要がある点です。会社によっては買取できる場合もありますが、多くありません。
カーリースや車のサブスクが向いているのは、日常的に車を利用し、自分で所有するよりも費用を抑えたい人です。
車を所有するための資金を準備する方法は、以下の通りです。
車の購入は、購入後もお金が発生するため、継続的にしっかり取り組む必要があります。実践できそうなものから始めてみましょう。
「毎月の支払いが終わって残った額を貯金する」という方法では、なかなか貯まりません。そこで、毎月の貯金額を先に決めて貯金する「先取り貯金」がおすすめです。
毎月の貯金目標額を、給与が振り込まれたその日に別口座に自動で移動させる仕組みを作っておくとよいでしょう。特に、これまでの貯金がゼロで貯金の習慣がない場合は、先取り貯金は効果的です。
先取り貯金の具体的なやり方は、『先取り貯金を成功に導くやり方』で解説しています。
支出には大きく分けて、固定費と変動費があります。固定費とは、毎月ほぼ一定額で支出する費用のことで保険料や家賃などがあります。変動費とは、毎月の支出が定まっていないものです。食費や被服費、趣味のお金などが変動費の一例です。
固定費の見直しは、一度節約できれば効果が継続するためおすすめです。変動費は意識的・継続的に取り組む必要があります。
固定費を節約するためのアイデアをもっと詳しく知りたい方は、『家計の見直し方法や節約アイデア』をご覧ください。より具体的な節約方法が紹介されています。
支出を抑えることも大切ですが、できるだけ収入をアップさせる努力も重要です。
不用品を売却してお金にしたり、副業を行ったりするなどして、収入を増やすことで、貯金に回すお金を生み出すことができるでしょう。
詳しい収入を増やす方法については、『収入を増やす考え方3つ!お金を増やす具体的な方法を解説』を参考にしてみてください。
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車の購入には、車両価格のほか諸経費や維持費もかかります。どうしても車が欲しい場合には、新車ではなく中古車購入を検討することやマイカーローン、カーリース、サブスクの利用なども考えましょう。
また、将来的に車を購入しようと考える場合には、先取り貯金など効率的にお金を貯める習慣をつけ、あらかじめまとまった資金を用意しておくこともおすすめです。
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