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美大の学費は4年間いくら?学費が安いのは?払えない場合の対処法

執筆者:マネーFix 編集部

マネーFix 編集部

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美術大学(美大)への進学を目指す学生や保護者にとって、大学を選ぶ際に重要なポイントの1つが学費です。「学費が安い美大はどこ?」「学科によってどのくらい学費が違うの?」と思う人もいるでしょう。

美大の学費は、国公立か私立かや、何を学ぶかによって大きく異なります。

この記事では、全国42校の美術大学の学費ランキングを紹介し、学費の内訳や費用を抑える方法などについて解説します。

美術大学への進学を検討している人は参考にしてください。

この記事でわかること
  • 美大の学費ランキング
  • 学科や専攻による学費の違い
  • 学費が払えない場合の対処法

美大の学費相場

美大の学費は、一般的な大学に比べて高い傾向があります。

国公立美大は4年間でかかる学費はおよそ250万~300万円ですが、私立の場合、およそ400万~700万円の費用がかかります。大学や学部にもよりますが、私立の場合、国公立の倍の学費がかかる可能性があります。

初年度にかかる学費は、国公立の場合およそ100万円、私立の場合およそ120万~200万円です。

学費の内訳

美大の学費は、複数の要素から構成されています。主な内訳は以下の通りです。

  • 授業料
  • 入学金
  • 施設設備費
  • 実習費

一般的な大学と異なるのは、施設設備費や実習費です。美大の場合、個別の制作空間や工房などの施設があったり、個別指導が受けられたりします。そのため、学費が高額になる傾向があります。

これらの費用以外にも、制作物のための材料費なども考慮する必要があります。

学費が安い美大ランキング

美術大学への進学を目指す学生や保護者にとって、学費は重要なポイントです。ここでは、美術大学の4年間の学費を安い順にランキング形式で紹介します。

(※芸術学部、美術学部、造形学部がある大学を対象としています。複数の学部・学科がある場合、一番安価な学部・学科の金額を記載しています。)

国公立美大の学費ランキング

大学 学部・学科 所在地 初年度費用 4年間の学費
富山大学(公立) 芸術文化学部
芸術文化学科
富山 81万7800円 242万円
九州大学(国立) 芸術工学部
芸術工学科
福岡 81万7800円 242万円
名古屋市立大学(公立) 芸術工学部
情報環境デザイン学科他
愛知 86万5460円 247万円
金沢美術工芸大学(公立) 美術工芸学部
美術科他
石川 88万7800円 249万円
広島市立大学(公立) 芸術学部
美術学科
広島 88万6150円 249万円
秋田公立美術大学(公立) 美術学部
美術学科
秋田 91万円 251万円
京都市立芸術大学(公立) 美術学部
美術学科他
京都 91万7460円 252万円
長岡造形大学(公立) 造形学部
デザイン学科
新潟 75万800円 258万円
愛知県立芸術大学(公立) 美術学部
美術学科
愛知 98万2460円 258万円
沖縄県立芸術大学(公立) 美術工芸学部
美術学科
沖縄 104万7800円 265万円
尾道市立大学(公立) 芸術文化学部
美術学科
広島 89万460円 266万円
東京藝術大学(国立) 美術学部
絵画科他
東京 98万円1360円 291万円
出典:「大学進学 学費ナビ」をもとに作成(以下同)

私立美大の学費ランキング

大学 学部・学科 所在地 初年度費用 4年間の学費
東亜大学 芸術学部
トータルビューティ学科
山口 123万1300円 412万円
成安造形大学 芸術学部
芸術学科
滋賀 120万4160円 418万円
東北生活文化大学 美術学部
美術表現学科
宮城 134万5000円 462万円
京都芸術大学 芸術学部
文芸表現学科他
京都 141万9660円 491万円
愛知産業大学  造形学部
スマートデザイン学科
愛知 150万円 540万円
札幌大谷大学 芸術学部
美術学科
北海道 152万3960円 546万円
金沢学院大学 芸術学部
芸術学科
石川 152万円 546万円
名古屋学芸大学 メディア造形学部
ファッション造形学科
愛知 150万4000円 553万円
崇城大学 芸術学部
美術学科
熊本 157万円 562万円
東北芸術工科大学 芸術学部
美術学科他
山形 161万5660円 562万円
文星芸術大学 美術学部
美術学科
栃木 171万7660円 573万円
常用大学 造形学部
造形学科
静岡 165万円 582万円
名古屋芸術大学 芸術学部
芸術学科
愛知 164万660円 587万円
星槎道都大学 美術学部
デザイン学科
北海道 172万7730円 614万円
大阪成蹊大学 芸術学部
造形芸術学科
大阪 171万1160円 620万円
九州産業大学 芸術学部
芸術表現学科
福岡 169万5900円 620万円
日本大学 芸術学部
文芸学科
東京 176万円 627万円
大阪芸術大学 芸術学部
美術学科他
大阪 182万円 635万円
横浜美術大学 武術学部
美術・デザイン学科
神奈川 180万8000円 642万円
京都精華大学 芸術学部
造形学科
京都 180万円 645万円
嵯峨美術大学 芸術学部
造形学科他
京都 182万6660円 647万円
京都美術工芸大学 芸術学部
デザイン・工芸学科
京都 176万5160円 649万円
倉敷芸術大学 芸術学部
芸術学科
岡山 182万円 662万円
名古屋造形大学 造形学部
造形学科
愛知 178万6000円 672万円
東京造形大学 造形学部
美術学科他
東京 195万6300円 680万円
武蔵野美術大学 造形学部
基礎デザイン学科他
東京 193万2660円 681万円
東京工芸大学 芸術学部
映像学科他
東京 189万5000円 683万円
女子美術大学 芸術学部
美術学科 
神奈川 190万6360円 695万円
多摩美術大学 美術学部
芸術学科
東京 195万7000円 699万円
玉川大学 芸術学部
アート・デザイン学科
東京 207万330円 741万円

学科や専攻による学費の違い

美大の学費は、学科や専攻によって学費が異なります。「五美大」と言われる、以下の美大の学費を比較してみましょう。

  • 多摩美術大学
  • 女子美術大学
  • 東京造形大学
  • 武蔵野美術大学
  • 日本大学芸術学部

多摩美術大学の4年間の学費

学部 学科 専攻・コース 4年間の学費
美術学部 芸術学科 - 699万円
美術学部 絵画学科 油画専攻 701万円
美術学部 絵画学科 版画専攻 706万円
美術学部 絵画学科 日本画専攻 707万円
美術学部 生産デザイン学科 テキスタイルデザイン専攻 705万円
美術学部 生産デザイン学科 プロダクトデザイン 706万円
美術学部 工芸学科 - 708万円
美術学部 彫刻学科 - 718万円

女子美術大学の4年間の学費

学部 学科 専攻・コース 4年間の学費
芸術学部 美術学科 国際芸術文化専攻 695万円
芸術学部 美術学科 美術教育専攻 697万円
芸術学部 美術学科 日本画専攻 701万円
芸術学部 美術学科 洋画専攻 707万円
芸術学部 美術学科 立体アート専攻 708万円
芸術学部 デザイン・工芸学科 ヴィジュアルデザイン専攻 699万円
芸術学部 デザイン・工芸学科 環境デザイン専攻 701万円
芸術学部 デザイン・工芸学科 プロダクトデザイン専攻 703万円
芸術学部 デザイン・工芸学科 工芸専攻 707万円

東京造形大学の4年間の学費

学部 学科 専攻・コース 4年間の学費
造形学部 デザイン学科 - 680万円
造形学部 美術学科 - 680万円

武蔵野美術大学の4年間の学費

学部 学科 専攻・コース 4年間の学費
造形学部 基礎デザイン学科 - 681万円
造形学部 芸術文化学科 - 681万円
造形学部 日本画学科 - 687万円
造形学部 油絵学科 - 687万円
造形学部 彫刻学科 - 693万円
造形学部 工芸工業デザイン学科 - 693万円

日本大学芸術学部の4年間の学費

学部 学科 専攻・コース 4年間の学費
芸術学部 デザイン学科 - 667万円
芸術学部 写真学科 - 675万円
芸術学部 美術学科 - 679万円

デザインを学ぶのか、美術を学ぶのか、造形を学ぶのかによっても学費が異なります。そのため、学費だけでなく、教育内容や希望の進路などを考慮して進学先を選ぶことも大切です。

美大の学費が高い理由

美大の学費が高い主な理由は、以下の3点です。

  • 専用の設備
  • 個別指導
  • 材料や画材などの消耗品

専用の設備

美大で学ぶためには、専門的な設備が必要になります。例えば、絵画や彫刻のための専用のアトリエや工房、最新のデザインソフトウェアが導入されたコンピュータルームなどです。

これらの設備の維持・更新には大きなコストがかかるため、学費が高くなる傾向があります。

個別指導

学生一人ひとりに対する指導時間が長い点も、学費に影響しています。

美術やデザインの分野では、学生の創作活動を個別にサポートする時間が多く取られます。

個別指導や少人数制の授業が多いため、学生一人ひとりの学費負担が高くなります。

材料や画材などの消耗品

制作物を作るための材料や絵を描くための画材なども、無視できない支出項目です。

例えば、絵具は高価なものだと1色数千円するものもあります。制作物によっては、安価な材料でも大量に必要とする場合もあるため、材料などの消耗品にかかる費用がかさむこともあるでしょう。

美大の学費が払えない場合の対処法

美術大学の学費が高額で支払いが困難な場合、以下のような対処法があります。

  • 大学無償化制度や奨学金制度を利用する
  • 特待生制度を利用する
  • 教育ローンを利用する

大学無償化制度や奨学金制度を利用する

大学無償化制度を利用すると、学費が減免されるため、経済的な負担を大幅に削減することができます。

また、日本学生支援機構(JASSO)が提供している奨学金を利用することで、授業料や生活費の一部をまかなうこともできます。

さらに、多くの大学では独自の奨学金制度を設けています。制度内容は大学によって異なるため、各大学のWebサイト等で確認してください。

なお、大学無償化制度やJASSOの奨学金については、以下の記事で解説しています。

特待生制度を利用する

美術大学の学費を抑えるための方法の1つとして特待生制度があります。特待生制度は、学業や技術において優秀な成果を収めた学生が対象となり、多くの場合、学費の全額または一部が免除されます。

特待生制度には大学ごとに異なる要件や期限があるため、希望する美術大学のWebサイトで詳細を確認しましょう。

特待生として認められることで、経済的な負担を軽減できるだけでなく、将来の芸術活動においてアドバンテージを得ることができます。

教育ローンを利用する

美術大学の学費負担を軽減するために、教育ローンの利用も1つの選択肢です。

教育ローンは、一般的なローンと異なり、金利が低めに設定されています。銀行の教育ローンの金利は2~5%で、1000万円以上の借入が可能です。

また、国の教育ローンは、銀行の教育ローンより金利は低いですが、借入金額の上限は350万円です。

ただし、教育ローンは奨学金とは異なり「返済できるかどうか」が貸付の条件になります。そのため、所得が低いと対象外となる可能性もあります。

なお、教育ローンを検討するなら、クラウドローンの利用がおすすめです。

クラウドローンは、低金利のローンを複数比較できるサービスです。基本情報や希望内容を登録すれば、複数の金融機関から条件に合うプランの提案を受け取れます。

クラウドローンを利用することで、比較検討の時間を大幅に削減でき、自分に合ったローンが見つかる可能性が高くなります。

まとめ

美大の学費に関する情報を理解することは、美術系の大学進学を考えている高校生やその保護者にとって非常に重要です。

国立と私立の美大では学費に大きな違いがあり、学科や専攻する分野によってお学費は異なります。

また、大学無償化制度や奨学金、教育ローンを利用すれば、経済的な負担を減らしながら学び続けることが可能になります。

これらの制度が利用できるかどうかも、大学を選定する際に確認するようにしましょう。

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