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子どものために必要な貯金額はいくら?貯金の開始時期と効率的な貯め方を紹介

執筆者:マネーFix 編集部

マネーFix 編集部

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一般的に子どものための貯金や貯蓄は、いくらしておけば良いのでしょうか?

この記事では、子どものための備えはどれくらいしておけばよいのか解説しています。また、子どものための貯金を効率的に行う6つの方法も紹介します。

子どもにかかる将来の支出が心配な人はぜひ参考にしてください。

子どもがいる世帯で必要とされる貯蓄額

子どもがいる世帯は、教育費の備えがあれば、ある程度お金の不安を解消できます。

幼稚園、小学校、中学校、高校の1年あたりの各教育費の目安は以下の通りです。

学習総額費
公立 私立
幼稚園 223,647円 527,916円
小学校 321,281円 1,598,691円
中学校 488,397円 1,406,433円
高等学校(全日制) 457,380円 969,911円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

上記の教育費のみであれば支払いは可能でも、毎日の生活費や住宅ローンの返済、学習塾などの習い事、各種保険料、仕送りなどをあわせて考えると、月の収入だけで賄うのは難しい人も多いでしょう。

そのため、子どもがいる世帯ではある程度の貯蓄は必要です。

20代から40代の子育て世帯における、年間手取り収入からの貯蓄割合は以下の通りです。なお、預貯金以外の金融資産も含む“貯蓄”の割合となっています。

年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)
20歳代 30歳代 40歳代
5%未満 6.5% 6.4% 9.1%
5~10%未満 10.3% 13.6% 14.9%
10~15%未満 13.1% 19.1% 20.8%
15~20%未満 5.6% 7.4% 5.2%
20~25%未満 15.0% 11.0% 11.4%
25~30%未満 1.9% 1.8% 1.1%
30~35%未満 8.4% 8.1% 5.4%
35%以上 15.0% 10.3% 7.9%
貯蓄しなかった 24.3% 22.2% 24.2%
出典:家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)の「8 年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)」のうち、20歳代~40歳代を抜粋して作成

貯蓄をしている人のうち、20代で最も多かったのは「20~25%未満」で15%、30代・40代は「10~15%未満」が最も多く、いずれも約20%という結果でした。

住宅ローンや教育費など支出の負担が多くなる40歳代では、25%以上の割合が、他の世代に比べて低くなっているのがわかります。20代、30代のほうが貯蓄比率は高い傾向です。

子どもが大学へ行くまでにかかる費用

先の表で紹介した通り、子どもにかかる費用は公立校か私立校かによっても大きく異なります。

ここでは幼稚園から大学までの各ステージに分けて、かかる費用の目安や特徴について紹介します。

幼稚園にかかる年間費用

幼稚園にかかる年間費用は以下の通りです。

公立幼稚園 私立幼稚園
学習費総額 223,647円 527,916円
学校教育費 120,738円 331,378円
学校給食費 19,014円 30,880円
学校外活動費 83,895円 165,658円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

また学校外活動費は、「補助学習費」と「その他の学校外活動費」に分けられ、かかる費用は以下の通りです。

幼稚園の補助学習費
公立 私立
家庭内学習費 11,340円 14,761円
家庭教師費等 3,036円 5,091円
学習塾費 7,788円 27,401円
その他 400円 976円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要
幼稚園のその他の学校外活動費
公立 私立
体験活動
地域活動
1,601円 4,901円
芸術文化活動 14,735円 28,514円
スポーツ
レクリエーション活動
25,849円 49,120円
教養
その他
19,146円 34,894円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

いずれの費用項目を見ても、公立よりも私立の方がお金はかかることが分かります。

小学生にかかる年間費用

小学校にかかる年間費用は以下の通りです。

公立小学校 私立小学校
学習費総額 321,281円 1,598,691円
学校教育費 63,102円 904,164円
学校給食費 43,728円 47,638円
学校外活動費 214,451円 646,889円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

学校教育費と学校外活動費の年間費用が、幼稚園と比べると大幅に増加します。

小学生の補助学習費
公立 私立
家庭内学習費 14,761円 45,480円
家庭教師費等 13,015円 42,560円
学習塾費 53,313円 252,790円
その他 1,380円 7,555円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

学校外活動費の内訳を見ると、いずれも幼稚園に比べて高額になっています。

特に私立の「学習塾費」は、幼稚園が2万7,401円であるのに対し、25万2,790円と大幅に増えています。

小学生のその他の学校外活動費
公立 私立
体験活動
地域活動
4,342円 22,789円
芸術文化活動 35,402円 95,712円
スポーツ
レクリエーション活動
55,002円 82,902円
教養
その他
37,236円 97,101円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

中学生にかかる年間費用

中学校にかかる年間費用は以下の通りです。

公立中学校 私立中学校
学習費総額 488,397円 1,406,433円
学校教育費 138,961円 1,071,438円
学校給食費 42,945円 3,731円
学校外活動費 306,491円 331,264円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

私立の「学習費総額」「学校給食費」「学校外活動費」は、小学校の方が高額となっています。公立においては、「学校給食費」以外がすべて小学校より上回っています。

中学生の補助学習費
公立 私立
家庭内学習費 13,229円 28,534円
家庭教師費等 20,777円 31,174円
学習塾費 202,965円 153,365円
その他 6,618円 7,273円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

「家庭内学習費」「家庭教師費」は、公立は小学校と中学生とでさほど大きな差はありません。

私立は、これに加えて「学習塾日」も費用が下がっています。一方、「学習塾費」については、公立では大きく増額しており、小学生時が5万3,313円に対し、中学では約20万円となっています。

中学生のその他の学校外活動費
公立 私立
体験活動
地域活動
1,484円 10,040円
芸術文化活動 15,865円 45,181円
スポーツ
レクリエーション活動
29,167円 24,358円
教養
その他
16,386円 31,339円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

高校生にかかる年間費用

高校にかかる年間費用は以下の通りです。

公立高等学校 私立高等学校
学習費総額 457,380円 969,911円
学校教育費 280,487円 719,051円
学校給食費 - -
学校外活動費 176,893円 250,860円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

高校生は給食がないため、学校給食費がなくなります。また、学校教育費、学校外活動費も中学よりも下がる傾向があります。

高校生の補助学習費
公立 私立
家庭内学習費 16,769円 27,205円
家庭教師費等 12,836円 20,020円
学習塾費 106,884円 129,313円
その他 11,386円 17,407円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

学校外活動費の内訳を見ると、公立の学習塾費が小学生時(53,313円)と比べて大きく増加しています。

高校生のその他の学校外活動費
公立 私立
体験活動
地域活動
2,140円 6,098円
芸術文化活動 8,507円 14,596円
スポーツ
レクリエーション活動
5,784円 15,101円
教養
その他
12,587円 21,120円
出典:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要

大学生にかかる年間費用

大学でかかる教育費は以下の通りです。

国公立より私立の方が費用は高くなり、文系よりも理系の方が、施設設備費などの金額が高くなる傾向があるため、在学費用は高くなる傾向があります。

  国公立 私立文系 私立理系
入学費 67.2万円 81.8万円 88.8万円
在学費用(4年間合計) 414万円 608万円 732.8万円
1年あたりの在学費用 103.5万円 152万円 183.2万円
出典:日本政策金融公庫 教育費負担の実態調査結果

高校生の入学費用の目安は35万円(※1)なので、入学費用においても大学の方が高い傾向があります。

したがって、大学への進学を検討する場合は、入学費用・在学費用を踏まえて準備をしておくことが必要です。

(※1)日本政策金融公庫 教育費負担の実態調査結果より

子どものための貯金・貯蓄を開始する時期

子どものための貯蓄を開始する時期は早いに越したことはありません。できれば、教育費がかかり始める幼稚園入園時期を目標に貯蓄を始めるとよいでしょう。

家庭によっては子どもが産まれたタイミングで子ども名義の口座を開設し、貯蓄を始める場合もあります。

子どもの預金口座開設におすすめの銀行

子どもの預金口座開設にあたり、おすすめの銀行を2つ紹介します。

楽天銀行

楽天銀行は普通預金の金利が高めに設定されています。一般的な普通銀行の預金金利は0.001%ですが、楽天銀行の普通預金の金利はその20倍の0.02%。

楽天銀行の口座と楽天証券の口座を連携させる、「マネーブリッジ」を利用すると、普通預金残高300万円までなら金利0.1%が適用されます(300万円超は0.04%)。

ゆうちょ銀行

ゆうちょ銀行なら、親権者が子どもの口座を開設することができます。ゆうちょ銀行の総店舗数は約2万4,000ヶ所。

直営店が約230ヶ所あるので、最寄りに利用できるATMがなくて困るということはないでしょう。

子どものための効率的な貯金・貯蓄

子ども用の貯蓄をつくるにはどうしたらよいのでしょうか?

教育費は大きな金額が必要なので、なるべく早めにスタートして、時間をかけて貯めていくのが堅実でしょう。無理なく効率的に子どものための貯蓄をするには、貯める仕組みを作るか、金融商品を利用することがおすすめです。

具体的には次のような方法があります。

  • 毎月給与から天引きする
  • 児童手当を使わずに預貯金
  • お年玉やお祝い金を預貯金
  • 教育ローンや奨学金制度の利用
  • 学資保険の活用
  • 投資信託の活用

それぞれの方法について詳しく解説します。

毎月給与から天引きする

財形貯蓄など、給料から自動的に天引きされて積み立てられる仕組みを利用すると、預金がしやすくなります。

「収入-支出=自由に使えるお金」ではなく、「収入-貯蓄=自由に使えるお金」と考える習慣が身に付いていくでしょう。また、銀行で扱っている定期積金なども、自動的に一定額が積み立てられるため、便利です。

児童手当を使わずに預貯金

児童手当は0歳~中学生までの児童を養育している世帯に支給される助成金ですが、児童手当を受け取っても使わずに、貯金をしておくこともおすすめです。

仮に子どもが産まれてから15年間積み立て続ければ、200万円近い金額が貯まります。

お年玉やお祝い金を預貯金

お年玉や節目でもらえるお祝い金などをすべて貯金しておけば、家計に負担を与えることなく貯蓄額を増やすことができます。

教育ローンや奨学金制度の利用

子どものための貯金を用意するための十分な期間がない場合は、教育ローンや奨学金制度の利用を検討しましょう。一時的にお金を確保できるので、今の家計でこれからどのように貯蓄を準備するか、効率的な方法を落ち着いて考えられます。

教育ローンや奨学金については、教育ローンと奨学金の違い|賢く使い分けるポイントで詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。

学資保険の活用

学資保険は、契約者が親、被保険者を子どもとして、大学進学などに備えて積み立てをするための保険です。

一般的に、17歳~22歳を満期に設定することができ、満期時には払込金以上の満期保険金を受け取ることができます。また、保険料支払い期間中に契約者(親)に万が一のことがあった場合、以降の保険料の支払いが不要になる商品もあります。その場合でも満期保険金を受け取ることができます。

学資保険については、おすすめの学資保険!返戻率を上げる方法で詳しく紹介します。

投資信託の活用

子どもの教育費のうち最も負担が大きいのは大学費用なので、出産をスタート地点とすると資金を準備する時間は十分にあります。

投資信託は投資の一種で元本割れをするリスクもありますが、長期に積み立てながら投資先を分散して運用することで、リスクを抑えられる傾向があります。

ジュニアNISAという子ども向けの税制優遇制度があるので活用してみても良いでしょう。

ジュニアNISAの活用

ジュニアNISAとは未成年者を対象としたNISAのことです。

NISAとは少額投資非課税制度のことで、NISA口座を使って投資をした場合、配当金や売買益に税金がかかりません(非課税枠といいます)。

ジュニアNISAは年間の投資元本80万円までなら利益が出ても税金がかからないので、運用がうまく行けば効率的に資産を増やすことができます。ジュニアNISAは子ども名義のNISA口座を作りますが、実際に運用をするのは、両親や祖父母などの親族です。

仮に両親が2人ともつみたてNISA口座をもっていたとすると、つみたてNISAの非課税枠40万円×2人分に加えジュニアNISAの非課税枠80万円(子ども1人の場合)で合計160万円の非課税枠を活用できます。なお、ジュニアNISAは2023年で終了します。

まとめ

子どもがいる世帯では教育費など将来的に大きなお金がかかる可能性があるので、貯蓄をしておくことが必要です。また、教育費は、幼稚園から大学まで共通して、公立よりも私立の方が高くなる傾向があります。

子どものための貯金をするために、自分で自動的に貯金ができる仕組みを作る、助成を利用する、金融商品を利用するなどの方法があります。

いずれにしても準備は早い方が有利なので、子どもが産まれたら、できるだけ早めに貯金をスタートさせましょう。

下記の記事では、産休中に教育費プランを立てる方法などの情報が詳しく紹介されています。あわせてご確認ください。

参考:産休中に教育費プランを立てました【妊娠中に学資保険手続き完了】-マヨ決めGO!ゆみママblog

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