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生活防衛資金はいくら必要?家族構成別の目安額や貯める方法を紹介

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

毎日を安心して過ごしていくためには、しっかりとした人生設計が重要です。しかし、どんなに計画的に生活していても、病気や怪我などによって突然収入が減ることは考えられます。不測の事態に備えておくためには、「生活防衛資金」という考え方が重要です。

この記事では、生活防衛資金の概要や金額の目安、貯める方法を解説します。

生活防衛資金とは

生活防衛資金とは、不測の事態に備えるための資金のことです。以下のような、自分の力では避けられない事態が発生して収入が減ることは、誰にでも起こり得ます。

  • 病気
  • 怪我
  • 勤務先の突然の倒産
  • 自然災害による住居の倒壊

生活防衛資金は、生活費とは別に管理することをおすすめします。

万が一の事態に対して、保険で備える方法もあります。しかし、保険は請求後すぐに支払われるわけではありません。支払いまでの当面の生活を支えるためには、銀行の普通預金などすぐに使える状態の一定額のお金が必要です。

生活防衛資金の目安はいくら?


生活防衛資金は、以下を目安にして用意するのがおすすめです。

独身:生活費の3ヵ月分
夫婦:生活費の6ヵ月分
子どものいる家庭:生活費の12ヵ月分

世帯の人数が増えれば、必要な生活防衛資金も増えます。また、フリーランスの場合は会社に雇用されている人よりも保障が少ないことから、上記よりも多めに用意しておくべきでしょう。

独身者の生活防衛資金の目安額

独身者の一人暮らしであれば、生活費の3ヵ月分の生活防衛資金の用意をおすすめします。総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)」によると、単身世帯の生活費(消費支出)は1ヵ月平均16万1753円です。

そこから3ヵ月分の生活防衛資金を算出すると、「16万1753円×3ヵ月=48万5259円」が生活防衛資金の目安金額となります。

夫婦の生活防衛資金の目安額

夫婦世帯であれば、生活費の6ヵ月分の生活防衛資金の用意しておくとよいでしょう。2人以上世帯の生活費(消費支出)は、1ヵ月平均29万865円です。

そこから6ヵ月分の生活防衛資金を算出すると、「29万865円×6ヵ月=174万5190円」が生活防衛資金の目安金額になります。

子どものいる家庭の目安額

子どものいる家庭であれば、生活費の12ヵ月分の生活防衛資金の用意をおすすめします。2人以上世帯の生活費(消費支出)は1ヵ月平均29万865円です。

そこから12ヵ月分の生活防衛資金を算出すると、「29万865円×12ヵ月=349万380円」が生活防衛資金の目安金額です。

ただし、子どもの年齢によっても必要な生活費は異なります。受験期だったり、スポーツに積極的に取り組んでいたりするなら、より多めに設定する必要があるでしょう。

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生活防衛資金を貯める方法

生活防衛資金を貯める方法は、以下の通りです。

  • 家計管理をして収支を見直す
  • 生活防衛資金用の口座を作って運用する
  • ボーナスを全額貯金する
  • 収入を増やす

家計管理をして収支を見直す

生活防衛資金を貯める方法としては、家計管理による収支の見直しが挙げられます。無駄な支出を減らすことができれば、余剰資金が増えるでしょう。

毎月の生活費の内訳は、大きく固定費と変動費に分けられます。

  • 固定費:毎月何もしなくても発生する費用(家賃・住宅ローン、水道光熱費、通信費など)
  • 変動費:毎月の行動によって変動する費用(食費、被服費など)

支出を洗い出して固定費と変動費に整理し、節約できる費用はないか、無駄が発生していないか確認してください。特に固定費を見直すことで、毎月の支出を決まった額だけ減らせます。

具体的な節約術は、以下の通りです。

固定費の節約アイディア
  • 携帯電話のプランを見直す
  • 無駄な保険契約や特約の付帯がないか見直す
  • 電気・ガス料金の会社・プランを見直す
  • 省エネ家電に買い替える
  • シャワーヘッドを節水機能付きのアイテムに変える
  • 不要なサブスクリプションサービスがないか確認する
変動費の節約アイディア
  • 外食を控えて自炊をする
  • 会員割引やポイント制度を活用する
  • お金を使わない日を定期的に設ける
  • 買物の頻度を減らす

家計管理については、家計管理のやり方|上手にやりくりするコツや家計簿が続かない場合の管理方法を紹介も参考にしてください。

生活防衛資金用の口座を作って運用する

生活防衛資金用の口座を作ることも、有効な手段です。

生活費と同じ口座で貯めようとすると、気軽にお金を引き出せるため、使ってしまうリスクがあります。毎月の収入から一定額を専用口座に振り込んでいくことで、着実に資金を準備することができるでしょう。

毎月の収入から決まった貯蓄額を差し引いて、残額でやりくりする「先取り貯蓄」もおすすめです。使い込みが減るため、生活防衛資金が貯まりやすくなります。

ボーナスを全額預貯金する

生活防衛資金の準備方法としては、ボーナスを全額預貯金する方法もあります。

全額は難しいとしても、一部でも生活防衛資金に回せるとよいでしょう。まとまったお金を貯蓄に回すことができれば、それだけ早期に目標金額を達成可能です。

収入を増やす

収入を増やすことができれば、生活防衛資金を貯めやすくなります。

会社員であれば、残業や資格取得による手当・昇給、より良い待遇の仕事を探して転職することなどが挙げられます。パート・アルバイトであれば、シフトを増やしたり、時給の良い仕事に変えたりすることが考えられるでしょう。

副業や投資も、収入を増やす方法です。近年ではクラウドソーシング・サービスの登場により、会社員でもさまざまな副業を気軽に始めやすくなりました。副業を通じてスキルアップできれば、キャリアアップにつなげることも可能です。

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生活防衛資金についてFPに相談する

生活防衛資金を準備する際には、ファイナンシャルプランナー(FP)への相談がおすすめです。FPからは、生活防衛資金の計算方法やライフイベントに応じた保険や資産形成についてアドバイスを受けられます。

お金のことに関しては、自分だけで悩むのではなく、専門家に分析してもらうと課題や解決法が明確になります。専門家に相談することで、お金に関して漠然と抱いていた不安を解消することが可能です。

生活防衛資金の準備に関することや具体的な相談方法については、ファイナンシャルプランナーによる家計相談|あなたのお家の家計を改善するための方法をご覧ください。

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まとめ

生活防衛資金とは、不測の事態に経済的に備えるための資金のことです。生活防衛資金には家族構成ごとに目安の金額があり、自身の生活費をもとに具体的な金額を算出できます。

生活防衛資金を準備する際は、家計管理を行って収支を見直したり、専用口座を用意したりするのがおすすめです。

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