ここでは、よくあるライフプランの相談事例やアドバイス例を年代ごとに紹介します。「FP相談でどこまで話すべき?」と悩んでいる方は、参考にしてください。
30代は教育資金準備や住宅購入の相談
30代において、最も相談が多い事例は「結婚や出産、住宅購入にともなうライフプランニング」です。ライフプランニングは、現在の収入や支出、資産や負債をもとに、将来どのような生活設計をするとお金に困らない生活が送れるのかを見通すために実施します。
今後、教育資金や生活資金が不足する可能性があるイベントに対して、どのような手段で対策するべきかを検討するための事前準備といえるでしょう。
ライフプランニングは、将来にわたる資産形成を始める第一歩です。結婚や出産を機に、理想の生活設計ができるように、ライフプランの作成や家計診断を希望する人が多いです。
主な相談事例
- 教育資金はいくら貯めればいいか
- 教育資金は、どのような手段で準備すればいいか
- いくらの住宅なら買えるか
- 戸建てとマンションのどちらがおすすめか
- 住宅ローンは変動金利か固定金利どちらがいいか
- どの金融機関で住宅ローンを組めばいいか
- 毎月の投資額はいくらにするべきか
- NISAやiDeCoをどのように活用すればいいか
40代は住宅ローン見直しと家計圧縮の相談
40代も30代と同じ相談事例が多いですが、傾向としては「一度作ったライフプランのメンテナンス」を希望する人が多いです。
住宅分野においては、「購入した住宅を売却して、新たに住宅を購入するべきか」「住宅ローンの見直しをするべきか」などの確認を希望する人が多いです。
また、30代で想定していたよりも支出に回る金額が多くなっている場合、改めて家計診断をし、どう家計を圧縮するべきかアドバイスするケースもあります。具体的には、支出面の項目を見直して生活費を削る方法のアドバイスや、保険の見直しで支出を減らすアドバイスなどです。
一方、想定していたよりも預貯金が貯まっている場合は、老後の生活資金を準備するために、どの金融資産を活用するべきかについてアドバイスします。
主な相談事例
- 住宅ローンは借り換えした方がお得なのか
- 住宅を購入したいが、頭金は払ったほうがいいのか
- いま住んでいる自宅を売却して新たに購入したいが、生活は問題なくできるか
- 生活費が思った以上に負担なので、全体的に支出を抑えたい
- 老後資金を準備するために、どのような金融資産を活用すればいいか
50代は教育費のやり繰りと老後生活準備の相談
50代になると、今後の老後生活を見据えて「老後のために使えるお金を増やしておきたい」といった相談が多くなります。
また、「教育資金がかさんでおり、手元にあるどの資産を切り崩すべきか」や「住宅ローンを繰り上げ返済した方がいいか」といった相談事例も多くなります。
30代や40代と比べて、手元の現預金に余裕がある一方で、どのような手段で現預金を増やせばよいかについては、意外と無頓着なままここまで来ているケースもあります。そうした場合、家計診断に基づき、投資の基本や老後の準備で必要な対策などを伝えます。
主な相談事例
- 老後資金の準備は何をすればいいか
- 生活費が高いと預貯金がなくなりそうなので支出を減らしたい
- 教育費の捻出のために、どの資産を切り崩すべきか
- 住宅ローンの繰り上げ返済はするべきか
60代は退職金活用と相続・贈与の相談
60代の相談事例では、「いまある手元の資産をどのように運用するといいか」「運用せずにそのまま預貯金しておくといいか」といった相談が多くなります。
こういった話の中で最も多い質問が「退職金の活用」です。退職金というまとまった資金をどのように活用するといいのかは、多くの人が抱える悩みのようです。また、自己資産を上手に相続や贈与をしていきたいといった、相続税や贈与税対策の相談も多くなります。
不動産や金融資産のどちらで相続する方がいいか、暦年贈与を上手く活用した対策についてアドバイスを実施します。
主な相談事例
- 退職金をどのように活用すればいいか
- 手元にある資金は運用すべきか、銀行に預けておくべきか
- 上手く相続や贈与をするにはどうしたらいいか