【独自調査】定額減税は物価高対策として本当に有効？臨時収入の使い道は？

定額減税の認知度

 

定額減税が実施されること を知っている人は、全体の9割以上に上ります。

内容について知っているかどうかについては、「なんとなく知っている」（51.7％）、「詳しく知っている」（16.9％）となっています。一方で、「実施することは知っているが、内容は知らない」（24.1％）という人も一定数いました。

今回の定額減税では、1人あたり所得税3万円、住民税1万円の合計4万円が一律で減税されます。ただし、年収2000万円（所得1805万円）を超える場合は、定額減税の対象になりません。また、世帯に扶養している親族がいる場合は、1人あたり4万円 （所得税３万円、住民税１万円）が加算して減税されます。

 

所得税が定額減税額より少ない場合に給付金がもらえることを知っているかについては、「はい」（57.4％）、「いいえ」（42.6％）でした。

今回の定額減税では、会社員や年金生活者の場合、6月以降の給与や年金にかかる所得税の源泉徴収分から減税されます。

6月の源泉徴収分から減税できない場合、差額分は7月以降の源泉徴収から減税されます。しかし、所得によっては年内に 減税しきれない可能性があります。そのため、 減税しきれない分は、定額減税補足給付金（調整給付）として前倒しで支給されます 。

定額減税の使い道

 
定額減税による臨時収入の使い道については、「生活費に使う」（41.6％）が最も多く、「預貯金する」（29.2％）、「特に決めていない」（26.6％）と続きました。

扶養人数別の調査結果を見ると、「扶養人数0人」よりも「扶養人数1人以上」の方が「生活費に使う」割合が多くなっています。ただし、扶養人数にかかわらず、使い道の1位は「生活費に使う」でした。


「現在より、月にいくら以上手取りが増えたら、外食や旅行、買い物などの娯楽に使おうと考えますか？」については「5万円以上」（39.3％）が最も多く、「3万円～5万円未満」（23.9％）、「1万円～3万円」（21.0％）と続きました。

インフレ対策としての定額減税

 
インフレを実感することはあるかについては、「はい」（82.7％）と回答した人が 多数でした。


インフレによって支出を抑えているかについては、「はい」（70.9％）、「いいえ」（29.1％）でした。


インフレ対策に定額減税は有効だと思うかについては、「有効だと思う」（11.9％）、「無いよりは良い」（46.0％）と、肯定的な意見が約6割という結果でした。

否定的な意見は、「足りないと感じる」（18.0％）、「減税より現金支給の方がいい」（24.1％）でした。

定額減税に関するみんなの意見

定額減税を来年以降も継続してほしいかについては、「はい」（82.6％）と回答した人が 多数でした。定額減税は一時的な措置として実施されたものですが、今後も物価高が続くことを見越して、継続的な減税を求める声が強いことが伺えます。

そのほか、定額減税に関してどのように考えているのか、自由回答形式で質問しました。肯定的な意見、否定的な意見に分けて紹介します。

【肯定的な意見】

• 色んな意見はあるとは思うが、とりあえずないよりはいいと思う。どんな案でも不平不満は必ず出ると思うので、やってみて、また状況を見て変化していくことも大事だと思います。
• ５人家族なのでありがたい。継続してほしい。どんどん世の中がよくなって皆が幸せになれるような対策をしてほしい。
• 税のことを真剣に考える良い機会になったので、この定額減税は政治を考えるうえでもとても有効だと思う。

【否定的な意見】

• 収入が少ない人ほど、どんどん苦しくなっていくような気がします。給与収入が1000万円以上ある方と同じ減税額なのは少し不満もあります。
• 無いよりマシだとは思うが、この減税で自分たちの生活が変わるとは思えない。年間の貯蓄か投資額が少し増やせるかなという程度で、何のための施策かよくわかりません。
• 減税してくれるのはありがたいが、給与明細に記入するよう義務付けるとか、企業側の手間を全然考えていない施策だと思う。それよりもっと議員のお金の使い道を明確にして、無駄な支出を減らしてもらうとかした方が効果的だと感じる。
• 経理をやっているのですが、単発の政策による会社側の負担などを考慮すると、対個人で給付金を配った方がよいのではないかと思います 。