帝国データバンクが発表した「食品メーカー主要195社における価格改定動向」によると、10月の値上げは4,533品目になると予想されています。
これによって、2023年の食品値上げの累計は3万1036品目に達する見通しです。
また、10月に値上げが予定されている品目数は、2月の5,639品目、4月の5,256品目に次いで、3番目に多くなっています。
この記事では、10月に値上げを予定している主な品目について解説します。
累計3万品目超。10月から値上げされる食品は「ハム・ソーセージ」「お菓子」「ペットボトル飲料」など
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
10月から値上げされる品目
9月に引き続き、加工食品やお菓子類で値上げが予定されています。
また、ペットボトル飲料も値上げする予定です。
値上げが実施される商品の一例を確認してみましょう。
ハムやソーセージ
10月1日からハムやソーセージの納品価格が上がります。
改定率は、およそ3~25%です。
- 伊藤ハム:5~15%
- 丸大食品:3~25%
- プリマハム:3~20%
加工食品は、これまでも原材料高やエネルギーコストの面から価格が上昇していましたが、さらなる値上げが決定しました。
お菓子類
お菓子類も、原材料や包装資材の高騰を受けて、価格が改定されます。
チョコレートやアイスクリーム、スナック菓子が主な値上げ対象です。
- 明治:92品
- ロッテ:18品
- カルビー:31品
改定率は、メーカーによって異なりますが4~24%程度になる見込みです。
ペットボトル飲料
ペットボトル飲料も、同じく原材料や包装資材の高騰を受けて値上げが予定されています。
改定率や改定価格は以下の通りです。
- サントリー:6~22%
- コカ・コーラ:1本あたり10~30円
- 伊藤園:6.6~9.3%
10月からは、上記の食品や飲料のほか、お酒の価格も改定されます。
ビールは値下げ、第3のビールは値上げ
酒税法が10月から改定されるのに伴い、アルコール飲料も価格が変わります。
今回の改定で価格が変わるのは、ビール系の飲料です。
第3のビールは税率が引き上げられるので、10月から値段が高くなる見通しです。
一方、ビールは税率が引き下げられるため、値下がりする見通しです。
発泡酒は税率が変わらないため、値段は変わらないでしょう。
酒税法改定の影響について詳しくは、こちらの記事「酒税法の改正でビールは値下げ、第3のビールは値上げの見通し」を参考にしてください。
帝国データバンクは、年内の値上げは10月以降、減少していくと予測しています。
商品値上げの動向を見据えながら、改めて家計を見直ししておきましょう。
食費の見直しについては、こちらの記事「9~10月も食品値上げは続く。食費の見直しをするなら、エンゲル係数の確認を」も参考にしてください。