東京都は都内に住む18歳以下の子どもを対象に、月5,000円の給付金を支給することを発表しました。
自治体独自の子ども手当として注目が集まっており、東京都在住の子育て世帯からは「東京で子ども手当5000円を申請するにはどうしたらいいですか?」という疑問の声も挙げられているようです。
「018(ゼロイチハチ)サポート」という名称でスタートした制度ですが、支給額や対象世帯の条件は、どのような内容なのでしょうか。
この記事では、東京都の「018サポート」について、以下の項目を解説します。
・給付額や給付対象
・申請方法
・申請や支給の開始時期
・その他の自治体の取り組み
東京都の子ども手当「018サポート」の受付開始。児童手当とは別でもらえる
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
018サポートの概要
「018サポート」では、18歳以下の子どもに対して、1人あたり月5,000円を給付します。
背景には、都内の教育費がほかの都市に比べて負担が重いという状況があります。
1世帯あたりの教育費をみると、全国平均が月約1万1000円に対し、東京都は月約1万9000円でした。
子育て世帯にかかる負担を軽減し、出産を希望する人を後押しする目的で給付を実施します。
都内の18歳以下の子ども約200万人が対象となり、1人あたり月5,000円(年間6万円)が支給されます。
【よくある質問】
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018サポートと児童手当の違いは何ですか?
児童手当は国が支給する給付金のため、全国一律で支給されますが、018サポートは東京都独自の給付金のため、支給対象は東京都民のみです。
また、児童手当は支給対象が15歳までですが、018サポートは18歳までです。
さらに、児童手当は所得制限がありますが、018サポートは所得制限がありません。
児童手当については、こちらの記事「2024年10月から児童手当が大幅増額」を参考にしてください。
次に、018サポートの手続き方法や、いつから支給を開始するか、申請しないとどうなるかについて確認しましょう。
支給条件や手続き方法
支給条件は、毎月1日に都内に在住している場合で、所得制限は設けません。
支給方法は東京都からの直接給付となっており、2024年1月から支給が開始されます。
なお、2023年度分の給付金については、2024年1月頃に一括で給付し、転入や転出をした場合は、月割で支給する予定です。
018サポートの支給を受けるには申請手続きが必要です。
2024年1月に一括支給される分の申請期限は、2023年12月15日(金)です。
早めに申請しておきましょう。
申請方法はオンラインで申請を行う方法と、郵送で申請する方法の2種類です。
- オンライン申請:東京都018サポートポータルサイトで新規登録
- 郵送での申請:東京都018サポートコールセンターに連絡
子どもを養育している保護者が申請を行います。
必要書類は、子どもによって条件が異なる場合があります。
東京都018サポートポータルサイトの「必要書類・申請方法確認」ページで、必要書類と申請方法を確認しましょう。
対象者区分が「A27-1」(別居などの特殊な条件がない通常の区分)の場合、以下の書類の添付が必要になります。
- 認定請求者の必要書類:マイナンバーカード・運転免許証・パスポート・健康保険証
- 家族関係確認書類:子どもの医療証・健康保険被保険者証・住民票の写し
- 振込口座を確認できる書類:キャッシュカード・通帳の写し
マイナンバーカードのICチップをアプリで読み込む方法で本人確認を行う場合、認定請求者(親など)の必要書類は1点です(そのほかの場合は2点)。
家族関係確認書類は、いずれか1点の準備があれば問題ありません。
9月6日現在、申請の受付が混みあって時間がかかる可能性があります。
支給は先着順ではありません。混雑時は、時間をおいて再度アクセスしてください。
そのほかの自治体独自の取り組み
ほかにも、東京都では2023年10月から第2子の保育料が無償化されます。
現行制度では、第2子で2歳未満の保育料は半額負担する必要がありましたが、10月以降は無料になります。
こうした自治体独自の取り組みは、東京都以外でも実施され始めています。
例えば、岐阜県では2023年度から、第2子以降の出産に、子ども1人あたり10万円の祝い金の支給を開始しています。
また、秋田県では、出産時に子ども1人あたり2万円の祝い金の支給を開始しています。
いずれも、自治体独自の給付金で、給付要件に所得制限は設けていません。
自治体独自の子育て世帯の負担軽減策や少子化対策が各地に広まっていくのか、今後も注目が集まります。
なお、国の子育て支援策については、こちらの記事「こども未来戦略方針まとめ」も参考にしてください。