FIREするために必要な金額はいくら?調査から分かった資産額と資産運用方法

執筆者:マネーFIX 編集部

「Money Fix」を運営する株式会社ウェブクルー(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:藤島義琢)は、FIREを実現した人(資産運用によって経済的に自立して早期リタイアし、リタイア後は運用益で生活している人)を対象に、「FIRE(経済的な自立と早期リタイア)」に関する調査を実施しました。

人生100年時代と呼ばれる現在、ライフスタイルのひとつとして「FIRE」が注目されています。

FIREとは"Financial Independence, Retire Early"の頭文字をとった言葉で、「経済的自立と早期リタイア」を意味します。

「早期リタイア」と聞くと、ビジネスで成功するなどして莫大な資産を築いた人にしかできないイメージを持つ人もいるかもしれませんが、FIREにおける「経済的自立」は資産運用が前提であり、運用益が生活費を上回るようにして、早期リタイアの実現を目指します。

一般的に、FIRE実現のために必要な資産額は「年間の生活費の25倍」といわれており、これは米国発の理論である「4%ルール[1]」が根拠となっています。

このように、FIREを実現するには若いうちにある程度の資産を築く必要がありますが、実際にFIREを実現した人は、どのような資産運用方法を選び、運用してFIREを実現したのでしょうか。

※本リリースでの「FIRE」とは、資産運用によって経済的に自立して早期リタイアし、リタイア後は運用益で生活をしている人と定義します。
[1] 生活費を投資元本の4%未満に抑えれば資産が目減りせずに暮らすことができ、30年以上が経過しても資産が尽きる確率は非常に低いという考え方。米トリニティ大学のグループによって1998年に発表された。

【調査結果トピックス】

  • アンケート回答者1,005人のうち、「FIREを目指すきっかけ」として、48.4%の人が仕事に縛られない「自由な人生に憧れていたから」と回答
  • FIREを目指してから実現するまでかかった期間は、「5年以上10年未満」が最多の33.1%。次いで多いのは、「10年以上15年未満」の26.5%
  • FIREを実現した時点(早期リタイアした時点)で築いた資産額は、「3,000万円未満(30.4%)」が最も多く、次いで「3,000万円以上4,000万円未満(16.8%)」、「4,000万円以上5,000万円未満(13.3%)」
  • FIRE実現のために選んだ資産運用方法TOP3は、「株式投資(53.1%)」「投資信託(39.8%)」「不動産投資(29.5%)」
  • 資産運用の際に意識すべきTOP3は、「中長期的なリターンが見込めること(32.7%)」「ローリターンでも比較的ローリスクであること(32.3%)」「比較的ハイリスクでもハイリターンが見込めること(24.7%)」
  • 合計83.0%(とてもそう思う、ある程度そう思う)が、FIREを実現したことで人生がより豊かなものになったと回答

FIREを目指したきっかけは?

初めに、FIREを目指すきっかけについて聞きました。

FIREを目指すきっかけ

「FIREを目指したきっかけを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『自由な人生に憧れていたから(48.4%)』と回答した人が最も多く、次いで『自分らしい人生にしたかったから(32.5%)』『家族を大切にしたかったから(23.5%)』『自分の力や可能性を試してみたかったから(23.1%)』『組織で働くことが向いていないと思ったから(20.4%)』『所属していた会社の将来性に不安があったから(15.7%)』『元々資産運用に興味があったから(資産運用していたから)(15.1%)』『働くことよりも優先したいことがあったから(14.7%)』『病気などで将来働けなくなる可能性があるから(7.1%)』と続きました。

FIREを実現するには、働かなくても生活できるだけの資産(貯蓄)が必要になります。

FIREを考えたタイミングでの資産額

実際に、FIREを実現した人は、FIREを目指そうと思った時点でどのくらいの資産を築いていたのでしょうか。

FIREを目指そうと思った時点の資産額

「FIREを目指そうと思った時点で築いていた資産額はいくらくらいでしたか?」と質問したところ、『500万円未満(21.8%)』『500万円以上1,000万円未満(17.1%)』『1,000万円以上1,500万円未満(18.7%)』『1,500万円以上2,000万円未満(13.6%)』『2,000万円以上2,500万円未満(9.1%)』『2,500万円以上3,000万円未満(4.2%)』『3,000万円以上(15.5%)』という回答結果になりました。

「3,000万円以上」と回答した人の割合は少なくはないものの、割合として最多だったのは「500万円未満」でした

このことから、その後の生活費をすべて賄うほどの資産を築いていなくてもFIREを目指した人が多い、ということがわかります。

FIREまでの期間とリタイア時の資産額

人や時間に捉われず、自由で自分らしい人生を謳歌したい…

そういったきっかけで目指す人が多い「FIRE」ですが、実現するまでにはどのくらい時間がかかったのでしょうか。

FIRE実現までの期間と資産額

「FIREを目指してから実現するまで(目標とする資産額に達し早期リタイアするまで)どれくらいの期間がかかりましたか?」と質問したところ、『5年未満(22.3%)』『5年以上10年未満(33.1%)』『10年以上15年未満(26.5%)』『15年以上20年未満(9.8%)』『20年以上(8.3%)』という回答結果になりました。

FIREを実現するまでの期間として最も多かったのは「5年以上10年未満」で、「10年以上15年未満」「5年未満」とも僅差です

数年~15年未満の範囲に回答が集まっていることがわかります。

FIREを実現するまでにかかった期間は、年齢や収入、扶養する家族、目標とする金額などによって異なるはずです。

ここでは、FIREを実現した時点での資産額について調査しました。

「FIREを実現した時点(早期リタイアした時点)で築いた資産額はいくらくらいでしたか?」と質問したところ、『3,000万円未満(30.4%)』が最も多く、次いで『3,000万円以上4,000万円未満(16.8%)』、『4,000万円以上5,000万円未満(13.3%)』という結果になりました。

「3,000万円未満」という回答が最も多く、5,000万円未満までを見ると60.5%にのぼります


一方、5,000万円以上と回答した人の割合は、『5,000万円以上6,000万円未満(14.5%)』『6,000万円以上7,000万円未満(7.1%)』『7,000万円以上8,000万円未満(3.9%)』『8,000万円以上9,000万円未満(2.5%)』『9,000万円以上1億円未満(2.1%)』『1億円以上(9.4%)』でした。

半数以上が、5,000万円未満と回答しており、金額が上がることに割合は下がる傾向ですが、「1億円以上」という回答も1割近くいることがわかります。

FIREに向けてどの資産運用方法を選んだ?

ここまでの調査では、FIREを目指してから実施するまでの期間が数年から15年程度までの範囲に多いこと、FIREに踏み切ったときの資産は「3,000万円未満」が最も多く、5,000万円未満でみると全体の約6割にのぼる、ということがわかりました。

次に、FIREを実現するために実施した資産運用の方法についての調査結果を紹介します。

「FIREを実現する(目標とする額の資産を築き早期リタイアする)ために選択した資産運用方法(投資商品)を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『株式投資(53.1%)』と回答した人が最も多く、『投資信託(39.8%)』『不動産投資(29.5%)』『NISA・つみたてNISA(20.5%)』と続きます。

上記以外の割合は下記のとおりです。

  • REIT(不動産投資信託)(15.6%)
  • iDeCo(個人型確定拠出年金)(15.0%)
  • 預貯金(14.9%)
  • 貯蓄型保険(11.7%)
  • 外貨預金(11.6%)
  • FX(外国為替証拠金取引)(8.2%)
  • 暗号資産(7.5%)
  • 金投資(6.5%)
  • 債権投資(4.4%)
  • ソーシャルレンディング(3.2%)

資産運用方法を選択した理由について、一部紹介します。

その資産運用方法を選択した理由とは?
  • 【株式投資、投資信託、REIT(不動産投資信託)、預貯金、外貨預金】バランス型のポートフォリオ(※1)によって安定した利回りが期待できるから(30代/女性/大阪府)
  • 【株式投資、NISA・つみたてNISA、貯蓄型保険】スタート時のハードルの低さと便利さ(40代/男性/神奈川県)
  • 【株式投資、不動産投資、FX(外国為替証拠金取引)】レバレッジ(※2)を効かせて大きく稼げるから(40代/男性/山形県)
  • 【FX(外国為替証拠金取引)、預貯金】スキャルピング取引が効率よく稼げた(50代/男性/東京都)

※1)ポートフォリオとは、保有している金融商品の構成内容のこと
※2)レバレッジとは「てこの原理」を意味する言葉で、担保として保証金(証拠金と同義)を預けることで資金以上の取引を行うこと
※3)スキャルピング取引とは、数秒や数分といった短時間で取引を繰り返し、小さな利益を積み重ねていくFXの手法の1つ

つみたてNISAや貯蓄型保険など長期型の資産運用から、レバレッジ効果を期待するハイリスク・ハイリターンの取引まで、さまざまな回答が見られました。

FIREのために意識したこと、実施した(している)こと

FIREの実現に向けて重視したこととは何でしょうか。

資産運用をする上で意識したこと、実現に向けて取り組んだことについて調査しました。

FIREのために意識したこと

「FIREを実現する(目標とする額の資産を築き早期リタイアする)ために、資産運用で意識したことを教えてください(複数回答可)」という質問に対し、『中長期的なリターンが見込めること(32.7%)』と回答した人が最も多く、次いで『ローリターンでも比較的ローリスクであること(32.3%)』という結果でした。

中長期的な運用、ローリスクの運用で手堅く資産を増やすことを目指した人が多いとわかります。

運用期間が長くなるほど、『複利効果が見込めること(19.2%)』にも繋がります。

一方、『比較的ハイリスクでもハイリターンが見込めること(24.7%)』という回答も比較的多いですが、このような商品で運用益を出していくには、より高い専門知識や十分な資産管理が必要となるでしょう。


資産運用していることを前提として、さらに「FIREを実現する(目標とする額の資産を築き早期リタイアする)ために実施したこと、または現在も実施していることを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『固定費を見直す(42.9%)』と回答した人が最も多く、次いで『家計を可視化する(38.5%)』となっています。

4割以上の人が、「固定費を見直す」ことを行っていることがわかります。

家計における固定費とは、水道光熱費や保険料、スマホやインターネットなどの通信費、住宅費などです。

こうした家計の見直しにあたり、家計簿をつけるなどして「家計を可視化する」ことも効果的です。

一方、『投資元本を増やす(30.6%)』『投資商品を追加する(15.5%)』『投資商品を変える(10.5%)』など、投資による利益を改善するための活動も見られました。

また、『資産運用についての知識を深める(セミナーへの参加、独学での勉強など)(28.8%)』『FPなど専門家に相談する(18.5%)』など、専門知識を重視して行動する人も多いようです。

FIRE達成者からのアドバイス

ここまでの調査では、FIREを実現するまでに10年以上もの歳月を必要とする場合もあり、その後も家計の見直しや資産管理が必要であることがわかりました。

簡単ではないFIREですが、実現した人たちは今の状況をどのように感じているのでしょうか。

FIREのためのアドバイス

「FIREを実現した(目標とする額の資産を築き早期リタイアした)ことで人生がより豊かなものになったと思いますか?」と質問したところ、『とてもそう思う(31.6%)』『ある程度そう思う(51.4%)』『あまりそう思わない(13.4%)』『まったくそう思わない(3.6%)』という結果になり、8割以上がそれまでの生活(人生)と比べて、より豊かなものになったと実感していることがわかりました。

FIRE実現後は人生がより豊かになったか、という質問に対して『とてもそう思う』『ある程度そう思う』と回答した人に、これからFIREを目指す人に向けてのアドバイスを聞きました。

これからFIREを目指す人へ!先駆者からのアドバイス
  • 節約を通じて貯蓄を増やした上で、まとまった金額を投資に回す。
    分散投資を意識する(50代/男性/神奈川県)
  • まずは資金をある程度貯めてから。
    それから計画的にマーケティングをしてリスクを減らす方向で行動する(50代/男性/岐阜県)
  • 何のためにFIREを目指すかを明確にして、具体的な行動に移すこと。
    また、資産運用ではリスクバランスを常に考えて、資産がマイナスにならないように利益確定をするラインを設定することです(50代/男性/滋賀県)
  • 投資は始めようと思ったときが始めどき。
    高い目標を持って、焦らず確実に目標に近づくこと。
    すべての目標を満足させることにこだわらず、柔軟な判断ができるようになること(50代/男性/大阪府)

まとめ

今回の調査で、FIREを達成した人がいかにしてFIREを実現したかが見えてきました。

FIREを目指す人の多くは、仕事に縛られずに自由な人生に憧れており、実現した人の約8割が満足していることがわかりました。

その一方、FIREを実現するまでには5年から15年ほどかかるケースが多いようです。

中長期的にローリスクの手堅い運用をする人が多い傾向ですが、ハイリスク・ハイリターンの投資を狙う人も少なくありません。

また、資産運用をする一方で、固定費を見直すなど家計の改善を行う人も多くいました。

いずれにせよ、リスクバランスを考えた運用と、目標を設定した上で計画的に進めることが大切のようです。

人生100年時代、FIREを実現して自分らしい人生を謳歌したいという人は、FIRE達成者たどってきた道を参考にしてみると実現性が高まるかもしれません。

調査概要:FIRE(経済的な自立と早期リタイア)に関する調査
  • 調査実施会社:株式会社ウェブクルー
  • 調査期間:2022年11月8日(火)~2022年11月10日(木)
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:FIREを実現した人 ※資産運用によって経済的に自立して早期リタイアし、リタイア後は運用益で生活している人
  • モニター提供元:ゼネラルリサーチ
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