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投資に意欲的な20代は約6割。20代のうちにしておくべき資産運用とは?

執筆者:マネーFix 編集部

マネーFix 編集部

マネーFix 編集部は、FP有資格者や「ビジネス書」や「学習参考書」などさまざまなジャンルの編集経験者で構成されています。わかりやすく確かな情報を発信し「人生におけるお金の決断」の判断基準となる、信頼できるメディアを目指します。

2023年9月に家計の金融資産が2115兆円と過去最高額を記録し、「貯蓄から投資へ」の流れは加速していくと予想されます。また、2024年1月には新たなNISAのスタートが予定されています。

「20代はどれくらい投資しているのか」「20代で投資を始める場合、何から始めるのがよいのか」など、悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。

20代のうちに少額でも投資を始めることで、将来のお金の不安を軽減できる場合があります。

この記事では、20代がすべき投資についての解説や、20代・30代以上のお金事情について紹介します。

この記事でわかること
  • 投資をしている20代の割合
  • 20代が投資を始めたきっかけや投資対象
  • 30代以上が後悔しているお金のこと

投資をしている20代の実態とは

政府は「貯蓄から投資へ」を推奨していますが、20代から投資を始めるべきなのでしょうか。投資をしている20代はどれくらいいるのか、投資を始めたきっかけや投資の対象について紹介します。

投資をしている20代の割合はどれくらい?

野村アセットマネジメント資産運用研究所が2022年3月に実施した「投資信託に関する意識調査」によると、2022年度の投資の保有率は、2021年度と比較して全年代で0.4ポイント上昇しています。最も増加している年代は、30代で9.7%(前年度対比+1.7ポイント)、次いで20代が6.7%(前年度対比+1.2ポイント)です。

三井住友銀行の「20代の投資の実態調査」によると、実際に投資をしている20代は約3割でした。また、「していないが、近いうちにしたいと思っている」と回答した人は約3割と、投資に意欲的な人は約6割いることがわかりました。

投資を始めたきっかけや投資の対象は?

一般的に20代はどのようなきっかけで投資を始め、何に投資しているのでしょうか。

「投資をしている理由、または、したいと思う理由は?」という問いに対し、上位3位は以下の通りです。

1位:万が一のときの備えとして(40.9%)
2位:老後の生活費のため(36.1%)
3位:小遣い稼ぎのため(32.7%)

投資の対象の上位3位は以下の通りです。

1位:投資信託(56.9%)
2位:株式(37.1%)
3位:仮想通貨(18.4%)

出典:SMBCコンシューマーファイナンス株式会社「20代の金銭感覚についての意識調査 2023」

投資信託は、投資家から集めたお金をまとめて、専門家が投資・運用する金融商品です。少額から始められ、運用はプロに任せられること、複数の資産に分散投資ができること、リスクを抑える効果が期待できることがメリットです。

【インタビュー】投資をしている20代のリアルな声を聞いてみた

ここからは、実際に投資をしている20代の意見を紹介します。

  • 投資を始めたきっかけは何ですか?

    ・先取りでないと継続できないと思い、財形貯蓄やつみたてNISAを始めました。(Rさん)
    ・もともと預貯金はある方だったが、将来お金が増えたらいいなと思い、財形貯蓄を始めました。(Kさん)
    ・学生時代から貯蓄ができないタイプだったので、強制的に貯蓄できるように財形貯蓄を始めました。(Eさん)

  • 投資の種類は何ですか?

    ・財形貯蓄/つみたてNISA(Rさん)
    ・財形貯蓄(Kさん)
    ・財形貯蓄(Eさん)

  • 月にいくら投資にまわしていますか?

    ・月収の25%程度(Rさん)
    ・月に1万円財形貯蓄しています。いまのところ、1年以上継続しています。(Kさん)
    ・社会人1年目のときは1万円、2年目は2万円、3年目で5万円を財形貯蓄に回しています。(Eさん)

  • 投資の目的は何ですか?

    ・趣味の出費に備えるためです。新作、中古問わずボードゲームを収集していて、多いときは10万円ほど使っています。(Rさん)
    ・将来に備えるためです。(Kさん)
    ・一人暮らしに備えるためです。一人暮らし開始後も財形貯蓄を継続し、つみたてNISAも始めたいと考えていますが、いまのところ明確な目的はありません。(Eさん)

【インタビュー】30代以上に聞く!20代のときのお金事情

投資に意欲的な20代は多いですが、実際に投資をしているのは約3割と少数です。20代のうちに投資はしておくべきなのでしょうか。

Spicomiの調査「20代後悔ランキング!20代でやっておくべきことは?」によると、「20代にやっておくべきだったと後悔していることは何ですか?」という問いに対し、最も回答が多かったものは「投資」(33.9%)でした。次いで「資格取得」(31.6%)、「色々なところへ旅行する」(28.7%)が続きます。

実際に、30代以上の人がどのような点を後悔しているのか、現在どのような投資をしているのかをインタビューしました。

20代のお金事情と後悔しているお金のこと

  • 20代のときはどのようにお金のやりくりをしていましたか?

    ・服や旅行にお金を使いたかったので、お弁当をつくる習慣をつけて節約をしていました。いまもこの習慣は続いています。(Kさん)

    ・特に趣味がなかったので出費は控えめで、預貯金は増えていました。20代のうちに投資はしていません。(Tさん)

    ・当時勤めていた会社に持ち株制度があったため、それを活用していました。(Wさん)

  • 20代のうちにするべきお金の使い方・貯め方や後悔していることはありますか?

    ・20代のうちは経験にお金を使うべきだと考えています。そのときにしか見られない景色、得られない感情があるので、自分の引き出しを増やせるようなお金の使い方をしておくとよいと考えています。(Hさん)

    ・20代のうちに少額でも資産運用をしておくべきだったという後悔があります。結婚し子どもが生まれると時間やお金を自由に使えないため、使えるうちに資産を増やしておくべきです。また、20代の方がリスクも踏みやすいことも、20代のうちにすべきだったと考える理由の1つです。(Sさん)

    ・早くから資産運用をするとよいと思いますが、短期的に見てもすぐに効果が出るわけではないのが事実です。また、原資も少ないため大きな効果は期待できません。20代のうちはお金に関する目標を持つことと、収入を増やすことをすべきだと考えています。(Tさん)

    不動産投資をしておけばよかったと思っています。200万~300万円くらいでワンルームを現金で複数購入すれば、家賃3万~5万円で貸すことができます。また、管理は管理会社に任せられるため、面倒なことはありません。(Hさん)

30代以上が実際に行っている投資や節約方法とは?

  • どのような投資または制度の活用をしていますか?

    ・つみたてNISA、ジュニアNISA(Kさん)
    ・つみたてNISA、学資保険(Wさん)
    ・変額保険、株、不動産投資(Sさん)
    ・つみたてNISA、株式投資(Tさん)
    ・財形貯蓄、つみたてNISA、ポイント運用(PayPay)(Fさん)

  • 投資や制度の活用を始めたきっかけや理由を教えてください。

    ・ポイ活がきっかけでSBI証券の口座を作ったのもあり、つみたてNISAを始めました。(Kさん)

    ・子どもが生まれたことをきっかけに学資保険に入りました。(Wさん)

    ・変額保険は、死亡や高度障害に備えつつ、保険期間満了時に運用実績に応じた満期保険金を受け取ることができる保険です。私が入っている保険では、加入から10年以上経過すると、保険会社側で資産運用してもらえます。何年後に資産がどれくらい増える、または減るということがわかりやすいメリットがあるため、加入しています。(Sさん)

    ・流動性を担保することを優先してつみたてNISAや株式投資をしています。iDeCoは60歳まで引き出しができないため、使っていません。(Tさん)

    ・ポイント運用はこまめに状況を確認しなくてもよく始めやすかったため、今でも使っています。(Fさん)

  • どのような節約をしていますか?

    ・支出を把握すること(Kさん・Sさん・Tさん)
    ・固定費を削減すること(Fさん・Tさん)
    ・クレジットカードの枚数を減らすこと(Sさん)
    ・格安に代替できるものは替える(Fさん)

  • なぜそのような節約をしているか教えてください。

    支出を把握して、貯蓄の目標額と現状の資産のギャップを埋めていくために、どの出費をどれくらい削れるか振り返ることが大事だと考えているためです。(Kさん・Sさん・Tさん)

    ・携帯やサブスクリプションなど、新たに固定費が増える場合は契約の時点で金額を抑えることで、ランニングコストを抑えることができるためです。(Fさん・Tさん)

    ・クレジットカードを複数所有している場合は、枚数を減らすことで出費を抑えられるためです。(Sさん)

    格安に代替することで安くなったという成功体験があると、「ほかにも出費を抑えられるのではないか」と思考、行動を変えるハードルが低くなるためです。(Fさん)

インタビューのまとめ

出費を抑えるために、まずは支出と向き合うことが大事という意見が多く出ました。何にいくら使っているかを把握することで、節約できるものや額が把握できるようになります。支出を把握することは簡単に始められるので、まず家計簿をつけることから始めてみるとよいでしょう。

また、固定費が新たに増える場合は契約時に金額を抑えたり、格安に代替できるものは替えたりといったことを行い、出費を抑えている人もいました。毎月払う必要があるものこそ、出費を減らせないか見直してみましょう。

インタビューで言及されていた変額保険については下記記事で詳しく説明しています。

変額保険で投資と保障の二重取り?保険会社が続々参入中の変額保険市場。知っておきたいメリットや注意点

まとめ

30代以上の人は、20代のうちに投資をしておくべきだったという後悔は少なからずあるようです。また、投資をしている20代は約3割ですが、「していないが、近いうちにしたいと思っている」と回答した人も約3割と、投資に意欲的な人は約6割います。

結婚や子どもの誕生によって、自由に使える時間やお金は変わってきます。20代のうちから少額でも投資を始めるとよいでしょう。また、すぐに投資を始められないという人でも、支出を把握して出費を抑えられる部分を探す、固定費を削減するといった節約を始め、お金の使い方と向き合うのも1つの手段です。

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