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初心者のお金の勉強は何から始めるべき?手順と効果的な勉強方法を紹介

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

資産運用などでお金を増やそうと考えているなら、お金の勉強は不可欠です。お金の勉強をしたいけれど、「何から始めればよいのかわからない」「自身に合った勉強方法がわからない」などの理由でそのままにしていませんか?

お金の勉強はWebサイトや動画、書籍などさまざまな方法ですることができます。

この記事では、お金の勉強を始めたい人向けに、お金の勉強をする必要性や、お金の勉強方法について解説します。

この記事でわかること
  • お金の勉強をする必要性
  • お金の勉強方法
  • お金の知識を実践で活かす方法

お金の勉強をする必要性

お金に関する知識や判断力のことを「金融リテラシー」といいます。

金融広報委員会は「金融知識や判断力」「行動特性・考え方」といった設問から、金融リテラシーの現状を把握する調査を3年おきに実施しています。

その結果、金融リテラシーが高い人は、詐欺や多重債務といった金融トラブルに遭いにくい、緊急時に備えた資金を確保している割合が高いなど、上手にお金を使う傾向が見られるという結果になりました。

お金の勉強をして金融リテラシーを高めると、以下のようなメリットが期待できると考えられます。

  • 無駄を減らせる
  • お金を増やせる
  • お金に関する将来の不安を軽減できる

無駄を減らせる

お金の勉強をすることで、家計の無駄を減らせます。

例えばNISAは、投資の利益に税金がかからない制度です。しかしよくわからないからといって、NISAを利用せずに投資をすると、利益が出ても税金がかかり、手取りが減ってしまうでしょう。

また公的年金制度を理解せずに民間の生命保険に加入すると、保障内容が過剰になり、結果的に保険料の無駄が生じる可能性があります。

お金を増やせる

金融商品の中には、お金を増やせる可能性がある商品もあります。しかし大きく増える可能性がある商品は、元本割れするリスクもあります。

一般的に元本割れリスクがあると聞くと、お金が増える可能性があるとわかっていても避けてしまいがちです。しかしお金の知識があると、元本割れリスクは長期・積立・分散投資をすることで抑えられることがわかります。

またNISAやiDeCoなど、より効率的にお金が増やせる制度も上手に使いこなせるようになります。

お金に関する将来の不安を軽減できる

「老後や教育費がどれくらいかかるか?」「自身に万が一のことがあったら残された家族は生活できるのだろうか?」など、将来のお金に関する不安は尽きることがありません。

しかしライフプランを立てて、将来的にどのくらいお金がかかる可能性があるのか、お金がかかる時期や具体的な金額を把握して対策を講じておけば、お金に関する不安を軽減できるでしょう。

例えば、老後資金に不安がある人はiDeCoで毎月積み立てる、教育費に不安がある人はNISAを活用した資産運用をするなどです。自身に万が一のことが起きた場合、残された配偶者や子どもの生活費が不安という人は、生命保険に加入しておけば遺族の生活費を確保できます。

このようにお金に関する知識があれば、自身の課題に対して多くの選択肢の中から適切な対策を立てられるようになるため、将来のお金に関する不安を軽減できるでしょう。

初心者が身につけるべきお金の基礎知識

一口にお金の勉強といっても、扱う範囲は幅広く、すべて身につけようとするときりがありません。

初心者なら、自分たちの生活に関連が深そうなトピックから勉強を始めることをおすすめします。具体的には、以下の分野の知識を押さえておきましょう。

年金・社会保障

病気・けがで働けなかったり、老後を迎えたりしたときに役立つ公的保険について学ぶ。

保険

生命保険や医療保険、損害保険の特徴や選び方、利用する際の注意点を学ぶ。

資産運用

株式、投資信託などによる資産運用について、基本的な知識や運用する際の注意点を学ぶ。

税金

所得税、住民税などの基礎知識のほか、ふるさと納税など税制優遇策について学ぶ。

不動産

住宅ローンの選び方や注意点のほか、個人で利用できる住宅取得優遇策について学ぶ。

相続

相続税の計算方法や法定相続人、遺言書の必要要件や終活の重要性などを学ぶ。

【初心者向け】お金の勉強方法

初心者がお金の勉強を始めるときは、以下の手順で進めていきましょう。

  1. 勉強の目的を決める
  2. 学びたいお金の分野を決める
  3. 知識を蓄える
  4. 実践する

お金の知識は幅広いので、まず学びたいお金の分野を決めましょう。さらに実際に活かせる知識を身につけるために、勉強の目的を決めていきます。

一度勉強を始めたら、知識を深掘りするために書籍やWebサイト、動画など、色々な方法で知識を蓄えることが大切です。

1.勉強の目的を決める

お金に関する分野は多岐に渡るため、勉強の目的を決めておかないと、知識を活かすことができない可能性があります。

例えば、生命保険の保険料を抑えたいからと公的年金制度の勉強していたところ、老後の年金のことが気になり始めていつの間にか老後資金の勉強になっていた、ということもあるでしょう。

また、資産運用の仕組みについて勉強していたのに、さまざまな金融商品の運用利回りを見て、気付いたらお金が増える計算ばかりしていたといったことも起こりかねません。

勉強をする本来の主旨から外れないよう、お金の勉強をするときは、その目的を明確に決めておきましょう。

2.学びたいお金の分野を決める

お金の勉強と一言でいっても、以下のような分野に分かれています。

  • ライフプランニング(資金計画、社会保険、年金などを含む)
  • 保険
  • 資産運用
  • 税金
  • 相続
  • 不動産

勉強の目的によって、学ぶ分野を選択しましょう。例えば、「将来の資産を作るために投資をしたい」と考えたら、学習する分野は資産運用や税金になるでしょう。

目的が漠然としているなら、ライフプランニングから学習してみてもよいかもしれません。社会保険や年金は、なぜお金の知識が必要なのかを理解するうえでの大元になる知識なので、優先的に勉強するとよいでしょう。

3.知識を蓄える

お金に関する知識の習得は継続的に行い、蓄えていくことが大切です。

お金の学習方法はたくさんあり、それぞれ特徴やメリット・デメリットがあります。お金を勉強する目的に合った学習方法を取り入れることで、知識にも深みが出てきて実践に活かしやすくなるでしょう。

ここでは初心者向けに、お金の勉強方法を6つ紹介します。

  • 本を読む
  • Webサイトで学ぶ
  • オンライン動画で学ぶ
  • セミナーに参加する
  • 資格の勉強をする
  • ゲームで学ぶ

本を読む

書籍は情報が体系的に書かれているため、基礎から着実に知識を深めていくことができます。

ただし、お金に関する知識は、制度や税制改正などが頻繁に行なわれるため、購入した本の内容がすぐに古くなってしまう可能性があります。中古の本を購入して本の購入代金を安く済ませても、書かれている内容が古くて役に立たないということもあり得ます。なるべく最新の情報が書かれた本を読むようにしましょう。

Webサイトで学ぶ

Webサイトを活用して、お金に関する知識を身に付ける方法です。Webサイトなら人に会ったり、本を購入したりすることなく効率的に必要な情報を探せるでしょう。

しかしあまりニーズがないニッチな情報は、思ったような回答が得られない可能性があります。また中には情報が間違っていたり、勧誘目的のサイトだったりすることもあるため注意が必要です。

Webサイトで学ぶ方法は、知りたい情報に効率的にアクセスしたい人に向いています。

オンライン動画で学ぶ

金融機関の公式サイトや、動画共有サイト(YouTubeなど)で提供しているオンライン動画で学ぶ方法です。無料で閲覧できるものも多数あります。

ただしオンライン動画も、検索しているうちに信頼性が低いサイトにアクセスしてしまう可能性もあります。過剰な表現のサムネイルに誘われて、お金に関する情報商材の販売を目的としたサイトなどにアクセスしないよう注意が必要です。

動画で学習をする際には、音声だけ聞くやり方なら、「掃除をしながら」「家事をしながら」といった「ながら勉強」も可能です。そのうえで、音声だけでは理解できなかった箇所だけ、改めて視聴すればよいでしょう。

セミナーに参加する

金融機関やファイナンシャルプランナー(FP)などが開催しているセミナーに参加して、お金の知識を身に付ける方法です。セミナー講師は専門家が担当しているのが一般的なので、信頼性が高い情報が得られるというメリットがあります。

わからない点や悩み事などがあれば、直接講師に質問できます。懇親会が用意されているセミナーでは、人脈が広がる可能性もあるでしょう。

セミナー参加は、質問や不明な点があればすぐに解消したいという人におすすめです。ただし、特に無料のセミナーに関しては商品の勧誘をされる可能性があるため、誘われて断れないタイプの人には向いていないかもしれません。

マネーセミナーに関しては、おすすめのマネーセミナー10選|セミナーの選び方や実生活で活かすコツを紹介も参考にしてください。

資格の勉強をする

お金に関する資格の勉強も、知識習得につながります。

お金に関する代表的な資格としては、ファイナンシャルプランナー(FP)があります。FP資格は分野別に分かれているため、体系的に知識を習得することが可能です。勉強した結果資格が取得できれば、キャリアアップや収入アップにもつながるかもしれません。

しかしFP資格の勉強範囲は幅広く、実際に私生活では使わない知識も含まれている可能性があります。またFP資格は社会保障や保険、資産運用、税金、不動産投資、相続などあらゆる分野の知識を備えていなければ合格できません。

資格の勉強は基礎から体系的に学べる反面、実際にはあまり使わない知識も学ばなければならないため、自分に必要なことだけを知りたい人には向いていません。

ゲームで学ぶ

お金の知識がゲーム感覚で学べるアプリがあります。不動産投資や株式投資の仕組みが学べるボードゲームなどもあります。

ゲームを通じて楽しく学びながらお金の知識が身につく点がメリットですが、わかりやすさが優先されるため、それほど深い知識は身に付かない可能性があります。また、あくまでもゲームなので、実際の投資が同じように上手くいくとは限りません。「感覚を養うことが目的」と割り切って活用することが大切です。

ゲームで学ぶ方法は、楽しくお金の勉強をしたい人におすすめですが、お金に関する幅広い知識をコツコツ積み上げていきたいと考える人には向いていません。

4.実践する

お金に関する知識を蓄えたら、その知識を活かして日々の生活で実践してみましょう。

実生活に取り入れると、思ったようにはいかず失敗をすることもあるかもしれません。しかし、失敗したら再度学び直して改善することで、さらに実態に即した知識が身につきます。

主な実践の例を紹介します。

  • 家計簿をつける
  • ライフプランを立てる
  • 資産運用を始める

家計簿をつける

家計簿とは、家計の収支を明らかにする帳簿のことです。昔ながらのノートに記入する家計簿だけでなく、家計簿アプリで管理するのもおすすめです。

家計簿を付けることで、その月に何にいくら使ったのかや、いくら貯金できたのかが一目でわかるようになります。

また家計簿を振り返ることで、自身の支出の問題点も明らかになります。例えば通信料が高いという課題があったとしたら、キャリアやプランを見直すという対策を立てることができます。

ライフプランを立てる

ライフプランとは人生における資金計画のことです。

例えば生涯賃金や老後資金、住宅購入費、教育費がいくらになるかわからなければ、毎月いくら貯蓄をすればよいのかが見えません。しかしライフプランを立てておくと、必要な費用や支払うタイミングをある程度把握することができます。

例えば、子どもの大学進学には、多額の費用がかかります。ライフプランを立てていないと、必要な時期に必要なお金が準備できない可能性があります。

しかし、「15年後に子どもが大学に進学する」のように、具体的な時期がわかっていれば、「NISAで積立投資をする」「保険に加入する」などして、コツコツと準備をすることができます。

ライフイベントのお金に関しては、こちらの記事ライフプランの作り方とは?無料テンプレートでライフプラン表を作成する方法でも解説しているので、参考にしてください。

資産運用を始める

金融商品は種類が多く、特徴や仕組みを理解して自身の状況に合ったものを選ぶ必要があります。そのため資産運用を始めると、多くの金融商品の知識が身につきます。

ただし、預貯金とは違い、投資には元本割れリスクがあります。元本割れリスクが怖いという人は、投資のプロが複数の商品を組み合わせて運用してくれる投資信託から始めてみるとよいでしょう。

まとめ

お金の勉強をすると、無駄をなくす方法や、お金を増やす方法などの知識が身につき、結果的にお金に関する将来の不安を軽減できます。お金の勉強方法にはWebサイトや動画、ゲームなどさまざまな勉強方法があるため、特徴を理解して自身に合った方法を選びましょう。

また、お金の知識を身につけても、実践しなければ意味がありません。家計簿を付ける、ライフプランを立てる、資産運用を始めるなど、身につけた知識を活かして実践することが大切です。

初心者の株式投資勉強法についてはこちらの記事で詳しく解説されています。あわせてご確認ください。
参考:【虎の巻】コツを伝授!初心者の株式投資勉強法・何から始める?意味ない?|1p

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