住宅ローンの借り換えを行うと、利息負担を削減できたり、返済期間を短くしたりすることが可能です。では、住宅ローンの借り換えを行うなら、どのタイミングが最適なのでしょうか。
本記事では、住宅ローンの借り換えのメリットや検討すべきタイミング、借り換える前にやるべきことについて詳しく解説します。自分が住宅ローンを借り換えるべきか、借り換えるなら何をすべきか判断する際の参考にしてください。
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【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩
一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。
住宅ローンの借り換えを行うと、利息負担を削減できたり、返済期間を短くしたりすることが可能です。では、住宅ローンの借り換えを行うなら、どのタイミングが最適なのでしょうか。
本記事では、住宅ローンの借り換えのメリットや検討すべきタイミング、借り換える前にやるべきことについて詳しく解説します。自分が住宅ローンを借り換えるべきか、借り換えるなら何をすべきか判断する際の参考にしてください。
住宅ローンの借り換えにより見込めるメリットは、以下の通りです。
金利の低い住宅ローンに借り換えができれば、毎月の返済負担と返済総額を減らしたり、返済期間を短くすることができます。経済的負担を抑えたい人にとっては、住宅ローンの借り換えを検討する価値はあるでしょう。
また、低金利なタイミングで借り換えを行い、固定金利に切り替えれば、将来的な金利上昇リスクへの対策になります。さらには、団体信用生命保険の保障内容を見直して、より手厚いものにしたい人にも借り換えはおすすめです。
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住宅ローンの借り換えは、いつでも行えます。借り換えた方がメリットが大きいと判断できれば、それが適したタイミングだといえるでしょう。
ここでは、一般的に住宅ローンを借り換えるのに適した、次の3つのタイミングについて解説します。
現在借入している住宅ローンの金利が上がったら、借り換えに適したタイミングです。
一般的に、変動金利型の住宅ローンの場合、経済情勢に合わせて半年ごとなど定期的に金利が見直されます。金利が下がっているなら問題ありません。しかし、金利が上がったにもかかわらず返済を続けていくと、毎月の返済額と最終的な返済総額は増えてしまいます。
そこで、金利が上がったタイミングでいまよりも金利が低い住宅ローンに借り換えれば、返済負担を抑えられます。
なお、固定金利の住宅ローンであっても、「10年固定金利」の場合は、11年目以降は変動金利へ移行します。変動金利になることで毎月の返済額や返済総額が増えそうな場合も、見直しを検討すべきタイミングを検討すべき時期といえるでしょう。
より良い条件の借入先が見つかった場合も、住宅ローンの借り換えのタイミングです。当初は納得して契約したはずの住宅ローンでも、契約から年数が経つと現在の家庭の経済状況に合わない契約内容になっているケースも珍しくありません。借り換えの試算をした結果、金利や返済総額の面で大きな差が出るようであれば、借り換えを検討すべきでしょう。
また、金融機関が金利引き下げのキャンペーンを行っていることもあるので、それを利用すればより有利な条件で変更できるかもしれません。
収入が下がった場合に、返済がきつく感じられるようなら、住宅ローンの借り換えを検討してもよいでしょう。上手く借り換えできれば、返済負担を軽減できる可能性があります。ただし、収入状況によっては、借り換え先の審査に通りづらい可能性もあります。
また、転職を控えている場合、できるだけ転職前に住宅ローンの借り換えをするのをおすすめします。転職直後は「収入が不安定」と判断されがちなので、借り換えをしたくても審査に通過できない可能性があります。
ローンの借入残高が多く、残りの返済期間が長い方が利息負担を軽減できる余地が大きくなるため、借り換えで得られるメリットは大きくなります。逆に、ある程度の借入残高や返済期間が残っていないと、借り換えをしてもあまり効果は期待できません。
目安としては、借入残高1000万円以上、残り返済期間10年以上だと借り換えの効果が出やすいです。
住宅ローンの借り換えを検討する際は、以下の点に注意しましょう。
住宅ローン控除とは、住宅ローンを借り換えて住宅の新築・取得または増改築等をした場合に、年末のローン残高の0.7%を所得税および住民税から最大13年間控除できる制度です。住宅ローンの借り換えであっても、以下の条件に当てはまるなら住宅ローン控除を利用できます。
住宅ローン控除を利用するなら、借り換えは9月末までに済ませるのがおすすめです。会社員の場合、住宅ローン控除を受ける際には年末調整のときに「住宅ローンの年末残高証明書」を提出しますが、これはその年の9月末時点での残高を基準として作成されます。
10月以降でも金融機関は発行してくれますが、年末調整に間に合わない可能性があります。そうなると、確定申告をする必要が生じるため、9月末までに済ませるのがベストです。
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住宅ローン控除については、『住宅ローン控除の計算方法と控除額の年収別シミュレーション』で詳しく解説しています。
住宅ローンを借り換える際には、シミュレーションを必ず行いましょう。
例えば、同じ3000万円を20年ローンで借りる場合でも、金利が0.1%異なれば毎月の返済額と返済総額は大きく異なります。
金利が年1.2%と年1.1%の場合の毎月の返済額と返済総額をシミュレーションしてみましょう。
毎月返済額 | 返済総額 | |
---|---|---|
金利1.2% | 9万9272円 | 3654万9456円 |
金利1.1% | 9万7876円 | 3597万2136円 |
差額 | 1,396円 | 57万7320円 |
返済総額で60万円近い差が出ることがわかります。ただし、次に説明する諸費用がこの差額を上回る場合には、借り換えする意味がないので注意してください。
住宅ローンの借り換えをする際は、諸費用を見積もっておく必要があります。借り換えにより毎月の返済額が減ったとしても、返済総額は借り換え前より増えてしまうこともあるためです。
借り換え時にかかる主な諸費用は、次の通りです。
諸費用が返済総額の差額を上回ってしまう場合は、借り換えを検討し直した方が良いでしょう。
住宅ローンの借り換えをする際は、再度審査を受けなくてはいけません。特に、転職をしてから年数がそれほど経っていなかったり、いまの住宅ローンを契約した時点から収入が大幅に下がったりした場合は注意が必要です。
ただし、金融機関によって住宅ローンの審査基準は異なります。仮に通過できなかったとしても、時間を空けて別の金融機関で申し込みをすることで通過できる場合もあるので、担当者に相談してみましょう。
住宅ローンの借り換えをした場合、新たに団体信用生命保険に加入しなくてはいけません。
団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済中に万が一のことがあったり、高度障害状態になったりした場合、それ以降の住宅ローンの返済が免除される生命保険のことです。契約によっては、がん・脳卒中・急性心筋梗塞などの病気にかかり、所定の状態になった場合でも住宅ローンの返済が免除されることがあります。
ほとんどの金融機関では、住宅ローンの契約にあたり団体信用生命保険への加入が義務付けられています。健康上の理由などで団体信用生命保険への加入を断られた場合、住宅ローンの借り換えもできないので注意してください。
住宅ローンの借り換えをした方がいいのか、メリットを得られるのかは、個々人の状況によっても異なります。間違いのない判断をするためには、相応の知識がないと難しいのも事実です。借り換えにより返済を楽にするつもりだったのに、借り換えたことでかえって家計の負担になってしまう可能性もあります。
このような事態を避けるためにも、住宅ローンの専門家や金融機関、またはFP(ファイナンシャルプランナー)への相談がおすすめです。FP相談では、住宅ローンに関連して主に以下の点を相談できます。
ファイナンシャルプランナーへの相談なら、こちらから無料で申し込むこともできます。
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住宅ローンの借り換えの相談窓口については、『住宅ローン借り換えはどこに相談すればいい?』で詳しく解説しています。
住宅ローンの返済負担を軽減したいと考えているなら、借り換えは有効な手段です。金利が年0.1%異なるだけでも、毎月の返済額や返済総額は変わってくるため、前向きに検討する価値があります。
ただし、借り換えがかえって逆効果になる場合もあるため、事前にFPなどしかるべき専門家に相談しましょう。借り換えをする際は、事前にシミュレーションを行い、どの程度負担を軽減できるか把握することをおすすめします。
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