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車を買い替える際に保険の切り替えはどうする?タイミングや注意点についても解説

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

車を買い替える際には、現在の自動車保険を新しい車に引き継ぐ手続きが必要です。「引継ぎの手続きは面倒ではない?」「引き継ぐ場合の注意点は?」という疑問を持つ人もいるでしょう。

車の買い替えは自動車保険の補償内容・範囲を見直すタイミングとして最適です。

自動車保険を見直したうえで、引継ぎ手続きを確実に行い、万が一の事故に備えておきましょう。

この記事では、車を買い替えた際に必要な自動車保険の手続きについて詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 自動車保険の車両入替が可能な条件
  • 自動車保険の車両入替の手続き方法
  • 自動車保険を切り替える際の注意点

車の買い替え時には2種類の保険の切り替えが必要

自動車保険は、補償対象の車で起きた事故の損害を補償する保険です。車を買い替える際には、保険も変更する必要があります。

その際には、加入している「自賠責保険」「任意保険」両方の手続きが必要です。

保険の変更手続きを行わずに新しい車を運転すると、万が一事故を起こしても補償されません。新しい車に乗る前には必ず切り替え手続きを済ませるようにしましょう。

自賠責保険は新規加入が必要

自賠責保険は、すべての自動車に加入が義務付けられている強制保険です。

無保険で車を運転すると1年以下の懲役、または50万円以下の罰金が課せられます。補償範囲は、保険に加入する車が起こした交通事故の相手側への対人賠償のみです。

また、自賠責保険は契約者ではなく車両が対象の保険なので、前の車の保険を新しい車には引き継げません。車を買い替えたタイミングで、新しい車の自賠責保険に加入する必要があります。

自賠責保険の加入手続きは自分でもできますが、一般的には、車の購入時に販売店が行います。

その際に、買い替え前に乗っていた車の自賠責保険は、残りの保険期間分の金額が手元に戻ってきます。還付金は売却の査定額に上乗せされる形で精算されることが多いので、確認するようにしてください。

任意保険は車両入替手続きが必要

任意保険は、運転者自身が契約・加入を決められる保険で、すべての車が強制的に加入する自賠責保険とは異なります。未加入でも罰則はありません。

自賠責保険だけでは補償内容が不十分なので、万が一のトラブルや事故に備えて加入しておくとよいでしょう。

任意保険の手続きは、下記の2通りの方法があります。

  • 車両入替の手続きを行う
  • 現在の保険を解約して新規契約し直す

車両入替は、車を買い替える際に自動車保険の補償対象となる車両を変更することです。車両入替を行うと、現在の保険契約が継続されます。

新しい車へ乗り換えるまでに車両入替が完了しない場合には、事故が起きた際に補償を受けられないので注意が必要です。

保険を切り替えるタイミング

自賠責保険の新規契約や任意保険の車両入替は、納車日にあわせて事前に切り替えておく必要があります。新しい車の納車日が決まった段階ですぐに手続きを始めましょう。

通常、自賠責保険は車の購入時に販売店が手続きを行うので、販売店に任せれば問題ありません。一方、任意保険の車両入替手続きは自分で行う必要があります。

新しい車の納車日が決まったら、納車日から補償が適用されるようにすぐに保険会社に問い合わせるのがおすすめです。万が一、納車日までに手続きができなかったとしても、保険会社で定める猶予期間までであれば手続きができます。

車両入替が可能な条件とは?

車両入替を行うには、各保険会社が設定している条件を満たす必要があります。

  • 以前の車を完全に手放していること
  • 新しい車の所有者が自分か同居家族であること
  • 所有する車が「自家用車」であること

実際の条件は保険会社によって異なるので、事前に確認しておきましょう。

以前の車を完全に手放していること

新車に乗り換える際には、以前の車を廃車または譲渡して、完全に手放す必要があります。

また、乗り換える前の車と同じ使用目的であることが重要です。

例えば、プライベートで使用していたのを事業用途に変えるなど、入れ替えた車の使い道が加入したときと異なる場合には、車両入替ができないので注意しましょう。

新しい車の所有者が自分か同居家族であること

車両入替を行うには、入替後の車に乗る人が下記の条件を満たしている必要があります。

  • 入替前の車の所有者
  • 入替前の記名被保険者と配偶者または配偶者の同居親族

保険会社によって条件が異なるので、詳細は加入している保険会社に確認してください。

所有する車が「自家用車」であること

車両入替をするには、新しく乗る車の使い道が自家用5車種(保険会社によっては8車種)であることが条件です。

自家用5車種は、下記の通りです。

  • 自家用普通乗用車
  • 自家用小型乗用車
  • 自家用小型貨物車
  • 自家用四輪乗用車
  • 自家用軽四輪貨物車

自家用8車種は、上記に加えて下記が追加されます。

  • 自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン以下)
  • 自家用普通貨物車(同上0.5トン超2トン以下)
  • 特殊用途自動車(キャンピング車)

仕事で使用する社用車は「営業用」なので、車両入替の対象外となります。

保険の車両入替の手続き方法を解説

車両入替を行う際には、定められた期間内に迅速に手続きを済ませる必要があります。

通常、以下の手順で手続きを行います。

  • 必要書類を用意する
  • ディーラーまたはネットで車両入替手続きを行う
  • 差額保険料の精算を行う
  • 車検証のコピーを送付する

必要書類を用意する

車両入替を行う際は、まずは必要な書類を用意しましょう。

一般的には、「現在契約中の保険証券」「買い換え後の車の車検証」の2点が必要です。保険会社によって必要書類が異なるので、ここでは大手保険会社の必要書類を紹介します。

保険会社 必要書類
損保ジャパン ・保険証券または保険契約継続証
・新しい車の車検証等
(自動車検証、検査記録事項等証明書、軽自動車届出済証、標識交付証明書等)
・購入金額がわかる書類
(売買契約書等)
東京海上日動火災保険 ・新しい車の車検証
・自動車検査記録事項
・登録事項等証明書
・検査記録事項等証明書
・リース契約書
三井住友海上 ・保険証券番号
・新しい車の自動車検査証
・自動車検査証記録事項
(電子車検証の場合)
・新しい車の注文書または売買契約書
ソニー損保 ・新しい車の車検証
・積算距離計の数値
(新しい車と変更前の車両方)
・新しい車の購入金額情報
(値引き前の金額)
・金融機関口座

保険会社によっては、新しい車と以前所有していた車の両方について走行距離の申告が必要な場合があります。

走行距離が保険料価格の参考となる場合があるので、古い車の走行距離は事前に記録しておきましょう。

ディーラーまたはネットで車両入替手続きを行う

ネット上で加入できるダイレクト型自動車保険の場合、保険会社のサイトから車両入替の手続きが可能です。申し込みフォームの案内に沿って、車検証に記録されている情報や走行距離を申告します。

補償開始日は納車日に設定しておきましょう。また、補償内容を見直したい場合にはこのタイミングで変更しておきます。

対面で担当者を通じて加入する代理店型自動車保険の場合は、保険代理店や販売店へ足を運ぶか、電話での手続きが必要です。

保険料の差額を精算する

任意保険の保険料は、車の車種や年式、補償内容、運転者の年齢などによって異なります。車両入替によって保険料が変更となる場合、保険料の差額を精算する必要があります。

追加保険料の支払いや、保険料の返金対応は、クレジットカードや銀行振込で行われます。保険料が返金される場合には、クレジットカードの利用履歴や銀行口座の残高を確認しておきましょう。

車検証のコピーを送付する

保険会社によっては、車両の情報を確認する目的で車検証のコピーの送付が求められる場合があります。車検証は納車と同時に渡されるので、販売店にコピーを依頼して事前に受け取っておくと手続きがスムーズです。

なお、ネットから車両入替の手続きや変更ができるダイレクト型自動車保険では、車検証の送付が不要な場合もあります。

車検証送付の必要性をはじめ、郵送・メールなどの送付方法も事前に保険会社に確認しておくと迅速に対応できるでしょう。

保険を切り替える際に確認すべきポイント

保険を切り替える際には、下記のポイントを確認しておくことで安心して手続きが進められます。

  • 等級の引き継ぎができるか
  • 保険料がどれくらい変わるか

等級の引き継ぎができるか

車の買い替えや保険会社の変更時には、等級の引き継ぎは可能です。ただし、車の買い替えと同時に記名被保険者の変更を行うと、等級の引き継ぎができない場合があります。

一般的に、記名被保険者の変更による等級の引き継ぎは、同居の家族に限られます。例えば、16等級の契約がある父親が車に乗らなくなり、 同居の息子に記名被保険者を変更する場合には、16等級をそのまま引き継げます。

注意すべき点は、別居している親族を記名被保険者にする場合、等級が引き継がれない可能性があるということです。

また、詳しくは後述しますが、自動車保険の空白期間が8日以上の場合も等級の引き継ぎができなくなるので注意が必要です。

保険会社によって等級の引き継ぎに関する条件や制約が異なるので、不安な場合には保険会社に直接確認することをおすすめします。

保険料がどれくらい変わるか

等級が同じでも、契約車両や契約内容を変更した場合に保険料が変わる可能性があります。契約車両の型式別料率クラスが変わる場合や、車両保険を途中付帯した場合には、車両入替に伴い保険料が変動します。

型式別料率クラスとは、事故に遭うリスクを車の型式別に1~9の数字で区分したものです。

保険契約車両が保険会社から「交通事故を起こすリスクが高い」と判断された場合には、保険料が高くなります。

保険料がどれくらい変わるかを事前に比較したい場合には、自動車保険の一括見積サイトを利用すると手軽に複数保険会社の見積が比較できるのでおすすめです。

保険スクエアbang!自動車保険」は提携している保険会社が豊富で、見積結果がすぐにわかるので、保険を切り替える際にはぜひ利用してください。

車の買い替えは保険の見直しタイミングに最適

車の買い替えは、自動車保険の補償内容・範囲を見直すタイミングとして最適です。

車の買い替えで車の年式や車種が変わることにより、補償内容が同じでも保険料が変わる可能性があります。そのため、新しい車で補償内容が十分足りているか、保険料が適切であるかを確認するためにも自動車保険を見直しましょう。

補償の1つである「車両保険」は、自身の車の損害時に補償を受けられるものです。相手がいる事故で車が全損した場合や、単独事故・盗難などにも補償してくれるので、万が一の際にも安心です。

自動車保険は保険会社によって条件や保険料が異なります。そのため保健を見直す際には、複数会社から見積を取り寄せて補償内容や料金を比較しましょう。

自動車保険の見直しのタイミングや見直し方について知りたい人は、自動車保険の見直しはいつする?タイミングや見直し方を徹底解説!も参考にしてください。

保険会社を乗り換える場合の注意点

自動車保険を乗り換える際に注意すべき点は、以下の通りです。

  • 保険期間の満期日を確認する
  • 解約から7日以内に新規契約をする
  • 保険会社は比較して検討する

保険期間の満期日を確認する

自動車保険は、1年間無事故の場合に保険期間の満期日を迎えるタイミングで等級が上がり、保険料が安くなります。

そのため、加入している自動車保険が満期を迎えて等級が上がったタイミングで乗り換えると、等級を引き継いで安い保険料で契約することができます。

一方、満期日を待たずに乗り換えてしまうと、次に等級が上がるタイミングは乗り換え先の自動車保険の開始日から1年後となってしまいます。

解約から7日以内に新規契約をする

加入している自動車保険を解約した翌日から、新しい自動車保険の開始日まで8日以上の期間が空いてしまうと、等級の引き継ぎができません。そのため、解約から7日以内に新規契約するようにしましょう。

ただし、自動車保険の中断証明書があれば、10年間は等級を引き継げます。中断証明書は、廃車・譲渡などの理由で車を手放す際、補償を中断した時点での等級を維持する書類です。

一時的に車を利用しなくなるものの、再度車を購入して運転することが予想される場合には、保険会社から中断証明書を発行してもらうのがおすすめです。

保険会社は比較して検討する

保険会社を比較検討する際には、以下のポイントに注意しましょう。

  • 相手方への補償
  • 搭乗者の補償
  • 車両の補償
  • 特約
  • 運転者の範囲

また、必要な補償内容が決まってもすぐに契約するのではなく、同じ補償内容で複数社の保険料を比較することで、最安値で契約できる可能性もあります。

見積を比較する際には、一括見積サイトのキャンペーンや保険会社が独自で実施している見積キャンペーンを利用するのがおすすめです。簡単に見積比較できるうえに、キャンペーンを利用することで特典がもらえたりして通常よりもお得に利用できます。

自動車保険の見積もりキャンペーンについて知りたい人は、自動車保険の見積もりキャンペーン一覧!選び方や注意点も解説も参考にしてください。

車の買い替え時の保険の切り替えについてよくある質問

  • 納車日が変更になったらどうすればよい?

    納車日が変更になったら、保険会社への連絡が必要です。

    納車日前に車両入替手続きを行うことで、納車日当日の新しい車を運転するタイミングで保険の契約車両が切り替わります。

    万が一の事故の際に補償されなかったという事態を防ぐには、忘れずに納車日の変更を行いましょう。

  • 代理店型とネット型の保険はどちらがよい?

    自動車保険は「代理店」「ネット(ダイレクト)型」に分けられます。

    代理店型は、代理店を通して契約をします。専門知識を持った担当者に対面で相談できるため、補償内容についてアドバイスをもらいたい人におすすめです。

    ダイレクト型は、Webや電話などで契約をします。代理店型と比べると安い傾向があるため、必要な補償を自分で調べられる、もしくは知識がある人におすすめです。

    補償内容について相談し、アドバイスをもらってじっくり検討したい人には代理店型がおすすめです。

    一方、必要な情報はチャットサポートやコールセンターへの電話などで対応できる人には、保険料が少しでも安く済むネット型保険がぴったりでしょう。

  • 保険の切り替え時に任意保険に加入しないと違反になる?

    任意保険は自賠責保険とは異なり、法律によって加入が義務付けられていません。

    しかし任意保険は、対物事故や搭乗者への補償など、自賠責保険では補えない部分の補償に対応しています。万が一の事故への備えとして、加入しておくのがおすすめです。

まとめ

車を買い替える際には、自賠責保険の新規加入・解約手続きに加えて、任意保険の車両入替の手続きが必要です。

適切な手続きを踏まないと、万が一の際に補償が受けられなくなります。早めに手続きを行い、新しい車の納車日から自動車保険が適用されるよう準備しておきましょう。

また、車を買い替える際は、加入する自動車保険を見直す最適なタイミングです。自分だけでは判断に迷う場合でも、一括見積比較サイトを利用することで、手軽に自動車保険を見直せるでしょう。

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