独身女性で、保険に加入するべきか悩んでいる人もいるでしょう。「将来家庭ができるまでは保険に入らなくてもいい?」「どんな保険に入ったらいいの?」という疑問はありませんか。
独身であっても、病気や怪我に備える必要はあるでしょう。女性特有の病気に強い医療保険もあります。
この記事では、独身女性が意識しておきたいリスクや、それに対してどんな保険で備えられるのか紹介します。年代別の保険の選び方についても解説します。
- 独身女性が備えておきたいリスク
- 独身女性におすすめの保険
- 独身女性の保険の選び方
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【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩
一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。
独身女性で、保険に加入するべきか悩んでいる人もいるでしょう。「将来家庭ができるまでは保険に入らなくてもいい?」「どんな保険に入ったらいいの?」という疑問はありませんか。
独身であっても、病気や怪我に備える必要はあるでしょう。女性特有の病気に強い医療保険もあります。
この記事では、独身女性が意識しておきたいリスクや、それに対してどんな保険で備えられるのか紹介します。年代別の保険の選び方についても解説します。
独身女性が備えておきたいリスクは、以下の通りです。
思いがけず病気が見つかったり、不慮の事故で怪我をしたりして、仕事に支障が出る可能性は誰にでもあります。入院や長期療養が必要になる場合もあるでしょう。
働けなくなってしまい、収入がなくなったとしても、生活費は必要です。治療が長引くにつれて、金銭的に苦しい状況に陥ってしまう可能性も考えられます。
生命保険文化センター「2022生活保障に関する調査」によると、直近の入院時に減少した収入の平均は30.2万円でした。半数以上が「5万円~20万円未満」と答えています。
病気や怪我に見舞われた際は、収入への影響だけでなく、医療費の負担も発生します。
「すぐに手術や入院が必要」と診断され、想定外の支出が発生する可能性もあります。多額の医療費がかかる場合、公的な医療保険(健康保険)などで負担を軽減できる制度があります。しかし、負担ゼロというわけにはいきません。
前述の生命保険文化センターの調査では、入院時に自己負担した費用は平均19.8万円でした。怪我や病気の種類によっては、高額医療費制度の適用外になる可能性もあるので注意してください。
仕事を引退したあとは収入が年金だけになり、それまでより大幅に減るのが一般的です。しかし、支出はそこまで減らず、結果的に貯蓄を取り崩しながら暮らしていくことになる人も多いです。貯蓄に余裕がないまま晩年を迎えると、「もし貯蓄が尽きてしまったらどうしよう……」と常にお金の心配をしながら生活する羽目になってしまうかもしれません。
金融庁が「老後に2000万円不足する」という試算を公表し、ニュースを騒がせたことがありました。実際に不足する金額は人によって変わりますが、こうした情報を聞いて不安を覚えたという人もいるのではないでしょうか。
老後のお金の不安を解消するには、やはり備えが必要です。
独身女性にはおすすめなのは、例えば次のような保険です。
医療保険は、病気や怪我に備えるための保険です。入院や手術などの際に、契約時に決めた金額を受け取れるものが一般的です。
「女性特有の病気に強い医療保険」「女性専用の医療保険」などもあり、独身女性にはそちらがおすすめです。これらの保険は、乳房・卵巣・子宮に関する病気の場合、通常よりも手厚く保障されるのが特徴です。
一般的に、病気や怪我のリスクは高齢になるほど上がるといわれています。しかし、女性向けの医療保険で保障される乳がん、子宮筋腫、帝王切開などは、若い女性が見舞われることもあります。特に、今後妊娠や出産の可能性がある人に向いている保険といえるでしょう。
ただし、通常の保険よりも保険料が高くなるといったデメリットもあります。また、後述するガン保険や死亡保険などと保障内容が重複する可能性もあるため、よく確認したうえで加入を検討しましょう。
就業不能保険とは、病気や怪我で働けなくなった場合のリスクに備える保険です。条件に該当したら、毎月継続してお金を受け取り続けることができます。
就業不能保険は、会社員より社会保障が手薄な、自営業者やフリーランスの人におすすめです。傷病手当金(病気や怪我で休業したときに受け取れるお金)がなくても、就業不能保険の保険金が同様の役割を果たしてくれるでしょう。
就業不能保険は種類によって、どんなときに、いつから、いつまで保険金を受け取れるかが異なります。うつ病などの精神疾患が支払いの対象外とされていることもあります。加入の際は、受け取れる条件や日数制限を確認しておきましょう。
ガン保険は、ガンにかかった場合のリスクに備える保険です。入院や手術のときだけでなく、ガンと診断されたときには「診断給付金」、抗がん剤治療を受けたときには「治療給付金」が受け取れるガン保険も一般的です。
ガン保険は、自分はガンにかかるリスクが高いと感じている人や、もしガンになったら高額な治療も積極的に試したいという人には特に向いているでしょう。貯蓄や社会保障が少ない人にもおすすめです。
なおガン保険は、加入してから一定期間は「免責期間(何か起きても保険金を受け取れない期間)」が発生するので注意しましょう。
死亡保険は、自分が亡くなったときに、遺された家族が保険金を受け取れる保険です。
「独身だったら不要」と思われがちですが、「自分の死後整理で親族に迷惑をかけないために、葬式代やお墓代など最低限のお金くらいは用意しておきたい」という理由で加入する人もいます。その場合、死亡保険金は300万円程度に設定する人が多いようです。
また、死亡保険にはいくつかの種類がありますが、中には解約時に解約返戻金を受け取れるタイプもあります。貯金代わりに加入しておいて、保険が不要になったり、お金が必要になったりしたら、解約して自分で使うことも可能です。
死亡保険はお金を遺したい家族がいる人におすすめですが、貯蓄が苦手な人など、保険と貯蓄を兼ねたい場合にも有効です。ただし、加入してすぐ解約すると、受け取れる解約返戻金が少なくなるので要注意です。インフレ(物価が上がること)に弱いというデメリットもあります。
個人年金保険は、老後資金の確保に役立つ保険です。加入すると保険料の一部を積み立てられ、老後を迎えたときに年金として受け取れる仕組みです。
貯蓄が苦手でも、将来に備えられる点がメリットです。
なお、早い段階で解約すると損をする可能性があるので注意しましょう。インフレに弱いタイプや、相場や為替の変動の影響を受けるタイプなどがあるので、保険内容をよく理解したうえで契約することが大切です。
独身女性で保険に加入した人に調査を行いました。寄せられた意見を紹介します。
保険の選び方は、年代によっても変わってきます。年代ごとに、置かれている状況や考えられるリスクが異なるからです。
ここでは、年代別に独身女性の保険の選び方を紹介します。
20代は結婚や出産などで、今後ライフスタイルが大きく変わる可能性も高い年代です。一方で、亡くなるリスクは低く、もしものときに親に頼れる状況であれば家賃など生活費の心配は少ないでしょう。
まずは、女性特有の病気に手厚い医療保険に加入しておくと安心です。収入が低くて家計が圧迫されるようなら、保険料を抑えることができる「定期タイプ(一定期間のみ保障されるタイプ)」を選ぶ方法もあります。
同じ内容の保険でも、できるだけ若いうちに加入しておいた方が保険料は安く抑えられます。
30代も、将来の妊娠や出産の可能性がある年代です。さらに、乳ガンや子宮頸ガンなどのリスクが上がってくる年代でもあります。
20代に引き続き、女性向けの医療保険を検討してもよいでしょう。また、一人暮らしなどで毎月の支出が多い場合や、フリーランスなど社会保障が手薄な働き方をしている場合は、就業不能保険に加入しておくのも1つの方法です。
余裕があれば、終身保険や個人年金保険などで老後の資金準備を進めていくと万全です。
40代になると、20代や30代より責任が重い仕事も増え、収入が増えている人もいるでしょう。多忙な日々が続き、健康に影響が出る人もいます。
収入が多くても貯蓄が少ない場合などは、医療保険やガン保険、働けなくなったときのための就業不能保険に加入しておくと安心です。
また、40代は老後に向けた準備を始める人も多い年代です。個人年金保険に加入することも1つの方法です。保険と貯蓄を兼ねて終身保険(死亡保険)に加入しておく方法もあります。
50代になると、妊娠や出産の可能性は低くなります。女性向けの医療保険は、あとから女性向けの部分だけを解約し、通常の医療保険として使える場合も多いです。代わりに、ガンに備えてガン保険に加入するのも一案です。
また、50代は老後資金の確保に向けて本格的に動いておきたいところです。個人年金保険は健康状態に関係なく加入できるため、持病がある人でも利用できます。
終身保険に加入して、死亡リスクと長生きリスクの両方に備えるという方法もあります。
60代以降になると、若い頃と比べて病気や怪我、さらには死亡のリスクが上がってきます。つまり、医療保険やガン保険、死亡保険が役に立つ可能性が上がるということです。
保険には一定期間までで終了するタイプもありますが、今後に備えて一生涯保障が続くタイプに加入しておくと安心です。
「保険は難しくてよくわからない」「自分に合った保険が選べない」など、保険のことで疑問や悩みがある場合は、専門家に相談してみるのもおすすめです。
お金の専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)に無料で相談できるサービスが多数あります。こうしたサービスは、保険会社に直接相談する場合と違い、複数の保険会社を比較したうえで違いやメリット・デメリット、どの商品が向いているかを教えてくれる点が大きなメリットです。
FP相談は無料と有料どちらのパターンもありますが、気軽に試したい場合や金銭的な余裕がない場合は、無料の相談を試してみるとよいでしょう。
おすすめの保険相談窓口については、こちらの記事「おすすめの保険相談窓口!FP相談サービス14社を比較」で詳しく紹介しています。
独身女性であっても、保険は有用です。病気や怪我のときの支出増加や収入減少に備えられるほか、老後資金を準備するための手段として利用することもできます。
どんな保険を選ぶべきかは、年代や個々の価値観などによって変わってきます。それぞれの保険の内容をよく理解したうえで、加入を検討するようにしましょう。困ったときは、ファイナンシャルプランナー(FP)の無料相談サービスを活用する方法もあります。
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