8月は、東京株式市場が乱高下しました。
5日の日経平均株価の下げ幅は4,400円を超えましたが、翌日は急反発して3,200円あまり値上がりしました。
その後は上昇と下落を繰り返し、16日にはおよそ2週間ぶりに3万8000円台まで回復しています。
株価の急落を受けて、投資家たちはどのような予想をし、どのような行動をとったのでしょうか?
この記事では、株価が急変した際に取るべき行動について解説します。
株価が急落したらどうする?ほかの投資家はこうしてる。アンケートからわかった実態
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
投資家の相場予想
三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社は、個人投資家が相場をどのように見ているのかについて調査しました。
出典:三井物産デジタル・アセットマネジメント調べ「個人投資家における投資姿勢」(以下同)
株式市場等の混乱は「1ヵ月程度でおさまる」と見立てた投資家が最も多い結果となっています。
「3ヵ月程度でおさまる」と回答した投資家は20.6%で、およそ半数の投資家が「1ヵ月から3ヵ月程度で市場の混乱がおさまる」と考えています。
一方で、22.4%は「分からない」と回答しており、今後の先行きが不透明だと感じている投資家もいました。
投資家の投資行動
今後の運用方針については、40%が「変更しない(現状維持)」と回答しています。
一方、「運用総額を減らす」と回答した投資家は3.5%にとどまりました。
目先の情勢より、中長期的な視点で資産運用に取り組む投資家が多いといえるでしょう。
実際に、株価が下落している現状を買い時と考え「運用総額を増やす」と回答した投資家は、34.5%でした。
相場が下落しているときの注意点
市場が急変した場合に個人投資家がやるべきではない行動について確認しましょう。
- 安易に保有資産を売却する
- 見て見ぬふりをする
まず、いわゆる「狼狽売り」と呼ばれる、安易な資産の売却は控えてください。
狼狽売り:相場の急落に動揺して、あわてて売り注文を出す投資行動
相場が急落したら無計画に資産を売却するのではなく、プラスの成果が出るまで長期的に保有し続ける考え方も大切です。
中長期の資産運用を目的としているのであれば、短期的な値動きに左右されることなく、冷静に判断するようにしましょう。
次に、見て見ぬふりをするのもやめましょう。
株価がなぜ急変しているのか、市場は今後どのように推移するのか、自分なりに情報を集めることが大切です。
収集した情報をもとに、静観か運用額を増やすのか検討しましょう。
先行きが不透明な株式市場ですが、今回のアンケート結果も参考にしながら自分の投資行動に役立ててください。
自身での判断が難しい場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)などへの専門家に相談することも1つの方法です。
投資状況や、市場の動きを客観的に把握し、的確なアドバイスをもらえるでしょう。
なお、FPに相談する場合は、マネーキャリアなど無料で相談が受けられるサービスがおすすめです。
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- 三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社「個人投資家における投資姿勢」