6月から所得税3万円、住民税1万円の定額減税が実施されています。
6月の給与明細に、減税額が記載されているのを確認した人もいるでしょう。
定額減税は、毎月の給与や賞与にかかる源泉徴収額から減税されますが、年収によって月の減税額やスケジュールが異なります。
この記事では、年収400万円の場合の減税額を、シミュレーションします。
定額減税はいつまで続く?年収400万円の場合の減税スケジュールをシミュレーション
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
所得税3万円の定額減税
年収400万円の場合、どのようなスケジュールで定額減税されるかシミュレーションします。
【条件】
- 給与収入:25万円(うち社会保険料3万7500円)
- 賞与収入:50万円(うち社会保険料7万5000円)
- 扶養している親族:なし
- 給与支給日:毎月25日
- 賞与支給日:7月10日、12月10日
扶養親族がいないので、減税額は所得税3万円です。
減税は毎月の給与や賞与にかかる源泉徴収税額から行います。
年収400万円の場合、源泉徴収税額は以下の通りです。
- 給与にかかる源泉徴収税額:5,200円
- 賞与にかかる源泉徴収税額:1万8470円
定額減税は、上記の源泉徴収税額から減税されていきます。
初回の減税実施日は、6月25日で、源泉徴収額5,200円分が減税され、残りの減税額は2万4800円になります。
2回目の減税実施日は、賞与支給日の7月10日で、源泉徴収額1万8470円が減税されます。
このように、3万円分を減税しきるまで、源泉徴収額から減税されます。
上記の条件の場合、全4回の減税が実施され、8月の給与支給日に減税が完了します。
源泉徴収額は年収によって異なるため、定額減税が1回で終わるケースもあれば、年末までかかるケースもあります。
住民税1万円分の定額減税
住民税の定額減税は所得税と減税方法が異なります
年収400万円の場合、住民税額は年間で約17万5500円です。
まず、減税額は1万円なので、2024年度の住民税額は16万5500円となります。
この金額を、7月から翌年5月の11ヵ月間で納付します。
16万5500円÷11ヵ月=1万5045円/月
6月は住民税が徴収されず、7月以降の給与から月1万5045円が徴収されます。