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最大9万円。横浜市で出産費用を上乗せ支給へ。出産費用が高い自治体で独自助成が広がる

執筆者:川辺 拓也

【記事執筆】FP川辺 拓也

3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。

横浜市は、2024年4月以降に出産した世帯に助成金を支給します。

国の出産育児一時金50万円とは別で、最大9万円が支給されます。

この記事では、横浜市の出産助成金について、対象となる費用や申請方法について解説します。

また、独自で出産費用の助成を実施している自治体を紹介します。

【横浜市独自】出産費用の助成金

横浜市の調査によると、出産費用の平均値は54万8224円、中央値は55万5000円でした。

国の出産育児一時金が50万円なので、出産費用で自己負担が生じている実態があります。

国の出産育児一時金の不足を補助するため、横浜市では9万円を上限に、出産費用を上乗せして支給する方針です。

対象となる世帯は、2024年4月1日以降に出産し、横浜市に住民票がある世帯。

里帰り出産などで、市外の病院で出産した場合も対象になります。

横浜市で助成金の対象となる費用や、申請方法について確認しましょう。

助成金の対象項目

助成の対象となる費用は、「出産に際して共通して負担する費用(基礎的費用)」です。

【基礎的費用に含めるもの】

  • 入院料
  • 食事料(通常食)
  • 分娩料(平日日中の出産)
  • 分娩監視料
  • 母体管理料
  • 褥婦(じょくふ)管理料
  • 妊婦にかかる検査・薬剤・処置・手当料
  • 分娩セット
  • 新生児管理保育料
  • 呼吸心拍監視料
  • 乳房指導・乳房ケア費用

出典:横浜市「出産費用調査の結果について」

「無痛・和痛分娩料」や「個室料」など、施設が独自で付加しているサービスは基礎的費用に含まれません。

助成金の申請方法

助成金は、市独自のアプリ「子育て応援サイト・アプリ(仮称)」を利用して申請します。

アプリでの申請は、2024年秋ごろから受付を開始する予定です。

具体的な申請方法は、後日公表される予定です。

自治体独自の支援策

横浜市のように、国の出産育児一時金とは別に、出産費用を助成している自治体を確認しましょう。

  • 港区(東京都)
  • 渋谷区(東京都)

港区(東京都)

東京都港区では、出産にかかった費用を最大31万円まで助成しています。

実際にかかった費用から、国の出産一時金50万円を差し引いた金額が助成されます。

例えば、子どもを1人出産した場合にかかった実費が80万円の場合、港区からの助成は30万円になります。

また、子どもの出産人数に応じて、助成額が変わります。

【出産人数と最大助成額】

  • 子ども1人:31万円
  • 子ども2人(双子):29万円
  • 子ども3人(三つ子):27万円

出産後1年以内に、自治体の窓口へ必要書類とあわせて申請します。

渋谷区(東京都)

東京都渋谷区は、「ハッピーマザー出産助成金」があります。

出産にかかった費用から、国の出産育児一時金を差し引いた分を、上乗せして助成します。

助成金の限度額は、子ども1人につき10万円。

出産後1年以内に、必要書類とあわせて自治体の窓口へ申請します。

厚生労働省が2023年9月に公表した調査結果では、2022年度の公的病院の出産費用は、平均で46万3450円でした。

出産費用は都道府県ごとにバラつきがあります。

出産費用が50万円を超える場合、自治体で実施している助成金がないか、確認してみましょう。

出典
  • 横浜市「出産費用調査の結果について」

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