2023年はビットコインの価格が大幅に高騰したこともあり、利益を得た人もいるのではないでしょうか。
「仮想通貨の利益は確定申告が必要なのか」「税金はどのくらいかかるのか」などの疑問を持つ人もいるでしょう。
仮想通貨で得た利益にかかる税金は、株式投資などの投資で得た利益にかかる税金とは異なります。
利益が20万円を超えた場合に確定申告が必要であり、給与所得やほかの雑所得と合算して税額が算出されます。
この記事では、仮想通貨の確定申告や税金について解説します。
仮想通貨は確定申告が必要?ほかの投資とは税率が違う。ビットコインでシミュレーション
マネーFix 編集部
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仮想通貨で利益が出た場合にかかる税金とは?
会社員の場合、仮想通貨取引の利益が20万円を超えた場合に確定申告が必要です。
仮想通貨取引で得た利益は、総合課税の「雑所得」に分類されます。
株式の利益は「譲渡所得」、FXの利益は「先物取引に係る雑所得等」に分類され、仮想通貨で得た利益の税区分はほかの投資とは異なります。
総合課税とは、所得金額を合計して所得税額が計算される課税制度です。
仮想通貨取引で得た利益に対する税金は、給与所得やクラウドソーシング、フリマアプリなどほかの所得と合算して計算されます。
所得税率は累進課税となっており、下表のように課税所得が増えるごとに税率も増加します。
出典:国税庁 「No.2260 所得税の税率」
通常、投資で得た利益に対してかかる税金は、一律20.315%です。
しかし、仮想通貨の場合、利益が増えるほど税率も増加します。
ただし仮想通貨を保有し続けていて、含み益の状態であれば、利益は課税所得には含まれません。
課税所得となるのは、決済をして法定通貨に換金したタイミングです。
仮想通貨でかかる税金をシミュレーション
給与所得が600万円の会社員が、2023年1月1日に1ビットコインを購入して、同年12月31日に売却したケースの税金を計算してみます(必要経費は考慮しない)。
2023年1月1日の1ビットコイン価格は220万円、12月31日時点の価格は640万円なので、利益は420万円です。
したがって課税所得は、以下の通りです。
600万円(給与所得)+420万円(ビットコインの利益)=1020万円
課税所得は1020万円なので、税率は33%、控除額は153万6000円です。
したがって所得税は、以下の通りです。
1020万円(課税所得)× 33%(所得税率)- 153万6000円(控除額)=183万円
また、住民税(約10%)は、以下の通りです。
1020万円(課税所得)× 10%(税率)=102万円
このケースでは、所得税と住民税の合計は285万円でした。
仮想通貨の場合、株式投資やFXで得た利益とは、税金の算出方法が異なることを理解しておきましょう。
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- 国税庁 「No.2260 所得税の税率」