2023年は、物価上昇が相次ぐ一年となりました。
総務省の発表によると、2024年1月の「消費者物価指数(総合指数)」は、前年同月比で2.6%上昇しました。
相次ぐ物価高や燃料費高騰に対して、「節約」以外に取れる対策はあるのでしょうか。
この記事では、インフレに対応できる資産形成と節税効果がある運用について、解説します。
サラリーマンにおすすめ、節税ができる4つの投資方法。物価高騰には「投資+節税」で対策を
マネーFix 編集部
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サラリーマンでもできる節税効果がある投資
一般的に、サラリーマンは節税手段が限定されています。
ここでは、サラリーマンでも効果的に節税ができる投資方法を、4つ紹介します。
- 運用益と掛け金が非課税になる「iDeCo」
- 運用益が非課税になる「NISA」
- 減価償却費で節税できる「不動産投資」
- 個人年金保険料控除が適用される「個人年金保険」
運用益と掛け金が非課税になる「iDeCo」
iDeCoは、毎年節税しつつもセカンドライフに向けての資産づくりができる個人向け年金制度です。
iDeCoのほかにも、個人年金保険など税制優遇が受けられる制度はありますが、節税効果の高さはiDeCoが一番です。
iDeCoでは、毎月5,000円から1,000円単位で掛金を拠出できます。
掛金の上限は、国民年金の被保険者種別や企業年金の加入状況によって異なります。
掛金は、金融機関や保険会社のiDeCo専用口座に入金され、その口座にて自分で運用を行います。
運用できる商品は、投資信託や定期預金などです。
運用益だけでなく、拠出した掛け金の分も控除される点は、節税手段が限られるサラリーマンにとって魅力的といえます。
デメリットは、原則60歳にならないと引き出すことができない点です。
運用益が非課税になる「NISA」
NISAは、少額からの投資を支援するための制度です。
NISA口座で運用益が出た場合、通常約20%かかる税金が、非課税になります。
NISAは2014年からスタートした制度ですが、最近では「投資といえばNISA」とイメージされるまでに広く浸透しました。
運用益が非課税になるほかに、取引手数料が発生しないという点もメリットです。
しかし、「NISAを使えば収益が出やすくなる」ということはありません。
運用益が出なければNISAのメリットはない、ということも認識しておきましょう。
減価償却費でも節税できる「不動産投資」
不動産投資もサラリーマンが節税できる投資の1つです。
具体的な節税ポイントは、減価償却費の計上と損益通算です。
不動産は、取得価格から耐用年数に応じた減価償却費を経費として計上することができます。
減価償却費は、実際の現金支出がなくても計上できるため、手元のお金を減らさずに減価償却費を経費として計上できる仕組みです。
資産価値がゼロになるまで経費計上による節税が可能です。
そのほか、不動産投資で赤字が発生した場合、ほかの所得との損益通算が可能です。
赤字と黒字を相殺することで所得税や住民税を節税できます。
NISAやiDeCoに比べるとやや敷居が高い不動産投資ですが、資産形成と節税がある程度の期間継続できます。
個人年金保険料控除が適用される「個人年金保険」
個人年金保険の払込保険料は、一定の条件を満たしていれば、所得控除の対象となるため節税効果が得られます。
iDeCoの「小規模企業共済等掛金控除」と個人年金保険の「生命保険料控除」は別枠なので、併用して節税効果が得られる点もポイントです。
老後資金を手厚くしたい人は、双方で掛け金を拠出しつつ、節税してみてはいかがでしょうか。
止まらない物価高騰に対応できる投資とは?
昨今の物価や光熱費の高騰によって、相対的な現金の価値はどんどん低下していきます。
現在のインフレ状態に対応できる投資として代表的なのは、次の通りです
- 株式や投資信託
- 不動産
- 金
まずはNISAやiDeCoを使って株や投資信託の投資からスタートするとよいでしょう。
中でも資産形成と高い節税効果が得られるiDeCoは、一考の価値ありです。
まずは、手堅い投資からスタートしてみてはいかがでしょうか。
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