2024年の住宅ローン金利はどう推移するのでしょうか。
国内大手5銀行は、2024年1月に適用する10年固定型の金利を引き下げました。
長期固定金利のフラット35も、金利を2ヵ月連続で引き下げています。
直近の住宅ローンがどのように推移しているのか、今後の展望も含めて解説します。
2024年住宅ローン金利の見通しは。変動か固定、どちらで組むべきか
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
2023年の固定金利と変動金利の推移
変動金利と固定金利がこれまでどのように推移してきたのか、それぞれの推移状況を確認します。
固定金利はフラット35、変動金利はネット銀行の推移を解説します。
「フラット35」の金利推移は以下の通りです。
- 2023年8月:1.72~3.08%
- 2023年9月:1.80~3.36%
- 2023年10月:1.88~3.27%
- 2023年11月:1.96~3.53%
- 2023年12月:1.91~3.47%
- 2024年1月:1.87~3.37%
出典:住宅金融支援機構「フラット35 借入金利の推移」
2023年の推移を見ると、日銀が実施した金融政策の修正を受けて、8月から11月にかけて金利が上昇傾向にありました。
しかし、12月から2024年1月にかけて金利は引き下げられています。
一方、変動金利については、多少の増減はあったものの、大きな変化は見られませんでした。
一般的に、住宅ローンは固定金利が上昇してから変動金利が上昇します。
8月から11月にかけて固定金利が上昇しましたが、変動金利が上昇する動きは見られませんでした。
2024年の見通しは?
2024年1月に発表された「消費者物価指数」の総合指数は、前年同月比で2.6%上昇しています。
日銀が目標とする2%を上回っています。
安定的な物価上昇が続けば、2024年は、日銀がマイナス金利政策を撤廃する可能性が高いとされています。
マイナス金利が撤廃されると、住宅ローンの変動金利が引き上がる可能性があります。
物価動向や日銀の政策を注視しておく必要があるでしょう。
固定金利と変動金利のどちらで住宅ローンを組むべきか
変動金利か固定金利のどちらが適しているかは、年齢や資産状況、借入額によっても変わります。
したがって、一概にどちらがよいとは断言できません。
2024年は、変動金利が上昇する可能性が示唆されていますが、現時点で低金利が続いているのも事実です。
変動金利を選択する場合は、将来的に金利が上昇することを視野に入れてシミュレーションしておくとよいでしょう。
通常、住宅ローンには「5年ルール」が定められており、金利が上昇しても月の返済額が5年間は変わりません。
また、金利の上昇によって返済額が増える場合、それまでの返済額の125%までが限度となります。
そのため、5年ごとに返済額が125%に上昇する場合をシミュレーションしてみるとよいでしょう。
変動か固定か、どちらの金利を選択するか迷う場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に相談することをおすすめします。
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- 住宅金融支援機構「フラット35 借入金利の推移」