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【能登半島地震】災地に寄付したら、寄付金控除が受けられる。寄付先によっては対象外の場合も

執筆者:川辺 拓也

【記事執筆】FP川辺 拓也

3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。

能登半島地震の被災地支援のため、寄付した人も多いのではないでしょうか。

被災地や特定の支援団体に寄付をした分について、確定申告をすることで所得税や住民税の控除が受けられます。

ただし、寄付先の団体によっては、寄付金控除が受けられない場合もあります。

この記事では、寄付金控除が受けられる団体や、寄付金控除の計算方法について解説します。

寄附金控除が受けられる対象団体

一般的に、国や自治体、支援団体に寄付した場合、寄付した金額分は「寄付金控除」が適用されます。

ただし、寄付金控除を受けるには、寄付先の団体が決まっています。

 出典:国税庁「寄付金を支出したとき」

例えば、「Yahoo!基金」は、「一般の寄附金(上記以外)」にあたるため、寄付金控除の対象になりません。

「赤い羽根共同募金」や「日本赤十字社」への寄付金は、控除の対象になります。

控除の対象になるかどうかは、団体によってことなるので、Webサイトで確認してください。

寄附金控除の計算方法

寄付金控除は、以下の計算式で算出します。

 [寄付金の合計額]-[2,000円]=[寄付金控除額] 
※寄付金の合計額は、所得金額の40%相当額が限度

寄付金控除は所得控除として、所得税額を計算する前の課税所得から差し引きます。

例えば、課税所得が500万円、寄付金の合計額が5万円だった場合の所得税を計算してみます。

  • 寄付なし:57万2500円
  • 寄付あり:56万2900円

このように、寄付金控除を利用することで、所得税が軽減できます。

寄付金控除を受ける際の注意点

寄付金控除を受けるためには、確定申告をする必要があります。

確定申告にあたって注意しておくべきポイントは、以下の3点です。

  • 受領証が必要
  • 2,000円以下は控除不可
  • 2024年に寄付した分は2025年に申請

受領証が必要

確定申告では、寄付した団体や自治体から「寄付金の受領証」を添付して提出する必要があります。

寄付する団体によっては、「受領証」ではなく銀行振込の利用明細票や募集要網で代用可能な場合もあります。

  • 日本赤十字社:ゆうちょ銀行の振込用紙の半券や銀行振込の際の利用明細票で代用可
  • 社会福祉法人富山県共同募金会:振込明細と募集要綱で代用可

受領証が必要なのか、特定の書類で代用できるのかは、寄付先の団体で確認してください。

寄付額が2,000円以内だと控除不可

寄付金控除は、寄付金の合計額から2,000円を差し引いた金額が適用されます。

そのため、寄付額が2,000円以内だと、寄付金控除は受けられないので注意しましょう。

2024年に寄付した分は2025年に申請

能登半島地震について、2024年に寄付したとします。

その場合、控除の申請ができるのは、2025年の確定申告です。

2024年の確定申告では申請できません。

寄付をする前に、「寄付金控除が受けられる団体か」や、上記の注意点を確認しておくようにしましょう。

なお、能登半島地震被災地に寄付ができる団体については、こちらの記事も参考にしてください。

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