日本銀行が長期金利の上昇を許容した影響で、メガバンクを中心に住宅ローンの固定金利が上昇傾向にあります。
今後も住宅ローンの金利は上昇する可能性があり、マイホーム購入に少なからず影響を及ぼすかもしれません。
マイホームを購入しようと計画している人にとっては、悩ましい問題です。
この記事では、「マイホーム購入のタイミング」に関する調査内容や、子育て世帯への住宅ローンの金利優遇政策について解説します。
【マイホーム購入】年収の目安は458万円。平均年齢は40.3歳。子育て世帯は金利優遇が受けられる
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
マイホーム購入のタイミング
株式会社AlbaLinkは、マイホームを持ちたいと考えている501名を対象に「マイホーム購入のタイミングに関する意識調査」を実施しました。
出典:株式会社AlbaLink「マイホーム購入のタイミングに関する意識調査」(以下同)
何歳頃までにマイホームを買いたいかについては、「~40歳」(35.0%)が最も多く、「~35際」(24.4%)と続きました。
平均年齢は40.3歳で、7割以上の人が40歳までにマイホームを手に入れたいと考えていることがわかります。
世帯年収がいくらを超えたらマイホームを買いたいかについては、「~500万円」(24.4%)が最も多く、「~600万円」(19.4%)、「~800万円」(14.4%)と続きました。
Alba Linkの分析によると、2022年の給与所得者の平均年収(458万円)あたりで「マイホームを買いたい」と考えている人が多いようです。
また、住宅ローンの借入をする場合、金利も重要です。
ここでは、子育て世帯の金利の優遇政策について確認しましょう。
子育て世帯の金利優遇
子育て世帯に対して、金利優遇を行う代表的な住宅ローンは「フラット35」です。
子育て世帯の場合、借入から5年間、年0.25%の金利優遇を受けられます。
これに加えて、政府は、子どもの人数に応じてフラット35の金利を引き下げる「【フラット35】子育てプラス(仮称)」を導入する予定です。
例えば、子どもが3人いる場合、借入から5年間、0.75%(1人0.25%)の金利優遇を受けることができるようになります。
「【フラット35】子育てプラス(仮称)」は、2023年度の補正予算に盛り込まれ、2024年2月からの運用開始を予定しています。
詳しくは、こちらの記事「【フラット35】子どもが増えると金利が下がる。金利優遇最大1.0%の新プラン実施へ」を参考にしてください。
ほかにも、住宅ローンの利子を補助してくれる自治体もあります。
例えば、大阪市では「新婚・子育て世帯向け利子補給制度」を実施しており、住宅ローンの利子を一定の上限内で最長5年間補助します。
- 住宅ローンに対して年0.5%以内の利子
- 補給期間は最長5年間
- 5年間で歳代の補助額は50万円
今後も住宅ローンの金利を注視しながら、住宅購入のタイミングを判断する必要があります。
住宅ローンでわからないことがあれば、ファイナンシャルプランナー(FP)への相談もおすすめです。
こちらの記事「住宅購入前にFPへの相談がおすすめの理由|自信を持ってマイホームやマンション購入を決断できる!」も参考にしてください。
- 株式会社AlbaLink「マイホーム購入のタイミングに関する意識調査」