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【フラット35】子どもが増えると金利が下がる。金利優遇最大1.0%の新プラン実施へ

執筆者:川辺 拓也

【記事執筆】FP川辺 拓也

3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。

2023年6月に発表された「こども未来戦略方針」で、子育て世帯における住宅購入の支援策が盛り込まれました。

これを受けて、国土交通省は、子どもの人数に応じてフラット35の金利を引き下げる仕組みを導入する方針です。

この記事では、フラット35の金利情勢と、フラット35の金利優遇策について解説します。

フラット35の金利情勢

フラット35の適用金利が、どのように推移しているのか確認しましょう。

【条件】

  • 借入期間:21年以上35年以下
  • 融資率:90%以下
  • 団信:新機構団信付き


出典:住宅金融支援機構「【フラット35】借入金利の推移(最低~最高)令和3年4月から」をもとに作成

2022年11月以降の推移を見ると、フラット35の金利は徐々に引き上げられています。

特に2023年9月には、適用金利の最高値が3.08%から3.36%まで上昇しています。

7月末に、日銀が金融緩和政策を修正した影響で、フラット35に限らず固定金利が上昇しています。

住宅ローンの金利は、市場の長期金利と短期金利が影響しています。

  • 長期金利:固定金利型の住宅ローンと連動
  • 短期金利:変動金利型の住宅ローンと連動

フラット35は固定金利型の住宅ローンなので、長期金利に連動します。

日銀が、長期金利の上限を「1%程度」に見直した影響で、今後も長期金利は上昇する可能性があります。

これによって、フラット35をはじめとする住宅ローンの固定金利も、上昇を続ける可能性が高いです。

最新の住宅ローンの金利動向については、こちらの記事「【11月の住宅ローン金利】固定金利が4ヵ月連続で上昇。今後の見通しは」を参考にしてください。

フラット35の金利優遇

子育て世帯向けのフラット35の金利優遇は「【フラット35】子育てプラス(仮称)」として新設されます。

以下の要件に該当している世帯が対象となります。

  • 借入申し込み時に18歳未満の子どもがいる世帯
  • 借入申し込み時に夫婦のいずれかが40歳未満の世帯

子どもの人数に応じてポイントが加算され、ポイント数に応じて適用金利が引き下げられます。

金利の引き下げ幅は、1ポイントにつき0.25%です。

フラット35の金利優遇は、現行制度では最大年0.5%ですが、新制度では最大年1.0%に拡充されます。

若年夫婦または子ども1人の場合

  • 【フラット35】子育てプラス(仮称)のポイント:1ポイント
  • ポイントによる金利引下げ:借入から5年間、0.25%引き下げ

子どもが3人の場合

  • 【フラット35】子育てプラス(仮称)のポイント:3ポイント
  • ポイントによる金利引下げ:借入から5年間、0.75%引き下げ


「【フラット35】子育てプラス(仮称)」は、フラット35で提供しているほかの金利引き下げメニューと併用が可能です。

フラット35の金利優遇については、こちらの記事「【フラット35】金利優遇へ。子育て世帯に向けて2024年度までに実施予定」も参考にしてください。

「【フラット35】子育てプラス(仮称)」は、2023年度の補正予算に盛り込まれ、2024年2月からの運用開始を予定しています。

出典
  • 住宅金融支援機構「【フラット35】借入金利の推移(最低~最高)令和3年4月から」

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