年末が近づくと、ふるさと納税の利用者が増加します。
総務省の「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和5年度実施)」によると、令和4年度のふるさと納税の受入額と受入件数は、令和元年度の倍以上になっています。
この記事では、年々増加傾向にある「ふるさと納税」について解説します。
ふるさと納税をやらないのはもったいない。日用品をもらえば節約と節税が同時にできる
マネーFix 編集部
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ふるさと納税とは
ふるさと納税は、応援したい地域に寄付(納税)をすることで、地元の特産物などの返礼品をもらうことができる制度です。
寄付金のうち2,000円を超える部分に対して、翌年の所得税や住民税の控除を受けることができます。
寄付金の使い道は自分で選ぶことができ、選んだ地域の発展に貢献することができます。
ふるさと納税の返礼品には、特産物だけでなく、トイレットペーパーなどの日用品もラインナップされています。
食料品や日用品などを返礼品として受け取ることで、節約と節税を同時に行うこともできます。
また、近年では「イルカのトレーナー体験」や「1日駅長体験」など、体験型の返礼品を提供する自治体も増えてきています。
詳しくはこちらの記事「今年のふるさと納税どうする?体験型返礼品が人気。ちょっと変わった返礼品を紹介」も参考にしてください。
ふるさと納税の実態
SMG菅原経営株式会社は、20歳以上70歳未満の男女1,000人を対象に「ふるさと納税についてのアンケート」を実施しました。
出典:SMG菅原経営株式会社調べ「ふるさと納税についてのアンケート」(以下同)
ふるさと納税制度を利用したことがあるかについては、「利用したことがない」(53.2%)が最も多く、「毎年利用している」(24.2%)と続きました。
ふるさと納税の利用者は年々増加していますが、利用したことがない人は半数以上、ふるさと納税を知らない人も合わせると6割以上にのぼることがわかります。
ふるさと納税制度を利用しない理由については、「手続きが面倒」(29.7%)が最も多く、「制度がよくわからない」(29.0%)、「収入が少なくてできない」(24.8%)、「メリットを感じない」(18.8%)、「興味・関心がない」(18.4%)と続きました。
ふるさと納税の手続き方法
ふるさと納税を利用しない理由として、「手続きが面倒」が1位でしたが、ふるさと納税は以下の5ステップで簡単に始めることができます。
- ふるさと納税をするポータルサイトを選ぶ
- 控除額上限を確認する
- 返礼品を選んで納税する
- 返礼品と寄付金受領証明書が届く
- 確定申告またはワンストップ特例制度の手続きをする
ふるさと納税をするポータルサイトを選ぶ
ふるさと納税の方法は、ネットショップで買い物をする手順とほぼ同じです。
ふるさと納税のポータルサイトにアクセスし、好きな返礼品を選ぶだけです。
ふるさと納税ポータルサイトの例
- ANAのふるさと納税
- 楽天ふるさと納税
- ふるさとチョイス
- ふるなび
- さとふる
- au Payふるさと納税
(※)2023年オリコン顧客満足度®「ふるさと納税サイト」ランキング順
控除額上限額を確認する
ふるさと納税で控除される上限金額は、年収や家族構成によって異なります。
返礼品を選ぶ前に、ポータルサイトのシミュレーターで、自分の控除上限額の目安を確認しましょう。
例えば、年収500万円で独身の場合、ふるさと納税の控除上限額は6万円です。
返礼品を選んで納税する
返礼品を選んで、納税をします。
好きな返礼品をカートに入れて、支払方法や住所などを入力するだけです。
ここまでは、ネットショッピングとほとんど同じです。
返礼品と寄付金受領証明書が届く
申し込み、支払が完了すると、後日納税をした自治体から「返礼品」と「寄付金受領証明書」が届きます。
通常のネットショッピングとの違いは、「寄付金受領証明書」の有無です。
税控除を受けるには、「寄付金受領証明書」が必要になるので、大切に保管しておきましょう。
確定申告またはワンストップ特例制度の手続きをする
税控除を受けるには、確定申告を行うか、ワンストップ特例制度の手続きが必要です。
ワンストップ特例制度とは、以下の条件を満たせば確定申告が不要になる制度です。
- 確定申告をする必要がない給与所得者
- 寄付先が5自治体以内
- 申し込みのたびに自治体へ申請書を郵送している
なお、詳しい解説はこちらの記事「知ってるとお得!ふるさと納税の仕組みとやり方をご紹介!」も参考にしてください。
物価高が続き、毎月の生活費だけで精一杯という人もいるでしょう。
しかし、ふるさと納税は1月から12月の間にできるので、計画的に少しずつ寄付を行うことで負担は少なくなります。
また、返礼品には食材や日用品などもあるので、上手く活用することで生活費の代わりにもなります。
- SMG菅原経営株式会社調べ「ふるさと納税についてのアンケート」