ふるさと納税は、地方自治体に寄付を行うことで、その地域の振興や活性化を支援するための仕組みです。
ふるさと納税は、節税対策としての側面も持っており、毎年利用者が増加傾向にあります。
この記事では、「ふるさと納税」の利用方法や注意点について解説します。
【ふるさと納税】利用者が急増中。いまさら聞けない、仕組みや利用方法を解説
マネーFix 編集部
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ふるさと納税の利用者数
ふるさと納税に係る住民税控除額及び控除適用者数の推移
出典:総務省「令和4年度ふるさと納税に関する現況調査について」
総務省の調査によると、ふるさと納税の利用者数は毎年増加しています。
令和4年度の利用者数(控除適用者数)は約741万人にのぼり、納税義務者のうちおよそ10人に1人がふるさと納税を利用しています。
特に、昨年度(令和4年度)においては住民税控除額が前年度比で約1.3倍、控除適用者数も約1.3倍に増加しており、注目度が高まっていることが伺えます。
利用者増加の背後には、ふるさと納税が節税対策として注目されていることや、各自治体が魅力的な返礼品を提供していることなどが考えられます。
また、コロナ禍において地域を支援する意識が高まり、ふるさと納税が1つの方法として広く受け入れられていることも影響しているでしょう。
ふるさと納税の仕組み
ふるさと納税は、地方自治体への寄付を通じて、「次年度の税金を前払いする」制度です。
寄付額のうち2,000円を超える部分について、次年度の所得税や住民税から全額が還付・控除されることになります。
寄付をすることで、地域の特産品や体験などの返礼品がもらえます。
例えば、1万円のふるさと納税を行った場合、返礼品をもらったうえで、次年度の所得税や住民税からは通常8,000円が控除・還付されます。
要するに、ふるさと納税は「税金を前払いする代わりに特産品がもらえる」制度であり、直接的に節税になるわけではありません。
ただし、1万円のふるさと納税をしたからといって、1万円相当の返礼品をもらえるわけではありません。
返礼品の価格は寄付金額の3割以下と決められています。
ふるさと納税の利用方法
ふるさと納税の利用方法は以下の通りです。
- 控除上限額の確認
- 寄付先とお礼の品の選択
- 寄付の申し込み
- 返礼品と証明書の受け取り
- 税金控除の手続き
控除上限額の確認
ふるさと納税による控除上限額は、年収によって異なります。
自分の収入や家族構成に合わせた「控除上限額」を知りましょう。
「ふるさと納税サイト」に設置してある、シミュレーションツールを利用しましょう。
寄付先と返礼品の選択
寄付したい自治体や欲しい返礼品を選びます。
「ふるさと納税サイト」によって、扱っている返礼品やポイント還元率などが異なるので、いくつかのサイトを見比べるとよいでしょう。
ふるさと納税サイトの例
- 楽天ふるさと納税
- ふるさとチョイス
- マイナビふるさと納税
- ふるなび
- さとふる
寄付の申し込み
選んだ返礼品や寄付先に対して申し込みを行います。
直接自治体に申し込むこともできますが、「ふるさと納税サイト」であれば、オンラインショッピングをする感覚で簡単に手続きをすることができます。
返礼品と証明書の受け取り
自治体から返礼品と寄付金受領証明書が届きます。
返礼品の到着時期は、物によって異なります。
時間がかかる場合があるので、申し込み時によく確認するようにしましょう。
また、寄付金受領証明書は税金控除の手続きの際に必要です。
失くさないように保管しておきましょう。
税金控除の手続き
確定申告またはワンストップ特例制度を通じて税金の控除手続きを行います。
申告書類や必要な情報を準備して手続きを進めましょう。
この手続きを行わないと、次年度の控除が受けられません。
税金控除の手続きについては、こちらの記事「知ってるとお得!ふるさと納税の仕組みとやり方をご紹介!」も参考にしてください。
ふるさと納税の仕組みや手続きについてより詳細に解説しています。
なお、2023年度にふるさと納税をするなら、9月中に行うのがお得です。
理由については、こちらの記事「返礼品が減って、寄付金額が高くなるかも。10月から新ルール適用へ」も参考にしてください。
- 総務省「令和4年度ふるさと納税に関する現況調査について」