人生の三大支出の1つとされている「教育費」は、公立と私立で負担額が異なります。
一般的に、教育費は私立の方が高いため、親の年収も比例して高いといわれています。
実際に、子どもを私立の学校に通わせている親の年収はどのくらいなのでしょうか。
この記事では、「令和3年度子供の学習費調査」をもとに、以下の項目について解説します。
- 公立と私立の教育費の違い
- 子どもを私立中学に通わせている世帯の年収
- 子どもを私立高校に通わせている世帯の年収
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【記事執筆】FP川辺 拓也
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人生の三大支出の1つとされている「教育費」は、公立と私立で負担額が異なります。
一般的に、教育費は私立の方が高いため、親の年収も比例して高いといわれています。
実際に、子どもを私立の学校に通わせている親の年収はどのくらいなのでしょうか。
この記事では、「令和3年度子供の学習費調査」をもとに、以下の項目について解説します。
文部科学省は「令和3年度子供の学習費調査」で、公立や私立に進学した場合の教育費の実態を公表しています。
公立と私立で、中学や高校の教育費にどの程度の差が生じているのか確認していきましょう。
出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」(以下同)
中学校の学校教育費(年間)は、公立中学では13万2349円、私立中学では106万1350円となっています。
私立中学では、公立中学の約8倍の教育費がかかっていることがわかりました。
私立中学では、授業料が教育費全体の4割を占めている点が、公立中学との大きな違いです。
高等学校の学校教育費(年間)については、公立高校では30万9261円、私立高校では75万362円でした。
私立高校では、公立高校の約2.5倍の教育費がかかっていることがわかりました。
高等学校の教育費でも中学校と同様、私立高校では授業料が大きな割合を占めていることがわかります。
次に、子どもを私立中学や私立高校に通わせている親の、世帯年収について見てみましょう。
出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」より作成
子どもを私立中学に通わせている世帯の年収は、「1200万円以上」(40.1%)が最も多い結果でした。
年収1000万円以上の世帯が全体の57.8%となりました。
一方、子どもを公立中学校に通わせている世帯の年収は、「600万円~799万円」(26.60%)が最も多く、「400万~599万円」(21.20%)と続きました。
年収800万円未満の世帯が全体の58%となりました。
公立高校と私立高校では、どちらも「600万円〜799万円」が最多となりました。
子どもを私立高校に通わせている世帯の年収は、800万円以上の世帯が50.3%でした。
一方、公立高校に通わせている世帯の年収は、800万円未満の世帯が全体の64.7%となりました。
中学でも高校でも、子どもを私立に通わせている世帯の方が、年収が高い傾向が見られました。
しかし、年収が低いから私立に通わせることができないというわけではありません。
早いうちから、子どもの教育費をしっかりと準備しておくことが肝心です。
子どもの教育費を準備し始める時期や方法については、こちらの記事「子どものために必要な貯金額はいくら?貯金の開始時期と効率的な貯め方をご紹介」も参考にしてみてください。
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