ガソリン代を節約したい!効果的な節約方法をご紹介

執筆者:マネーFix 編集部

車の維持費の1つに「ガソリン代」があります。

ガソリン代は各種税金や駐車場代とは異なり、工夫次第で節約が可能です。

家計を上手くやりくりするためにも、ガソリン代は少しでも節約したいものです。

今回は、車のガソリン代の節約ポイントや燃費を良くするための具体的な方法について解説していきます。

ガソリン代節約のポイントは「安く手に入れて効率よく使う」

ガソリン代を節約するためのポイントは、「ガソリン価格を安くすること」「車の燃費をよくすること」の2つです。

それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

ガソリン価格を安くする

総務省の調査結果によると、2020年の世帯あたりのガソリン代の支出は、年間平均で5万2,096円*(ガソリンを使用していない世帯を含む平均値)とされています。

出典:総務省|家計調査(家計収支編) 時系列データ(二人以上の世帯)|1. 品目分類:支出金額・名目増減率・実質増減率(月・年)|年・全品目(2020年改定)

年間でこれほど消費されているガソリンですが、その単価が安ければ安いほど、節約に繋がります。

たとえばガソリン1リットルあたりの単価が120円と140円の場合、月に2回の給油でガソリン代がいくら違ってくるのかを比較してみましょう。

【満タンにした際の給油額の比較】(タンク容量40リットルの場合)

  • 120円の場合:120円 × 40L = 4,800円
    4,800円 × 2回/月 × 12ヶ月 = 115,200円
  • 140円の場合:140円 × 40L = 5,600円
    5,600円 × 2回/月 × 12ヶ月 = 134,400円

∴134,400円 - 115,200円 = 19,200円

単価でみれば20円の違いですが、1回の給油で800円、月に2回給油した場合は1,600円で、年間にすると1万9,200円もの差があることになります。

車の燃費をよくする

燃費とは、1リットルの燃料で走行できる距離のことです。

たとえば燃費「15km/L」の車なら、1リットルのガソリンで15km走行できることを意味します。

この数値が大きければ大きいほど、その車の燃費が良い=ガソリンの消費が少ないと言えます。

ガソリンの消費量を抑えられたら給油する量も減るので、ガソリン代の節約につながります。

車の燃費は仕様によってほとんど決まっていますが、工夫次第では燃費を向上させることも可能です。

反対に、運転の仕方次第で燃費が悪くなってしまうことも多々あります。

とくに燃費が悪くなるのは、「車が大きなパワーを消費しているとき」です。

たとえば坂道を登っているときや追い越しをするときなど、アクセルを強く踏み込んで加速する際にエネルギーを多く必要とするため、ガソリンが大量消費されます。

ほかにも、車のコンディションが悪いとエンジンに負担がかかり、結果的に燃焼効率が下がってガソリンを浪費しがちです。

こうした点に注意することで、燃費を多少なりとも向上させることができます。

ガソリンを安く手に入れる方法 5選

さきほど紹介したように、ガソリン代節約のポイントの1つは「ガソリンの価格をなるべく安くする」ことです。

では、どのようにすれば安く手に入れることができるのでしょうか?5つ挙げてみました。

セルフのガソリンスタンドを利用する

ガソリンスタンドの給油方式には、フルサービス方式とセルフサービス方式の2種類があります

フルサービス方式は、給油はもちろんのこと、ゴミ捨てや窓拭きなどのサービスもしてくれます。

とてもありがたいのですが、その分人件費が上乗せされているため、ガソリンの単価は高くなります。

一方のセルフ方式なら、そのような人件費がない分、単価を安く抑えることが可能です。

フルサービス方式とセルフ方式の価格差は、およそ5~10円ほどにもなります。

そのため、ガソリン代を節約したい場合にはなるべくセルフ方式の店を利用しましょう。

高速に乗る前に給油する

高速道路のSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)にあるガソリンスタンドは、一般道路にある店舗よりもガソリン単価が高く設定されています。

その理由の1つに、高速道路上では一般道路のように価格競争原理が働かないことが挙げられます。

その価格差は、およそ10~20円ほど。

つまり40リットル給油したら400?800円もの差が出ることになりますね。

高速道路に乗る前には、一般道路のガソリンスタンドで給油することをおすすめします。

ガソリンスタンドの会員割引を利用する

ガソリンスタンドの価格表示では、よく「会員特別価格」が提示されています。

そのガソリンスタンド系列の会員になることで特別価格が適用され、非会員よりも1~2円ほど単価が安くなります。

さらに、そのガソリンスタンド系列の会社が発行しているクレジットカードまたはプリペイドカードを利用することで、ポイントバックやキャッシュバックを受けられることも。

そういったケースでは実質的に3~8円ほど安くなるので、ぜひ活用したいサービスです。

ただし契約条件によっては年会費が発生するケースもありますので、事前にしっかりと確認しておきましょう。

地域のガソリンスタンドのキャンペーンや特典を利用する

自宅近くで行きつけのガソリンスタンドがあるなら、そこで開催されている割引キャンペーンを活用しましょう。

キャンペーンは店舗ごとに異なり、「次回給油時に◯円割引クーポン」「1回洗車利用で◯円割引」「LINEお友達登録で初回◯円引き」など、さまざまです。

同じ店舗でしか利用できないケースが多いので、ふだんからよく利用しているガソリンスタンドがあれば、こうした割引を上手に活用することをおすすめします。

安いガソリンスタンドをアプリで確認して給油する

なるべくガソリン単価が安いスタンドを見つけて給油するのも、ガソリン代節約方法の1つです。

しかし、自分で安いスタンドを探すとなると手間も時間もかかります。

そんなときは「ガソリンスタンド検索アプリ」を活用すれば、どのガソリンスタンドが一番安いのか、その場ですぐにわかります。

おすすめのアプリは「gogo.gs」です。

全国のガソリン価格が口コミによって投稿されているので非常に便利です。

ガソリン価格は毎日変動するので、こまめにチェックすることをおすすめします。

ただし、あまりにも遠方にあるガソリンスタンドだと、往復のガソリン代が消費されますし、時間もかかります。

なるべく片道10分圏内で探すと良いでしょう。

車の燃費を向上させる方法は?

ある距離を車で走行する場合に、燃費が良いほどガソリンの消費量は少なくなります。

燃費を向上させるためには、どのような工夫をすれば良いのでしょうか。

ここでは、「エコ運転」と「車のメンテナンスや使い方」の2つの観点から具体的に紹介していきます。

エコ運転による燃費向上のポイント

■アイドリングを短くする(アイドリングストップ)

車が停車している間も、エンジンを動かしていればガソリンを消費し続けています。

ECCJの調査*によると、10分間アイドリングをすれば約130ccのガソリンを消費している、との報告があります。

また環境省のデータ*によれば、東京都内に登録がある自動車(約400万台)がアイドリングを毎日10分ずつ減らすと、年間約20万キロリットルの燃料が削減できるとしています。

仮に1台の車が毎日1時間アイドリングをやめると、年間で約3万円も節約できるとされています。

さらに経済産業省・資源エネルギー庁のデータ*では、自動アイドリングストップ機能を搭載したハイブリッド車以外の車は、運転時間に対する停止時間の割合が25%で燃費が約20%、35%だと約40%も悪くなってしまうとされています。

つまり、60分の運転時間のうちアイドリング状態で15分停止していた場合は、60分間アイドリング無しで走行したときより燃費が約20%悪くなるということです。

このように、停止時間の割合が増えるほど燃費が悪くなります。

短時間の停車時はアイドリングストップを活用するとともに、エンジンを動かしたまま駐車することは避けるようにしましょう。

出典:一般財団法人省エネルギーセンター(ECCJ)|「エコドライブ10のすすめ」のタネあかし

出典:環境省|アイドリング・ストップQ&A

出典:経済産業省 資源エネルギー庁|エコドライブ推進マニュアル

■「急」のつく運転をしない

車は加速時に大きなエネルギーを消費します。

そして、急加速・急発進・急ブレーキといった、「急」のつく運転をなるべく避けましょう。

緩やかなアクセルワークを意識し踏み込みを一定にすることで、約13%も燃費を向上できます。

【運転スタイルによる燃費の変化】
運転スタイルによる燃費の変化

出典:経済産業省 資源エネルギー庁|エコドライブ推進マニュアル

たとえば、オートマチック車であれば加速時にはクリープ現象を利用して、アクセルをあまり踏み込まないようにする。

減速時には早めにアクセルの踏み込みをやめるとともにエンジンブレーキを利用して、ブレーキをあまり踏み込まない。

こういった運転方法で燃費は向上します。

急加速や急減速が必要ない場面では、アクセルやブレーキをゆっくりと踏み込み、ゆっくり離すことを心がけましょう。

■渋滞をなるべく避ける

渋滞でノロノロ運転を続けていると燃費が悪くなります。/

なぜなら、長時間のアイドリングを余儀なくされるため、車が進んでいないのにもかかわらずガソリンを多く消費してしまうからです。

日本自動車工業会の調査*によると、一般的なガソリン車の場合、平均速度が遅いほど燃費が悪く、60~70km/hでの走行が最も燃費がいいとされています。

また、決められた走行パターンで計測された「カタログ燃費」は、平均速度が24.4km/hでの数値となっていますが、渋滞などが原因で平均速度が10km/h以下になると、実際の燃費がカタログ燃費と比べて最大で60%も悪くなります。

つまりカタログ燃費20km/Lの車の燃費はたったの8km/Lになってしまいます。

たとえば、10km先の目的地へ向かうときに渋滞で10km/h以下の走行が続いた場合、ガソリンの消費量は「10km÷8km/L=1.25L」。

よって、ガソリン単価が120円であれば「120円×1.25L=150円」。

すなわち目的地までガソリン代が150円かかることになります。

それに対し、カタログ燃費の20km/Lで走行した場合は「10km÷20km/L=0.5L」、「120円×0.5L=60円」。

つまり、60円分のガソリン消費で目的地まで走行できることになります。

走行距離が同じでも渋滞によって2倍以上のガソリン代がかかることになります。

出かける前には渋滞情報を事前に確認し、渋滞しそうな道路は避けましょう。

出典:一般社団法人 日本自動車工業会|気になる乗用車の燃費

■短距離移動にはあまり車を使わない

車はエンジンが冷えている状態だと燃焼効率が低下し、多くの燃料を消費します。

そのため、エンジンが暖まりきらない状態で短距離の走行を繰り返すと、燃費が悪くなってしまうのです。

日本自動車工業会のデータ*によると、たとえばエンジンを始動した直後に5km走行した場合は、エンジンが完全に暖まった状態での走行に比べて燃費が40~50%悪くなります。

短距離の移動にはなるべく車を利用せず、徒歩や自転車の利用を心がけると良いでしょう。

出典:一般社団法人 日本自動車工業会|気になる乗用車の燃費

車のメンテナンスや使い方による燃費向上ポイント

■タイヤの空気圧を適正にする

車を動かすために重要な足となるタイヤですが、空気圧が不足していると燃費が悪くなります。

なぜなら、タイヤが弛んで道路との接地面積が増え、摩擦が大きくなるためです。

経済産業省 資源エネルギー庁のデータ*によると、排気量が2,000㏄の乗用車で空気圧が50kpa不足をすると、市街地走行では2.5%、郊外では4.3%、高速道路では4.8%も燃費が悪くなってしまいます。(走行速度は、市街地15km/h、郊外38km/h、高速78km/h)

【条件】高速道路走行距離:1,000km 燃費:20km/L ガソリン単価:120円/L

空気圧適正値走行での必要ガソリン量:1,000km ÷ 20km/L = 50L

→空気圧不足走行での燃費悪化率を4.8%とすると、50Lに対してあと2.4L必要

∴120円/L × 2.4L = 288円

つまり空気圧不足のまま高速道路を1,000km走った場合、ガソリン代を300円ほど無駄にしてしまうことになります。

そのため月に1回はタイヤを点検して、適正な空気圧を保つようにしましょう。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁|エコドライブ推進マニュアル

■エンジンオイルを適度に交換する

エンジンオイルはエンジンに使用されている潤滑油です。

走行するごとにエンジンオイルは汚れていくため潤滑効果が十分に発揮されなくなり、エンジン性能が低下して燃費が悪くなっていきます。

とくに低燃費車のエンジンは汚れやすいので、半年または5,000kmごとにエンジンオイルを交換しましょう。

■カーエアコンの使いすぎに注意する

車で使う電力は、エンジンを回すことで発電しバッテリーに蓄えます。

カーエアコンを使用すると電力を消費するので、新たな電力を作るためにガソリンを消費します。

そのため、外気温度が35℃の炎天下で室内設定温度を24℃にしてカーエアコンを使用すると、使用しないときより38%も燃量の消費が多くなることが報告されています。

【エアコン使用時の燃料消費量の悪化状況】
エアコン使用時の燃料消費量の悪化状況

出典:経済産業省 資源エネルギー庁|エコドライブ推進マニュアル

したがって、なるべくエアコンを使わないように工夫することがガソリン代節約のポイントです。

暑い日にエアコンを使用する前には、窓を開けて空気を入れ換えましょう。

しかし、燃費を気にするあまりエアコンの使用を控えると、熱中症へのリスクが高くなります。無理のないようにしてください。

■余分な荷物を積まない

車は重くなるにつれて、走行時の抵抗力が増えて燃費が悪くなります。

ECCJの実験によると、約100kgの荷物を積むと約3~5%燃費が悪くなったという結果があります。

【車の重量が増加した場合の燃費悪化率】
車の重量が増加した場合の燃費悪化率

出典:一般財団法人省エネルギーセンター(ECCJ)|「エコドライブ10のすすめ」のタネあかし

車に積んである不要な荷物は、なるべく下ろすようにしましょう。

トランクに積みっぱなしになっているレジャー用具などはそれなりの重量があるため、燃費向上にかなり貢献するはずです。

■燃費の良い車に買い換える

もしも所有している車が初年度登録から10年以上経過しているなら、燃費の良い車へと買い換えれば、ガソリン代をグンと節約できる可能性が高いです。

とくにハイブリッドカーや電気自動車なら、燃費はガソリン車よりも約1.5~2倍以上良くなり、さらに税金も安くなります。

種類 車種名 WLTC燃費
ガソリン車 トヨタ・カローラ 14.6km/L
ハイブリッド車 トヨタ・プリウス 32.1km/L

出典:トヨタ自動車WEBサイト|COROLLA グレード S 主要諸元表より

出典:トヨタ自動車WEBサイト|PRIUS グレード E 主要諸元表より

カローラとプリウスを比較すれば、その燃費差は約15~20km/Lもあります。

たとえばカローラからプリウスへと買い換えた場合、年間走行距離10,000km・ガソリン単価120円としたら、年間約45,000円ものガソリン代を節約できることになります。

  • カローラの年間ガソリン代 10,000km ÷ 14.6km/L × 120円 = 82,080円
  • プリウスの年間ガソリン代 10,000km ÷ 32.1km/L × 120円 = 37,320円

ガソリン代の節約を重視するなら、燃費の良い車へと買い換えるのも1つの方法です。

まとめ

ガソリン代を節約するためには、ガソリンを入手する価格をなるべく安くして、車の燃費を向上させることが大切です。

たとえ1回のドライブでは数百円の小さな差でも、積み重なれば大きな差となります。

上記で紹介した工夫を実践して、ガソリン代を上手に節約していきましょう。

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