ネット銀行は、インターネット上で口座の開設や取り引きができる利便性のよさもあり、利用者が増えています。特に、貯金専用口座を作る場合には、ネット銀行は一般的な対面型の銀行より金利が高くおすすめです。
この記事では、ネット銀行で貯金用口座を作るメリットや、銀行を選ぶ際のポイントなどを紹介します。
【監修】株式会社RKコンサルティング
河合 克浩
一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のマネー相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。
ネット銀行は、インターネット上で口座の開設や取り引きができる利便性のよさもあり、利用者が増えています。特に、貯金専用口座を作る場合には、ネット銀行は一般的な対面型の銀行より金利が高くおすすめです。
この記事では、ネット銀行で貯金用口座を作るメリットや、銀行を選ぶ際のポイントなどを紹介します。
ネット銀行とは、店舗を置かずに、もしくは少ない店舗で運営している銀行のことです。一般的な銀行との違いは、窓口の中心がインターネットになっている点です。
ネット銀行のメリットは、以下のとおりです。
ネット銀行の取引はすべてWeb上で完結し、店舗やATMに足を運ぶ必要がありません。口座開設はもちろん、他口座への振込などもパソコンやスマートフォンから行うことができます。そのため、店舗やATMの営業時間内に足を運べない場合に便利です。
また、ネット銀行は各種手数料が安く設定されています。一般的に、取引手数料が110円、振込手数料が75円~330円程度に設定されています。一定回数まで無料の場合もあります。
さらに、ネット銀行は、一般的な銀行よりも金利が高めです。たとえば、一般的な銀行の定期預金金利が0.002%程度に設定されているのに対して、ネット銀行の定期預金金利は0.35%程度に設定されているケースもあります。
ネット銀行のデメリットは、以下のとおりです。
ネット銀行は、毎月の口座振替などに対応できないことがあります。たとえば、公的な費用の口座振替については、ネット銀行を指定できないことがあります。
また、ネット銀行は、ログインパスワードだけでなく、取引用のパスワードも必要になります。利用するネット銀行が増えると、そのぶんパスワードの管理も大変になります。
ネット銀行を選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。
ネット銀行は、一般的な銀行よりも金利が高く設定されています。さらに、ネット銀行の中でも金利の高低があるため、金利を確認するようにしましょう。
ネット銀行の普通預金金利は、0.001~0.02%程度ですが、預金額やローンの契約などの条件によっては0.2%程度まで上がるケースもあります。また、定期預金では0.35%程度の金利がつくネット銀行もあります。
手数料もネット銀行選びでは重要なポイントです。手数料は振込や預金の引き出しのたびにかかるため、長期的に見れば大きな金額になる可能性があります。ネット銀行では、振込手数料やATM手数料が安く設定されていますが、銀行によって差があります。
ネット銀行のATM取引手数料は入出金ともに110円に設定されていることが多く、振込手数料は75円~330円程度が相場です。
また、多くの場合、各種手数料について、月の無料回数が設定されています。手数料の無料回数もネット銀行を選ぶ際に確認しましょう。
ネット銀行は窓口がない、もしくは少ないため、基本的に対面でのサポートは受けられません。
ネット銀行では、基本的にメールやチャットで問い合わせを受けつけているケースが多く、土日祝日も対応しています。ネット銀行によっては、カード紛失や不正利用などの緊急時に備えて、24時間対応の電話窓口を準備している場合もあるので確認してみてください。
セキュリティの安全性もネット銀行を選ぶうえでの重要なポイントです。セキュリティ上の問題が起きた場合、個人情報が盗まれたり、資産を不正利用されたりしてしまう恐れがあります。
ネット銀行が実施しているセキュリティ対策として、ワンタイムパスワードや生体認証などが挙げられます。どのようなセキュリティ対策を行っているかを必ず確認しましょう。
次に、ネット銀行で貯金専用口座を作るメリットを解説します。
ネット銀行に限ったことではありませんが、貯金専用の口座を作ることで、貯金額を明確に把握できるようになります。口座が生活費と一緒になっていると、貯金額がわからなくなってしまいます。口座を分けると、貯金額が見えるようになるため、貯金をするモチベーションの向上にもつながります。
ネット銀行の場合、スマホのアプリで簡単に口座残高を確認することができて便利です。いつでも、すぐに確認することができるのは、ネット銀行の口座のメリットです。
一般的な銀行と比べると金利が高い点もメリットです。せっかく貯金するのであれば、少しでも金利が高い方がよいでしょう。ネット銀行では、特典によって金利が上がることもあるので、一般的な銀行と比べてより好条件でお金を預けることができます。
ネット銀行は、利用状況によって、連携しているサービスのポイントが貯まる場合があります。貯まったポイントを、手数料などの支払いに利用することもできるため、よりお得にお金を貯めることができます。
貯金専用口座におすすめのネットバンクを紹介します。
住信SBIネット銀行は「三井住友信託銀行」と「SBIホールディングス」を出資会社とするネット銀行です。住信SBIネット銀行では、商品やサービスの利用状況に応じたランクが設けられています。ランクアップすることでATM利用時の手数料の無料回数が増えます。
また、SBI証券との取引がスムーズにできるようになるため、SBI証券を使って投資などを行っている人に向いています。
auじぶん銀行は「KDDI」と「三菱UFJ銀行」が共同出資して設立したネット銀行です。auじぶん銀行のサービスを利用するとPontaポイントが貯まります。他のauサービスと連携することで得られるメリットが大きくなるため、普段からauサービスを利用している人におすすめです。
楽天銀行は「楽天グループ」が運営する日本最大級のネット銀行です。楽天銀行では、サービス利用によって楽天ポイントが貯まるうえ、振込手数料やデビットカードの支払いなどに使うこともできます。普段から楽天のサービスを利用している人におすすめです。
ソニー銀行は「ソニーフィナンシャルグループ」が運営するネット銀行です。ソニー銀行では、投資信託や投資型クラウドファンディングなど、さまざまな金融商品が用意されています。定期預金が高金利のため、長期の定期預金を検討している人におすすめです。
SBJ銀行は、韓国の大手金融グループ「新韓金融グループ」が運営するネット銀行です。ATMの無料取引回数が多いのが特徴です(月最大10回)。また、「100万円以上限定」、「超短期」、「引き出し可能」など定期預金の種類が豊富です。
GMOあおぞらネット銀行は、「あおぞら銀行」と「GMOインターネットグループ」が共同出資するネット専業銀行です。ATMでの出金や他行宛振込の手数料が月最大20回まで無料で、無料発行されるVISAデビット付きのキャッシュカードは利用額に応じて最大1.2%キャッシュバックされます。
決済、貯蓄、投資ができる金融アプリ「Habitto」を利用して専用口座を開設すれば、アドバイザーにお金の悩みを相談できるほか、金利0.3%で上限100万円まで預金することができます。専用口座は同行の「ハビト支店」の口座となり、アプリからいつでも口座残高や入金明細などの口座管理が可能です。
ネット銀行には、金利が高い点や手数料が安い点など、一般的な都市銀行や地方銀行にはない魅力があります。ただし、ネット銀行によって条件はさまざまです。
口座の開設を検討している場合は複数の銀行を比較検討してみましょう。自分の生活や目的に合った最適なネット銀行を見つけてください。
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