独身で貯金が100万円以下という人もいるでしょう。実家暮らしなら比較的余裕があるはずですが、「使えるお金があると、つい無駄使いしてしまう」「貯金が苦手でお金が貯められない」という悩みを抱えていませんか?
自由に使えるお金の多い実家暮らしの時期こそ、お金を貯めるチャンスです。
この記事では、実家暮らしの貯金に関するデータを紹介し、いくら貯金すべきか、貯金をするときのポイントなどを解説します。
- 実家暮らしの平均貯金額
- 実家暮らしの理想的な貯金割合
- 実家暮らしで貯金するときのポイント
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【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩
一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。
独身で貯金が100万円以下という人もいるでしょう。実家暮らしなら比較的余裕があるはずですが、「使えるお金があると、つい無駄使いしてしまう」「貯金が苦手でお金が貯められない」という悩みを抱えていませんか?
自由に使えるお金の多い実家暮らしの時期こそ、お金を貯めるチャンスです。
この記事では、実家暮らしの貯金に関するデータを紹介し、いくら貯金すべきか、貯金をするときのポイントなどを解説します。
実家暮らしの人は、どのくらい貯金しているのか気になる人もいるでしょう。
実家暮らしの人を対象とした貯金額の公的なデータはないため、ここでは1人暮らしの独身者の平均貯蓄額のデータを紹介します。
年代 | 平均額 | 中央値 | 貯蓄ゼロの割合 |
---|---|---|---|
20代 | 176万円 | 20万円 | 42.1% |
30代 | 494万円 | 75万円 | 32.4% |
40代 | 657万円 | 53万円 | 35.8% |
平均額は貯蓄額の多い人の影響を受けやすいため、中央値がより実態に近い金額です。いずれの年代でも中央値は100万円以下で、貯蓄ゼロの割合は30%以上となっています。
これらのことから、独身者は貯金があまりないという傾向が伺えます。
続いて1人暮らしの人の生活費のデータから、実家暮らしの生活費を推定してみましょう。
総務省「2022年度(令和4年度)家計調査(家計収支編)」によると、単身世帯1世帯あたりの1ヵ月間の支出の平均は、以下の通りです。
食費 | 4万3276円 |
---|---|
住居 | 2万3322円 |
光熱・水道 | 1万3098円 |
家具・家事用品 | 5,613円 |
服飾 | 5,280円 |
保健・医療 | 7,441円 |
交通・通信 | 1万9344円 |
娯楽 | 1万8700円 |
その他 | 2万5678円 |
支出の合計 | 16万1753円 |
実家暮らしでは、上記の支出のうち食費、住居費、光熱・水道費、家具・家事用品費は浮くと考えられます。実家暮らしであれば支出は8万円前後に抑えられ、約8万円は自由になるといえます。この結果から、実家暮らしでは月8万程度は貯金に回すことができそうです。
実家暮らしで、毎月の収入から生活費を親に渡している人は多いでしょう。下表は、保険マンモス株式会社が2022年に実施した「実家暮らしの方へのアンケート」の結果です。
年代 | 平均額 | 入れていない人の割合 |
---|---|---|
20歳~30歳 | 3万3623円 | 36% |
31歳~40歳 | 4万1875円 | 21% |
41歳~50歳 | 4万6970万円 | 26% |
以上の結果から、実家暮らしの人が親に支払う生活費は、収入の少ない20代は3万円、30代以上は4万円が相場と考えられます。また、実家にお金を入れる人の割合は、20代で64%、30代で79%、40代で74%です。
実家暮らしの場合、家賃や食費などの生活費負担が軽いため、1人暮らしよりも多く貯蓄に振り分けられます。そのため、実家暮らしであれば、20代でも収入の30~40%を貯金するのが望ましいといえます。
年収ごとの望ましい貯蓄額の年額の目安は、以下の通りです。
年収300万円:貯蓄90万~120万円
年収400万円:貯蓄120万~160万円
年収500万円:貯蓄150万~200万円
上記の金額はあくまでも目安であり、貯蓄できる金額はそれぞれの事情によって異なります。しかし、自由にできるお金を全額使ってしまわずに貯金しておけば、失業や病気といった不測の事態にも対応できるでしょう。
上記の内容を踏まえ、実家暮らしの人が500万円を貯金する場合にどの程度時間がかかるかをシミュレーションしてみましょう。なお、金利(年利)は加味しないものとします。
手取り年収が300万円の人が、収入の30%を貯金すると年額で90万円となります。
手取り年収が500万円の人が、収入の30%を貯金すると年額で150万円となります。
同様に、実家暮らしの人が1000万円を貯金する場合に、どの程度時間がかかるかをシミュレーションしてみましょう。
実家暮らしは住居費や食費の負担が少なく、経済的にゆとりのある人も多いでしょう。反面、節約や貯金の意識が薄れがちになる点に注意が必要です。
実家暮らしの人が堅実に貯金していくためのポイントは、以下の通りです。
まずは、自分が1ヵ月に使えるお金を把握することが重要です。収入から交通費や通信費といった支出を差し引いた残りが、自由に使えるお金となります。自分が自由に使えるお金を知ることで、いくら貯金にお金を回せるかがわかります。
収入と支出の把握には、家計簿アプリなどを活用するとよいでしょう。現金決済の多い人は、レシート読み取り機能のあるアプリが便利です。キャッシュレス決済の多い人は、電子マネーやクレジットカードとの連携機能のあるアプリを利用すると入力の手間がかかりません。
将来の目標にあわせて、具体的な貯金目標額を設定しましょう。目標を決めたら、毎月決まった金額を貯金や投資に回せるように計画を立てます。お金が余ったら貯金するといった行き当たりばったりのやり方では、お金がなかなか貯まりません。
将来いくら必要になるか、目標の立て方がわからない場合、ファイナンシャルプランナー(FP)への相談も検討してみましょう。FPへの相談については後述します。
ライフプランついては、『ライフプラン表はライフイベントを把握して立てよう!』でも解説しているので、参考にしてください。
実家暮らしの人は自由に使えるお金が多い分、無駄づかいをしてしまいがちです。着実に貯金していくには、お金の使い方を見直し、節約意識を持ちましょう。
一例として、以下のような取り組みをしてみるとよいでしょう。
日々の生活習慣を見直してみると、節約できるポイントがたくさんあるものです。
貯金の苦手な人は、「先取り貯金」で自動的にお金が貯まる仕組みを作りましょう。先取り貯金とは、収入から毎月一定額を貯金に回し、残りで生活費をやりくりすることです。
給与天引きの財形貯蓄や、銀行の積立定期預金などを利用すると手間をかけずにお金を貯められます。
一般的な先取り貯金の金額の目安は、手取り収入の10~30%といわれています。しかし前述の通り、実家暮らしのうちは貯金のチャンスでもあるため、30~40%は先取り貯金をするようにしましょう。
先取り貯金の具体的なやり方は、『先取り貯金を成功に導くやり方』で解説しています。
実家暮らしは生活費があまりかからないため、お金を貯めるチャンスといえます。1人暮らしを始めたり、結婚したりすると支出が増えて、お金を貯めにくくなります。「お金を貯めるならいまのうち」と自覚し、資産形成の土台を作りましょう。
資産運用にはさまざまな種類がありますが、投資初心者なら投資信託や個人向け国債がおすすめです。
将来を見据えて資産形成を考えている人は、NISAを活用すれば効率的に貯蓄ができます。NISAは、投資で得た利益が非課税になる制度です。通常、投資で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、NISA口座から発生した利益には税金がかかりません。
「貯金が苦手でお金を貯められない」という人は、ファイナンシャルプランナー(FP)への相談がおすすめです。
FPは、お金に関する専門知識を持っているプロです。預貯金、家計管理、投資、保険、住宅ローンなど、お金に関するあらゆる悩みについて、専門的なアドバイスを受けられます。
自分自身のお金のことになると、客観的な判断が難しい場合もあります。FPなら、第三者として客観的な視点からアドバイスしてくれるので、より良い判断ができるようになります。
FP相談を検討している方は、以下の記事も参考にしてください。
◆ FP相談おすすめ一覧!お金の相談ができるサービスを無料・有料別に紹介
この記事では、以下の内容を紹介しています。
実家暮らしなのに、お金が全然貯まらないという人は、FPに相談することで貯蓄できるようになるでしょう。この記事を参考に、自分に合ったFP相談サービスを探してみてください。
実家暮らしでは食費や住居費がかからないため、手取り収入の30~40%は貯金に回せます。「いまが貯めどき」と自覚し、貯金に取り組みましょう。
これまで貯金できなかった人は、お金の使い方を見直し、無駄づかいをなくす習慣をつけることが大切です。この機会に、節約に目を向けてみましょう。
貯金が苦手であれば、「先取り貯金」の仕組みを作って自動的にお金を貯めるのも1つの方法です。実家暮らしのうちに100万円貯める方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
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