マイカーローンの金利の選び方、返済期間の決め方、返済方法の選び方について詳しく解説します。
金利の選び方
マイカーローンの金利相場は、ディーラーローンが4~8%程度、銀行マイカーローンが1~4%程度とされています。自社ローンは金利がかかりません。
マイカーローンの金利には、利率が一定の「固定金利」と市場動向によって変わる「変動金利」の2種類があります。
固定金利
- メリット:月々の返済額が定額で家計管理がしやすい
- デメリット:市場金利よりも割高となる可能性がある
変動金利
- メリット:景気次第で金利が低くなり得する
- デメリット:市場動向に合わせて月々の返済額が変動するので、家計の見通しが立てにくい
固定金利は、完済まで利率が変わりません。景気によって金利が変動するリスクがないため、毎月一定の金額で計画的に返済できます。ただし、市場金利が下がった場合も恩恵は受けられません。
また、そもそも変動金利よりも金利が高めに設定されているため、低金利状態が続けば返済総額が増える可能性もあります。固定金利は、多少金利が高くても一定の金額で安心して返済したい人におすすめです。
一方、変動金利とは、利率が変化する金利タイプです。半年に一度の割合で利率の見直しが行われるのが一般的で、市場金利に大きな動きがなければ、固定金利よりも利率が低くなる可能性があります。
金利が上昇した場合は月々の返済額が増えてしまい、家計を圧迫するケースもあります。変動金利は、ある程度金利が上下しても余裕を持って支払いができる人におすすめです。
返済期間の決め方
マイカーローンの返済期間は、6ヵ月~7年程度の範囲で自分の好きな回数に決めることが可能です。返済期間が短ければ月々の負担は増えますが、その分早く完済でき、利息負担は少なくなります。
返済期間による月々の返済額の違いをシミュレーションしてみましょう。
条件
- 車の価格:300万円
- 頭金:50万円
- 金利:2.4%(固定金利)
- ボーナス返済:なし
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月々の返済額 |
返済総額 |
3年(48回) |
5万4675円 |
262万4400円 |
6年(72回) |
3万7317円 |
268万6824円 |
8年(96回) |
2万8648円 |
275万208円 |
1ヵ月に支払える金額が明確になれば、おのずと返済期間が決まってきます。そのうえでボーナス返済の有無を含め、全体の返済プランをシミュレーションしてみてください。
返済方法の種類
マイカーローンの返済方法には、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。それぞれの特徴は、以下の通りです。
元利均等返済
- 元金と利息を足した毎月の返済額が一定
- 毎月の返済額の中で、元金と利息の割合が変化する
- 同じ返済期間の場合、総返済額は元金均等返済よりも多くなる
元金均等返済
- 毎月の「元金」の返済額が一定
- ローン初期は利息が多いが、返済が進むにつれ徐々に減っていく
- 同じ返済期間の場合、総返済額は元利均等返済よりも少なくなる
元利均等返済
毎月の返済額を一定とする返済方法で、返済計画を立てやすいのがメリットです。返済当初は毎月の返済額における利息の割合が大きくなり、ローン残債(元金)の減りはゆるやかですが、返済が進むと逆に元金の割合が大きくなっていきます。
返済期間が同じ場合、元利均等返済は元金均等返済よりも支払総額が多くなるというデメリットが生じます。
ほかに住宅ローンなどの返済があり、返済額を一定にしたい人におすすめの返済方法です。
元金均等返済
完済まで毎月の返済額に占める「元金」の額を一定とする返済方法です。金利分はローン残債を元に計算されるため、残債が多い返済当初は利息が多くなり、その分全体の返済額も大きくなるというデメリットがありますが、返済が進むにつれ徐々に減っていきます。
返済期間が同じ場合、支払総額は元利均等返済よりも少なくなるのが最大のメリットです。収入や貯蓄に余裕があり、返済当初の返済額が大きい時期を乗り切れるのであれば、元金均等返済をおすすめします。