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中古住宅の購入でもローンは組める?組みにくいケースと注意点を解説

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

中古住宅を購入するときに、「住宅ローンが組めるの?」「組みにくいケースはある?」など気になる人もいるのではないでしょうか。

中古住宅でもローンを組めますが、新築と比べて借入額や返済期間が制限されることがあるので注意が必要です。

この記事では、中古住宅購入時の住宅ローンについて詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 住宅ローンの組みにくい住宅
  • 住宅ローンを組む際の注意点

中古住宅でも住宅ローンは組める

住宅ローンは新築だけでなく、中古住宅の購入時にも組むことができます。ただし、住宅によっては条件がつく可能性があります。

新築と中古住宅におけるローンの条件の違いは、主に次の2点です。

  • 借入額
  • 返済期間

借入額

住宅ローンは、購入する家を担保として金融期間から融資を受ける仕組みです。

新築住宅であれば、万が一契約者の支払いが滞った場合でも換金しやすいため、審査に通りやすいです。一方、中古住宅では住宅ローンの審査が厳しくなったり、借入額が少なくなったりする可能性があります。

法定耐用年数は、中古住宅の価値を考える際の1つの目安とされています。木造住宅の法定耐用年数は22年で、これを過ぎると評価額が付かない場合が多いです。

近年注目されている耐震工事や、環境性能の高い長期優良住宅へリフォームされた中古住宅であれば、法定耐用年数を過ぎていても審査に通りやすいでしょう。

返済期間

中古住宅を対象とした住宅ローンでは、返済期間に制限がかかる可能性があります。借入額の制限と同じく、返済期間も法定耐用年数である22年が目安です。例えば、築10年の中古住宅では、法定耐用年数22年までの12年が返済期間とされる場合があります。

ただし、前述のように中古住宅に耐震補強や環境性能の高いリフォームをしている場合は、返済期間の制限を受けにくいでしょう。

中古住宅で住宅ローンが組みにくいケース

中古住宅の中には、住宅ローンが組みにくい物件や、そもそもローン契約ができないケースがあります。

住宅ローンの審査に通りにくい中古住宅は、以下の通りです。

  • 旧耐震基準の物件
  • 再建築不可物件
  • 借地権のついている物件

旧耐震基準の物件

旧耐震基準の物件とは、1981年(昭和56年)6月1日以前に建てられた物件を指します。現行の建築基準法に則しておらず、耐震基準を満たしていない物件がほとんどです。

なお、金融機関で住宅ローンを組む場合は、現行の建築基準法上の基準を満たした住宅であることが前提です。そのため、旧耐震基準の物件は、住宅ローンが組めないと考えておきましょう。

再建築不可物件

再建築不可物件とは、土地が面している前面道路との関係で、一度家を解体して更地にしてしまうと家を建て直すことができない物件を指します。仮に建て替えができたとしても、すでにある住宅よりもかなり小さくなるなど、制限がある場合がほとんどです。

再建築不可の物件の場合、前述の通り家の建て替えができないことが前提なので、一般的に資産価値が下がります。そのため、ほとんどの金融機関では、再建築不可物件には住宅ローン融資を行いません。

また、融資可能であっても、希望通りの金額が借りられるケースは少ないのが実情です。

借地権の付いている物件

借地権の付いている物件とは、土地と建物の所有者が別である物件のことです。

借地権付き建物の場合、土地購入費用がかからないため、住宅購入全体の費用は抑えられます。しかし、住宅ローンを利用する際には建物のみが担保となり、土地と同時に購入した場合と比べて資産価値が少なく見積もられます。

そのため、借地権の付いている中古物件は、住宅ローンの借入額に制限が付くケースが多いです。

中古住宅で住宅ローンを組むときの注意点

中古住宅で住宅ローンを組むときの注意点は、以下の通りです。

  • 住宅ローン控除が使えない可能性がある
  • 住宅購入には諸経費もかかる

住宅ローン控除が使えな い可能性がある

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を購入した場合に、年末時点のローン残高の0.7%が最長13年にわたって控除される制度です。新築購入だけでなく、一定要件を満たした中古住宅の購入でも対象となります。

中古住宅で住宅ローン控除を受けられる要件は、次の通りです。

  • 自ら居住すること
  • 床面積が50㎡以上であること
  • 返済期間が10年以上であること
  • 1982年以降に建てられた住宅であること

特に、築年数が古い場合や、法定耐用年数を基準として住宅ローンの返済期間が短く設定された場合には、要件を満たさないため注意してください。

住宅購入には諸費用もかかる

住宅購入時には、物件取得費用だけでなく、さまざまな諸費用が発生します。それらは、住宅ローンに組み込むことができず、現金が必要となる場合があります。

住宅購入にかかる主な諸費用は、以下の通りです。

  • 仲介手数料(不動産会社へ支払う手数料)
  • 各種税金(不動産取得税、印紙税、固定資産税の清算金、登録免許税など)
  • 司法書士への報酬(登記手続き)
  • 火災保険料
  • 物件調査費用

まとめ

中古住宅の購入でも、住宅ローンは利用できます。ただし、新築購入と比べて借入額や返済期間が制限されることがあるため注意してください。

住宅ローンを組むことができた場合でも、現行の耐震基準を満たしていないと、住宅ローン控除の適用が受けられません。中古住宅購入時に住宅ローンを組む際には、複数の金融機関を比較検討することをおすすめします。

中古マンション購入の流れと注意点についてはこちらの記事で詳しく解説されています。あわせてご確認ください。
参考:初心者必見!中古マンション購入の流れと注意点を経験者が解説 | yokoyumyumのリノベブログ

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