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誰でも必ず借りられる教育ローンはある?どこからも借りられないときの対処法

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

「教育資金」は、「住宅資金」「老後資金」と並び、「人生の3大必要資金」といわれるほど大きなお金が必要となります。

「子どもが生まれたときから準備していたが、いざとなると足りるか不安」「絶対に審査に通りたいけど気をつけるポイントはなに?」などと感じている人もいるのではないでしょうか。

この記事では、必ず借りられる教育ローンはあるのか、また教育ローンの種類や審査に落ちる原因、どこからも借りられなかったときの対処法についても解説します。教育ローンを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
  • 教育ローンの審査が通らない理由
  • 教育ローンの種類と特徴
  • 教育ローンの審査に落ちたときの対処法

必ず借りられる教育ローンは存在しない

教育ローンとは、使途を教育関係費用に限定したローンのことで、学生の保護者を対象にして貸付を行います。借りたお金を教育費以外に使うことは認められていません。

「誰でも必ず借りられる教育ローン」は、残念ながらありません。

教育ローンには、民間ローンのほかに、国が直接貸付するものもあります。国の教育ローンは「教育一般貸付」と呼ばれ、「子どもを進学させたいけれど、金銭的に余裕がない」家庭を救済する制度です。

国の教育ローンは、日本政策金融公庫が取り扱う公的融資制度で、母子・父子家庭などのひとり親世帯の利用が優先されています。そのため、共働きなどで世帯年収が多い場合には、利用できないこともあります。

  国の教育ローン
(教育一般貸付)
民間の教育ローン
条件 世帯年収の上限あり 金融機関によっては年収の下限条件あり
融資限度額 子ども1人あたり350万円 金融機関によって異なる
金利 固定金利 年2.40% 金融機関によって異なる
※固定金利・変動金利の選択可能
返済期間 18年以内 金融機関によって異なる

また、国の教育ローン・民間の教育ローンいずれも「大学1年次の申し込みが必須」「評定平均が3.5以上必要」などの制限はありません。

資金が必要なときに、いつでも申し込みが可能です。

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教育ローンには必ず審査がある

教育ローンを利用する場合は、借入申し込み後に必ず審査が行われます。その審査に通過すれば融資が受けられます。

審査基準は公表されていませんが、一般的に「安定収入の有無」「信用情報に問題がないか」などは重要視されるポイントです。

教育ローンの審査にかかる期間としては、下記の通りです。

  国の教育ローン
(教育一般貸付)
民間の教育ローン
申し込みから審査結果の期間 10日前後
(融資金額が振り込まれるまでさらに10日前後)
入金まで2~3週間程度
申し込み推奨時期 資金が必要になる2~3ヵ月前まで いつでも可能

借入先によっては仮申し込み・仮審査もあり、申し込み後すぐに借りられるわけではないため、事前に借入先を調べて余裕を持った申請を行いましょう。

国の教育ローンは、申込条件が明確で福祉的な要素もあるため、比較的審査に通りやすいと期待される方も多いでしょう。しかし、個人の状況によって審査結果は異なり、絶対に借りられるとは限りません。

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クラウドローンとは、複数の金融機関からプランの提案を受けることができるサービスです。基本情報や希望条件を登録することで、条件に合った提案を受け取れます。

クラウドローンを利用することで、比較検討の時間を大幅に削減でき、自分に合ったローンを利用できる可能性が高くなります。教育ローン選びで迷ったら、クラウドローンで借入可能額を無料診断するのがおすすめです。

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教育ローンの審査が通らない理由

教育ローンの審査が通らない主な理由は以下の通りです。

  • 金融事故の記録が残っている
  • 安定した収入がない
  • ほかの借入がある
  • 申し込み時に虚偽の申告をした

金融事故の記録が残っている

金融事故とは、返済の遅延や強制解約、債務整理、自己破産のことです。金融事故を起こして「ブラックリスト」に登録されると、最低5年間は情報が消えることはなく、ローン審査にマイナスの影響を与えます。

金融事故の記録はどの金融機関も重要視するため、「ブラックリスト」に載っていると、教育ローンの審査に通ることは難しくなります。

安定した収入がない

正社員でなくパートやアルバイトとして働いている、あるいは正社員でも勤続年数が少ない場合は、返済能力が低いとみなされてローン審査に通らない可能性があります。

また、自営業やフリーランスなども、収入が不安定という理由で審査に不利になることもあるでしょう。

教育ローン審査に通過するおおよその収入の目安は、正社員で年収300万円以上、勤続年数2年以上とされています。

ほかの借入がある

ほかの金融機関からの借入が多い場合も、教育ローンの審査に不利になります。例えば、カードローンやキャッシングを頻繁に利用していると、審査に通らない可能性があります。

また、実際にお金を借りていなくても、複数のカードローン会社と契約している事実があるだけで「借入枠を利用している」とみなされます。審査の前に不要な契約は解除しておくことをおすすめします。

申し込み時に虚偽の申告をした

教育ローンに限らず、虚偽が発覚すると審査に通ることはありません。申し込み者の生年月日、住所、勤務先の情報、世帯年収、家族の状況など、ローン審査に必要な情報は必ず正しいものを提出してください。

教育ローンの種類と特徴

主な教育ローンの融資元は、以下の通りです。

  • 日本政策金融公庫(国の教育ローン)
  • ろうきんの教育ローン
  • 銀行の教育ローン
  • 信用金庫の教育ローン
  • JAバンクの教育ローン
  • ゆうちょ銀行の教育ローン

日本政策金融公庫(国の教育ローン)

国の教育ローンは、「日本政策金融公庫」が融資する教育ローンです。教育機会の平等を目的とし、教育に関わるお金を国が直接個人に融資する制度です。

中学卒業以上のさまざまな学校が対象となります。また、受験費用や学費、通学のための定期券など、幅広い用途に対応しています。

  • 低所得家庭への優遇あり
  • 返済期間は最長18年までと長く、無理のない返済が可能
  • 世帯年収が多い場合には利用できないことがある
【融資条件】
教育一般貸付(国の教育ローン)の場合
申し込み条件 就学者の保護者・世帯年収(所得)が次の額以下
・子ども1人:790万円(600万円)
・子ども2人:890万円(690万円)
・子ども3人:990万円(790万円)
融資額 最大350万円まで
(要件を満たせば最大450万円まで融資可)
金利 固定金利年2.40%
(要件を満たす人は2.00%)
返済期間 最長18年

ろうきんの教育ローン

「労働金庫(ろうきん)」は、労働組合(労組)や生活協同組合(生協)などが会員となり出資する非営利組織です。

「団体会員の構成員」あるいは「生協会員の組合員および同一生計家族」が貸付の対象となります。居住地や勤め先の場所によって利用できる「ろうきん」が異なります。例えば関東圏に自宅・職場がある場合は、中央労働金庫を利用することが可能です。

貸付には以下の2タイプがあります。

  • 証書貸付型:必要な教育資金を一括融資し、借入日の翌月より元利金を返済する
  • カード型:在学期間中は限度額の範囲内で必要なお金を都度借入、その間の返済は利息のみ、在学期間終了後に元利金の返済を行う

借入金は、各教育施設への支払い、受験料や必要な物品の購入に充てることができます。

  • 金融機関からの貸付の中では低金利
  • 「証書貸付型」と「カード型」の2タイプがある
【融資条件】中央労働金庫の場合
申し込み条件 ・就学者の保護者
・ろうきんに出資する団体会員の構成員、もしくは自宅や勤務先がろうきんの事業エリアにある給与所得者
・勤続年数1年以上
・安定継続した年収150万円以上
融資額 2000万円以内
金利 ・団体会員の構成員(固定金利):年0.9~2.9%
・団体会員の構成員(変動金利):年2.2%
・生協会員の構成員(固定金利):年1.1~3.1%
・生協会員の構成員(変動金利):年2.4%
・上記以外の一般勤労者(固定金利):年1.3~3.9%
・上記以外の一般勤労者(変動金利):-
返済期間 15年以内

銀行の教育ローン

銀行の教育ローン審査では、安定・継続した年収の実績が求められます。金利はほかの金融機関の教育ローンより高い傾向があります。一方、教育ローンの審査を受ける銀行に口座を持ち、十分な取引実績があれば信用力があるとみなされ、借りやすくなるでしょう。

銀行によってさまざまなプランが用意されているので、時間をかけて比較検討することをおすすめします。

  • 安定・継続した年収の実績が求められる
  • 返済見込みが十分にあると判断されれば、ほかの教育ローンよりも借りやすくなる
【融資条件】
三菱UFJ銀行「ネットDE教育ローン」の場合
申し込み条件 ・就学(予定)者の保護者または本人(社会人に限る)
・満18歳以上、完済時満70歳
・前年度の年収200万円以上
(年金収入のみの場合は不可)
・勤続年数1年以上
・メールアドレスを保有している
融資額 30万円以上500万円以内
金利 変動金利3.975%
返済期間 6ヵ月以上10年以内

銀行の教育ローンを検討するときには、金利や借入可能額、返済方法など、さまざまなポイントを比較することが大切です。

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信用金の教育ローン

信用金庫でも、教育ローンを提供しています。信用金庫は、地域に住む人に密着したサービスが特徴で、気軽に相談しやすいという点がメリットです。

居住地によって利用できる信用金庫が異なり、各信用金庫によって利用条件や提供しているサービスが異なります。中には、幼稚園から利用できる教育ローンを提供している信用金庫もあります。

  • 各信用金庫によってサービスの幅が異なる
  • 信用金庫によっては、幼稚園から利用できる教育ローンなどもある
【融資条件】東京信用金庫の場合
申し込み条件 ・満20歳以上、完済時満70歳以下で安定継続した収入がある
・しんきん保証基金の保証を受けられる
・信金の営業地区に住まい、勤務先がある
融資額 30万円以上1000万円以内
金利 固定金利 通常年2.98%
(キャンペーンにより最大1.48%まで割引あり)
返済期間 6ヵ月以上16年以内

JAバンクの教育ローン

JAグループの金融機関「JAバンク」でも、教育ローンを提供しています。JAバンクは、信用金庫と同様、地域に住む人に密着したサービスが特徴で、気軽に相談しやすい点がメリットです。

また、高校専門学校や大学などへ進学する前に必要な資金や、在学中の授業料や下宿代に必要な資金を借りることができます。

入学金などまとまった額の教育資金を一括融資する「一般型」と、限度額の範囲内で必要なお金を都度借入する「カード型」の、2タイプの貸付を行っています。

なお、融資可能額や金利、申し込み条件などは各JAバンクによって異なるので事前に確認しましょう。

  • 各JAバンクによってサービスの幅が異なる
  • 「一般型」と「カード型」の2タイプがある
申し込み条件 ・20歳以上で完済時71才未満
・前年税込年収200万円以上
・勤続年数1年以上
・国の教育ローンの対象校に準ずる
融資額 10万円以上1000万円以内
金利 年率は店舗で相談
(例:年2.0~3.5%)
返済期間 据置期間を含め最長15年以内

ゆうちょの教育ローン

ゆうちょ銀行は、2007年の郵政民営化関連法によって誕生した日本郵政グループの銀行です。2007年以前は旧郵便貯金事業が教育ローンを提供していましたが、民営化に伴い、新たな申し込みの受付を停止しました。

2008年以降、ゆうちょ銀行は住宅ローンなど個人向けのローン業務を開始していますが、2024年8月現在、教育ローンにあたる貸付サービスは行っていません。

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教育ローンを申し込む際の注意点

教育ローンを申し込む際には、下記の4点に注意しましょう。

  • 収入に対して見合った借入額か
  • 借入状況や残高の管理が簡単か
  • 申し込み情報は正確に申告する
  • 借入方法は一括と分割の2種類

収入に対して見合った借入額か

教育ローンを利用する際には、借入可能な額ではなく、収入に見合った額を借りるようにしましょう。借入金額が大きくなることで毎月の返済額も増え、年収に対する返済負担率が高くなるためです。

返済負担率とは1年間の返済額が年収に占める割合のことを指し、割合が高くなるほど返済は大変になります。

たとえローンの審査が通ったとしても、ローン返済はその後の生活に長く影響するため、返済に追われて家計を圧迫しない額にすることが重要です。

借入状況や残高の管理が簡単か

ローン返済の際に、借入残高や返済スケジュールを管理しやすいかどうかは重要です。

ローン返済期間は長期にわたるため、借入残高や返済履歴を確認しておくことで返済漏れも防げます。

また、新規にほかのローンを組む際であっても、借入残高を把握しておくことで資産計画を立てやすくなります。

紙に書いて保管しておく方法でも構いませんが、アプリ上やWebサイト上で簡単に確認できる環境が望ましいでしょう。

申し込み情報は正確に申告する

ローン申し込み時に限らず、個人情報や金銭的やりとりを行う際には、内容に不備がないように記入する必要があります。

万が一誤って入力した際には、申告内容と実態が異なるため「虚偽申告」を疑われてしまう可能性があります。

本来行われるべき正しい審査が実施されなかったり、審査に落ちてしまったりしないために、申告の際には細心の注意を払って記入しましょう。

借入方法は一括と分割の2種類

教育ローンの借入方法には、一括または分割の2種類の方法があります。

それぞれの借入方法について、おすすめできる人は以下の通りです。

  • 分割借入:就学期間中にいくら費用がかかるかわからない人
  • 一括借入:必要資金が明確に決まっている人、毎月決まったペースで返済したい人

ブラックリストに載ったら教育ローンを諦めるしかない?

過去に一度でもブラックリストに載ったことがある場合、教育ローンは諦めるしかないのかといえば、そうとも限りません。「社会福祉協議会」から融資を受けるという方法があります。

社会福祉協議会は、地域福祉の推進を図ることを目的とする社会福祉法人です。金融機関ではないため、融資の際に信用情報を調べることはせず、ブラックリストに載っている人でもお金を借りられる可能性があります。

社会福祉協議会から教育資金の融資を受ける際は、以下の2つの支援金制度を利用できます。

教育支援費

高校、大学、専門学校などの授業料のための貸付金です。就学に必要なお金として一律に納付を求められている費用(主に授業料、施設設備費、実習費、教科書代など)が対象です。

  • 大学の場合:月6.5万円以内
  • 高専/短大の場合:月6万円以内

また、必要と認められる場合には1.5倍の額まで借入が可能です。

就学支度費

入学金のための貸付金で、未払いのものだけが対象です。

社会福祉協議会は「世帯の自立を支援する」ことを目的としているため、融資を受けられるのは収入が少ない世帯に限られます。

収入の目安は、4人家族なら255万円、3人家族なら205万円以下です。世帯員の全員の就労・就学・疾病、収入や家計の支出、負債の状況等を調査し、支援が決定されます。

貸付限度額は、入学に必要な経費のうち、未払いの経費が対象とされ、50万円以内と定められています。

学生本人が教育ローンを利用するための条件

学生本人の名義で教育ローンを利用する場合には、教育ローンを利用する条件を満たし、審査を通過する必要があります。

教育ローンを利用する条件は、下記の通りです。

  • 成人している
  • 学生本人に安定した収入がある
  • 親の扶養に入っておらず仕送りを受けていない

成人している

教育ローンを契約する際の条件として、成人していることが挙げられます。

2022年4月より、成人年齢が満20歳から満18歳に引き下げられた影響で、満18歳以上であれば申し込める銀行も増えました。

しかし、多くの金融機関では、申し込み条件を満20歳以上としているケースが多く見受けられます。

学生本人に安定した収入がある

教育ローンの審査基準として最も大きな割合を占めるのは、本人に安定した収入があるかどうかです。

金融機関が取り扱うローン商品では、申し込み条件として安定した収入のある正社員や派遣社員であることが求められます。

しかし、教育ローンの場合にはパートやアルバイトなどでも数年間勤続しており、安定収入を得られていれば申し込みが可能であるとする金融会社も増えています。

親の扶養に入っておらず仕送りを受けていない

保護者である親の扶養に入っている場合や、生活費の仕送りを受けている学生は、教育ローンの審査は通過できない可能性があります。

教育ローンの審査では、まず申し込み者に返済能力があるかどうかが判断基準となり、学生本人が経済的に自立していることが重要です。

親の扶養に入っている場合や仕送りをもらっている場合には、本人に返済能力がないとみなされる可能性が高く、審査の通過が厳しくなるでしょう。

学生本人が借りる場合には奨学金も検討しよう

日本学生支援機構(JASSO)が取り扱っている奨学金であれば、学生本人が契約者になれます。奨学金は、毎月固定で給付額が支給され、卒業後に学生本人が返済する制度です。

奨学金と教育ローンの違いは、下表の通りです。

  奨学金 教育ローン
申し込み条件 世帯収入および本人の学力 世帯収入
借入人/返済者 学生本人
返済タイミング 学校卒業後 借入翌月以降
資金の受取り方 分割
(在学中に毎月固定)
一括
(金融機関によっては分割も)

奨学金は、進学後に借りた金額の振り込みが開始されます。そのため、進学までの受験料や入学金、前期授業料などの資金には充てられない点には注意が必要です。

奨学金には貸与型と給付型がある

日本学生支援機構が提供する奨学金には、返済が必要な「貸与型奨学金」と返済不要の「給付型奨学金」があります。貸与型奨学金には、無利子の「第一種貸与奨学金」と有利子の「第二種貸与奨学金」があります。

それぞれの奨学金のメリット・デメリットは、下表の通りです。

  貸与型奨学金 給付型奨学金
メリット 有利子でも低金利で借りられる 返済不要である
デメリット ・第一種貸与奨学金は所得基準が厳しい
・返済を滞納すると信用情報機関に登録される
・審査通過のための所得基準が厳しい
・給付額が十分でない場合がある

奨学金制度のメリット・デメリット

奨学金を利用すれば、経済的に困窮している学生でも進学や将来の夢を諦めずに、学費のサポートが受けられます。

奨学金のメリットは、下記の通りです。

  • ほかのローンと比較して金利が低く返済負担が少ない
  • 給付型奨学金であれば卒業後の返済義務がない

基本的には、高校や専門学校への進学時も学費のサポートを受けられるため、学力の基準さえ満たしていれば借りられる可能性があります。

一方、奨学金を利用するデメリットもあります。

  • 無利子の第一種貸与奨学金や給付型奨学金は申請する学生が多いため利用できない場合がある
  • 返済期間が長期にわたり自身で返済する必要がある
  • 申し込み時期が限られている

基本的には、奨学金は本人が返済する必要があり、学校を卒業したあとに働きながら長期的に返済しなければなりません。社会人になったばかりの人にとっては、毎月の奨学金返済は重い経済的負担となります。

給付型奨学金のメリット・デメリット、注意したいポイントについては、給付型奨学金のメリット・デメリットで詳しく解説しています。

教育ローン審査に落ちた場合の対処法

教育ローンの審査に落ちてしまった場合、以下のような対処方法が考えられます。

  • 別の教育ローンに申し込む
  • カードローンを利用する
  • 奨学金に申し込む
  • 教育支援資金を利用する
  • 高等教育の就学支援新制度(大学無償化)へ申し込む

別の教育ローンに申し込む

一番現実的なのは、別の金融機関の教育ローンを申し込むという方法です。

例えば、収入が低いことが原因で銀行の審査に通らなかった場合、国の教育ローンであれば融資を受けられる可能性があります。

銀行の教育ローンを検討するときには、金利や借り入れ可能額、返済方法など、様々なポイントを比較することが大切です。おすすめの教育ローンランキングで紹介しています。

カードローンを利用する

どうしても教育ローンがどこからも借りられない状況であれば、カードローンで一時的に大学費用を補うという方法も考えられます。

一般的に、カードローンは教育ローンよりも審査が甘いため、教育ローンの審査に通らなかった場合でも借りられる可能性があります。

ただし、教育ローンと比べると、一般的にカードローンは金利が高いため、返済総額が高くなる場合があります。

カードローンを利用する際には、金利や借入可能額、審査の通りやすいなど、さまざまなポイントを比較することが大切です。詳しくはカードローンのおすすめランキングを参考にしてください。

奨学金に申し込む

就学者本人が奨学金を申し込むのも、一般的な解決方法です。日本学生機構の奨学金は、成績上位者でなくても、世帯収入などの基準を満たしていれば受け取ることができます。

奨学金の借り方については、こちらの記事奨学金の申請方法や審査基準を紹介で詳しく解説しています。

教育支援資金を利用する

教育支援資金を利用する方法もあります。申し込み先は社会福祉法人「社会福祉協議会」です。「地域福祉の推進を図ること」を目的としているため、低所得家庭の子どもの教育を最大限サポートしてくれます。

高等教育の就学支援新制度(大学無償化)へ申し込む

2020年4月、文部科学省は「高等教育の就学支援新制度」を打ち出し、大学の学費を無償化することを決定しました。世帯収入や資産の要件を満たしていること、学ぶ意欲がある学生であることを条件としています。

2022年度の所得基準の一例は「母子家庭(住民税非課税世帯)で子どもが一人の場合、210万円以下」などです。

教育ローンに関するよくある質問

  • 教育ローンは、何を基準に比較すればよいの?

    教育ローンにはさまざまな種類があるため、各家庭の家計状況や本人の学力などを含めて検討する必要があります。

    多くの種類がある中で、ぴったりの教育ローンを探すのは難しいため、まずは現状を振り返って当てはまるものを選ぶとよいでしょう。

    銀行の教育ローンがおすすめなのは、下記のような人です。
    ・至急資金の準備が必要な人
    ・奨学金や国教育ローンが利用できない人
    ・学費が高額になる人

    一方、国の教育ローンがおすすめの人は下記の通りです。
    ・できるだけローンの金利を抑えたい人
    ・ひとり親や一定の世帯年収以下の家庭の人

  • 教育ローンは主婦(夫)でも利用できる?

    教育ローンは、パートで安定した収入のある主婦(夫)であれば借りられる可能性があります。
    また、銀行の教育ローンでは借りられなくても、国の教育ローンであれば借りられるケースもあります。

    特に審査の厳しい銀行であれば、申し込み条件が年収200万円以上と定められている場合もあります。銀行によって異なるため、利用できる銀行を探してみるのも1つの方法です。
    ただし、扶養範囲内で働いている主婦(夫)は借入できないため、注意が必要です。

  • 繰り上げ返済はできる?

    国の教育ローンも銀行の教育ローンも繰り上げ返済が可能です。
    繰り上げ返済を行うことで、返済期間が短縮され返済総額を抑えられます。

    ただし、金融機関によっては5,000円程度の繰り上げ返済手数が発生する場合があります。
    また、インターネットバンキングを利用することで手数料無料となるケースもあるため、事前に確認しておくのがおすすめです。

  • 万が一教育ローンを返済できなくなったらどうなる?

    教育ローンを返済できずに滞納した場合、支払期限の翌日起算で遅延損害金を請求されます。
    また、信用情報機関に事故情報が登録されるため、その後の借入やクレジットカードの利用ができなくなります。

    そのまま滞納が続くと、残高の一括請求や連帯保証人・保証機関への請求が求められ、最悪の場合は財産の差し押さえに至るケースもあるでしょう。

    返済に困った場合には、大事に至る前に早めに借入機関に相談したり、弁護士に債務整理を依頼したりする必要があります。

まとめ

教育ローンは、誰でも確実に借りられるとはいい切れないため、借りられなかった場合の対処法も理解しておくことが大切です。また、教育ローンは借りて終わりではなく、返済状況や借入残高を都度確認して計画通りに返済することが重要です。

そのためには、家計状況や必要金額を把握して無理のない借入を行う必要があります。

教育ローンの種類や特徴、教育ローン以外の資金調達方法などを把握し、教育資金の準備に役立ててください。

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