自動車を運転する際、万が一に備えて自動車保険には加入しておくべきです。しかし、自動車保険は補償項目や商品の種類が多いため、何を重視して選べばよいのかわからない人もいるのではないでしょうか?
「自動車保険はどうやって選べばいいの?」「自動車保険の保険料はどのように決まる?」など、疑問はありませんか。
この記事では、自動車保険の選び方について詳しく解説します。
- 自動車保険の基礎知識
- 自動車保険を選ぶときのポイント
- 自動車保険を選びやすいサイト
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【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩
一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。
自動車を運転する際、万が一に備えて自動車保険には加入しておくべきです。しかし、自動車保険は補償項目や商品の種類が多いため、何を重視して選べばよいのかわからない人もいるのではないでしょうか?
「自動車保険はどうやって選べばいいの?」「自動車保険の保険料はどのように決まる?」など、疑問はありませんか。
この記事では、自動車保険の選び方について詳しく解説します。
まずは、自動車保険の選び方について、以下の4つを解説します。
自動車保険の販売元には、実店舗がある「代理店型」と、オンラインでやり取りをする「ネット型」の2種類があります。
タイプ | メリット | デメリット |
---|---|---|
代理店型 | ・募集人に相談して自動車保険のアドバイスを受けられる ・有事の際に担当者に連絡しやすい |
・ネット型と比較すると保険料が割高になることが多い ・募集人を通して契約する必要があるため、手間がかかる |
ネット型 | ・代理店よりも保険料が割安なことが多い ・ネット上で契約手続きを完結できる |
・補償内容を自分で決める必要がある ・担当者がいない |
代理店型とネット型では、料金や手続きの手間、担当者に相談できるかなどが異なります。特徴を理解して自分に合った自動車保険を選ぶことが大切です。
自動車保険を選ぶときは、万一事故が起こったときの不安を解消するため、必要な補償内容を組み込めているかが重要です。
補償内容を限定して保険料の負担を抑えても、万一事故が発生したときに補償金額が不足してしまっては意味がありません。
必要な補償内容を選び、予算に合わせて保険料を調整するとよいでしょう。
例えば、以下の手順で補償内容を調整します。
自動車保険は、保険料だけでなく、自分の運転スタイルや生活状況に合った付帯サービスを選ぶことが重要です。
自動車保険における付帯サービスとは、対人/対物などの基本的な補償に追加で受けられるサービスのことです。
例えば、以下のような付帯サービスがあります。
付帯サービスは上記以外にも多岐に渡るため、自分の運転状況に合わせて必要なサービスを選びましょう。
自分に必要な補償内容と付帯サービスを選んだあとは、各社に見積を依頼しましょう。
同様の補償内容でも、保険会社によってリスクをはかる基準が違い、保険料が異なるため、複数社で見積を取って比較検討することが重要です。
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保険会社の見積は「一括見積サイト」を利用すると、見積を効率よく集められるためおすすめです。
一括見積サイトとはその名の通り、各社の保険商品を一括見積できるサービスで、必要な情報を一度入力するだけで複数社から見積を受け取れます。
各社の見積を比較しやすいだけでなく、届いた見積結果ページからそのまま契約できるのも特徴です。
また、自動車保険の基礎知識や最新情報をサイト内で調べられるメリットもあります。
代表的な自動車保険の見積サイトは、以下の通りです。
どのサイトも見積比較がしやすく、メディアのコンテンツも豊富にあるため、利用してみるとよいでしょう。見積を依頼すると、プレゼントを受け取れるキャンペーンもあるので、併せて利用してください。
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ここでは、自動車保険の補償内容について、以下の3つを解説します。
賠償責任保険は、自動車事故によって相手に与えた損害を補償するための重要な保険です。自動車保険における賠償責任保険を適切に選ぶことで、予期せぬ事故の際に発生する賠償金をカバーし、経済的なリスクを軽減できます。
例えば、自動車事故によって相手に対して負う賠償責任は、物的損害から人的損害まで多岐に渡ります。
特に人的損害の場合は、医療費や慰謝料、逸失利益など賠償額が高額になるため、賠償責任保険の役割は重要です。
日本では、「自賠責保険」への加入が義務付けられていますが、補償は最低限であるため、任意保険で十分な補償内容を設定する必要があります。
傷害保険は、自動車事故による自身や同乗者のケガや死亡に対する補償を提供する重要な保険です。自動車事故では運転者だけでなく、同乗者もリスクにさらされるため、補償内容は適切に選ぶ必要があります。
自動車保険の傷害保険には、以下のような補償内容があります。
例えば、自動車事故で自身がケガを負い入院した場合でも、傷害保険に加入していると費用の一部、または全額が保険で補償される可能性もあります。
車両保険は、自動車事故や盗難、自然災害などによるマイカーの損害を補償するための保険です。適切な車両保険に加入することで、予期せぬ修理費用や買い替え費用をカバーし、経済的な負担を軽減できます。
具体的には、以下のようなシチュエーションで、車両保険の加入が役立ちます。
初めて自動車保険を選ぶときに、迷いやすい以下のポイントを解説します。
自動車保険の補償金額をいくらにするかによって支払う保険料が変わるので、バランスを考えながら上限額を設定する必要があります。
初めて自動車保険を選ぶときは、対人対物の補償金額を「限度額いっぱい」に設定することをおすすめします。
例えば、事故を起こしたときに高額な賠償リスクを想定して、対人対物は無制限にしておくと、万一他人に重傷を負わせてしまった場合でも保険金でカバーできます。
一方で、車両保険については契約者の車が事故により故障した際の修理費用を補償してくれるものであり、必ずしも高額な補償金額に設定する必要はありません。
新車であれば補償金額は高めに、購入から10年近く経つ中古車であれば故障したら買い替えることを想定して補償金額は低めに設定する、といった方法が考えられます。
自動車保険を代理店型とネット型のどちらで契約するべきか迷った場合は、自分のライフスタイルや目的に合わせて選ぶとよいでしょう。
ネット型と代理店型、それぞれに向いている人は以下の通りです。
ある程度自動車保険や事故時の対応についてイメージできる人は、ネット型保険を利用すると保険料が抑えられるためおすすめです。
一方で代理店型は、担当者がついて必要な補償内容を相談しながら決められるため、自動車保険選びや緊急時の対応が不安な人におすすめします。
自動車保険を選ぶ際は、運転者の年齢条件と利用範囲を限定することで、適切な補償を確保しつつ保険料を最適化できます。
例えば、自動車保険の年齢条件と利用範囲には、以下のような種類があります。
年齢条件と利用範囲は、範囲を抑えるほど保険料の負担が軽くなるため、運転者は誰なのか明確に決めて契約しましょう。
初めて自動車保険を選ぶ際には、ロードサービスの内容と範囲を確認し、自分のライフスタイルや走行環境にあったサービスを選ぶことが重要です。
ロードサービスは、故障や事故などの緊急事態に対応するための重要なサービスであり、万が一のトラブルに迅速かつ安心して対応できます。
例えば、ロードサービスで受けられる補償内容は、以下の通りです。
各自動車保険会社によって、レッカーの無料移動距離やガス欠対応の回数や実費の有無、レッカー後の移動費用、宿泊費用などが異なるため、サービスの詳細を確認しましょう。
どの自動車保険を契約するか迷っている方は、こちらの記事を『おすすめの自動車保険ランキング!基礎知識や選び方を解説』を参考にしてください。
自賠責保険は、日本で車を所有または運転する際に法律で加入が義務付けられている自動車保険です。交通事故の被害者に対する最低限の補償を目的としているため、自賠責保険に未加入での運転は法律違反となり、以下の罰則が科せられます。
自動車事故を起こした場合、自身にも相手にも大きなリスクがあるため、自賠責で補償される内容について理解しておきましょう。
ここでは自賠責保険の補償内容について、以下の3つを詳しく解説します。
自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)では、交通事故により他人が負傷した場合に、その損害を補償できます。補償内容は、治療費、休業損害、慰謝料などが含まれており、上限額は120万円です。
自賠責保険の傷害による損害への具体的な補償内容は、以下の通りです。
自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は、交通事故による後遺障害が残った場合、被害者に対して損害を補償します。補償額は、後遺障害の等級に応じて異なり、最高で4000万円まで支払われます。
具体的な後遺障害による損害の限度額と補償内容は、以下の通りです。
常時介護:4000万円(第1級)
随時介護:3000万円(第2級)
3,000万円(第1級)~75万円(第14級)
自賠責保険では、交通事故による死亡事故に対して最高3000万円(被害者1人につき)までが補償されます。被害者の遺族に対して、葬儀費用や慰謝料などの支払を補償するのが目的です。
具体的な死亡による損害の補償内容は、以下の通りです。
任意保険に加入する理由は、自賠責保険の補償範囲や金額が限られており、事故の際に十分な補償を受けられないためです。
損害保険料率算出機構の「自動車保険の概況2023年度版」によると、任意保険の加入率は対人賠償で75.2%、対物賠償で75.3%と、7割以上のドライバーが加入しています。
自賠責保険の補償範囲は、人身傷害のみに限定されていますが、任意保険では賠償責任保険、傷害保険、車両保険など幅広くカバーできます。
自賠責保険と任意保険の違いは、下表の通りです。
項目 | 自賠責保険 | 任意保険 |
---|---|---|
保険料 | 一律 | 保険会社によって異なる |
補償範囲 | 対人事故のみ補償 | ・対人賠償 ・対物賠償 ・搭乗者障害 ・人身傷害 ・無保険車傷害保険 ・車両保険 |
保険金額 | 補償上限がある | 無制限契約ができる |
加入対象 | 強制加入 | 任意加入 |
特約 | なし | あり |
自動車事故が発生すると、自賠責保険の保険上限を超える被害が発生してしまうため、任意保険の加入は必須です。
実際に、自賠責保険の補償金額と自動車事故で発生する賠償金額を確認しましょう。
まず自賠責保険の補償金額は、傷害による補償が120万円、死亡による補償は3000万円までと限定されています。
一方で事故により相手が死傷してしまった場合は、以下のように損害額が限度額以上かかるケースもあります。
損害 | 性別年齢 | 職業 | 損害額 |
---|---|---|---|
死亡 | 男性/41歳 | 医師 | 約5億2800万円 |
後遺障害 | 男性/29歳 | 会社員 | 約3億8200万円 |
後遺障害 | 男性/21歳 | 大学生 | 約3億9700万円 |
任意保険では基本の賠償責任保険、傷害保険、車両保険をベースにして、特約を付けて補償を手厚くできます。
任意保険の主な特約は、以下の通りです。
弁護士費用補償特約は、自動車事故に伴う法律相談や訴訟にかかる弁護士費用をカバーする特約です。
交通事故が発生した場合、相手方との賠償交渉や訴訟に発展するケースは多いですが、弁護士費用保障特約に加入すると、弁護士を介して適切な賠償を受けられます。
例として、SOMPOホールディングス「おとなの自動車保険」の弁護士特約では、以下の内容が補償されます。
本来、高額な弁護士費用を年間数千円の費用で補償してもらえるため、加入を検討したい特約です。
個人賠償責任特約は、自動車事故以外にも日常生活における偶発的な事故で他人に怪我をさせたり、他人の物を壊したりした場合に、損害賠償責任を補償する保険です。
個人賠償責任特約は、以下のように補償が広範囲であり、日常生活のさまざまな事故に対応しています。
特に自転車事故の発生件数は多く、警察庁によると全事故の23%を占めています。自分はもちろんのこと、家族が自転車を使用する場合なども、加入しておくとよいでしょう。
自動車保険のファミリーバイク特約とは、原動機付自転車(125cc以下のバイク)に乗る際の事故に対する補償を、自動車保険に追加できる特約です。家族全員が対象となるため、家族の誰かが原付バイクに乗る機会がある場合に有効な補償となります。
ファミリーバイク特約の補償内容は、以下の通りです。
ファミリーバイク特約は、個別でバイク保険に加入するよりも保険料を抑えられるケースもあるため、家族がバイクに乗っている場合は検討してみましょう。
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自動車保険は、保険料の設定方法がわかると、より自分に適した補償内容を組み立てられます。
保険料が決まる要素はさまざまありますが、ここでは以下の6つを解説します。
日本では自動車保険の保険料を決定する際に、運転者の「等級」が影響します。
等級は「ノンフリート等級制度」と呼ばれており、無事故での年数に応じて等級が上がり(最大20等級)、事故を起こしてしまうと等級が下がる仕組みです。
初めて自動車保険に加入したときは、6等級または7等級から始まり、無事故で1年過ごすと1等級上がり、逆に事故の内容によって1~3等級下がります。
等級が上がるほど保険料が下がるため、無事故での運転を心がけることが重要です。
自動車の保険料は、車の「型式」ごとに事故率や修理費用、盗難リスクなどを基にして料率が設定されている「型式別料率クラス制度」が保険料計算に用いられています。
各型式は、対人/対物賠償、車両保険、人身傷害保険などに対するリスクを数値化して、1から9(対人/対物賠償は1から17)までのクラスに分類しているのが特徴です。
例えば、以下のようなイメージです。
型式別料率クラス制度は、過去の事故率や修理費用などの統計データに基づいて設定されており、車の型式ごとのリスクを反映しています。
そのため、車を購入する際には、型式別の保険料も考慮しましょう。
自動車保険の保険料は、運転者の「年齢」も考慮されます。若い運転者ほど事故リスクが高いとされ保険料は高く設定されますが、一定の年齢を超えると保険料は下がる傾向です。
警察庁が発表している年齢別10万人あたり交通事故件数は以下の通りです。これを見ると、若い世代の交通事故が多いことがわかります。
保険会社も統計データをもとにして、年齢別の保険料を設定しており、例えば次のような年齢区分を設けています。必ずしもこの区分だけではありませんが、参考にしてください。
保険料は若いほど高額になり、一定の年齢を超えると下がるため、自動車保険に加入するときは、運転者の年齢も重要です。
自動車保険の保険料は契約車を運転する運転者の範囲によっても変わり、範囲を限定することで、保険料を抑えられます。
運転者の範囲が広いほど事故リスクが高まり、狭いとリスクが低くなるためです。
例えば、保険会社は以下のように、運転者の範囲区分を設けています。
運転者が記名被保険者だけの場合は、範囲が狭いため保険料は安くなり、誰でも運転できるように範囲を広くすると保険料は高くなります。
便利だからといって、範囲を広げてしまうと保険料の負担が大きくなるため、運転機会が多い人に絞って保険に加入しましょう。
自動車保険の保険料は、契約車の利用目的によって異なります。利用目的が限定されるほど事故リスクは減少するため、保険料が安いです。
例えば、車の使用頻度や年間走行距離、使用状況に応じて事故リスクが高いかどうかを評価します。
通学や通勤などで走行距離が多いと、それだけ事故が発生するリスクが高まるため保険料は高く設定されます。一方、レジャーや趣味目的の場合は使用頻度が低いため、保険料も安く設定されます。
自動車保険の補償内容には、対人賠償、対物賠償、人身傷害、搭乗者傷害、車両保険などがあり、補償をどのように組み合わせるかによって保険料が決まります 。
補償内容が充実しているほど、保険会社のリスクも増加し、それに伴って保険料も高くなります。
例えば、対人賠償や対物賠償で無制限の補償を選んだ場合、事故時の負担を大幅に軽減できますが、保険料は上昇します。人身傷害や車両保険も補償範囲を広くして手厚くするほど、保険料は高くなります。
自動車の任意保険は、自賠責保険と違い民間の保険会社が提供しているサービスであり、保険によって補償内容が異なります。そのため、加入する際は、補償内容が自分に適しているか精査が必要です。
自動車保険の主な補償は以下の3つで、さらに特約を付けることで補償を手厚くできます。
補償額や補償範囲を広げるほど事故時の負担を軽減できますが、一方で保険料も上昇するため、加入者の運転状況や保有している資産の状況などを正確に把握して、無駄のない設定をしましょう。
自動車保険を選ぶ際は「一括見積サイト」を利用すると、各社の見積を手間なく集められるのでおすすめです。
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