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家計のキャッシュフロー表とは?作るときのポイント!エクセルテンプレート付き

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

将来やりたいことがあっても、お金がないと難しいのも事実です。「どうやってお金を用意すればわからない」「先々の生活が不安」など、悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか

ライフプランに合わせた資金計画を立てる際に役に立つのが家計のキャッシュフロー表です。

この記事では、キャッシュフロー表について解説します。

この記事でわかること
  • キャッシュフロー表を作るメリット
  • キャッシュフロー表の作り方
  • テンプレートのダウンロード先

家計の「キャッシュフロー表」とは

キャッシュフロー表とは、現時点での収支と今後のライフプランから将来の収支を予想し、増減する貯蓄残高の推移を時系列で表にしたものです。家計単位で作成することで、現時点および将来における年間収支や貯蓄残高の推移を把握できます。

今後の家計の状況をある程度把握できるので、希望するライフプランが資金面で実現可能か判断する材料として活用可能です。また、家計における問題点を把握し、解決のための対策を考えるのにも役立ちます。

キャッシュフロー表を作るメリット

キャッシュフロー表を作るメリットは、以下の通りです。

  • 資金計画を立てやすくなる
  • お金が貯まりやすくなる
  • 気持ちに余裕が持てるようになる

資金計画を立てやすくなる

キャッシュフロー表を作成することで、資金計画が立てやすくなります。特に、まとまった資金が必要になるタイミングが明確になるでしょう。

例えば、以下の局面では、必要な金額が大きくなります。

  • 子どもの進学(教育資金)
  • マイホームの購入(住宅資金)
  • リタイヤ(老後資金)

見通しが甘いと資金が足りなくなる可能性もあるため、しっかり計画を立てなくてはなりません。キャッシュフロー表を作成することで情報が整理され、いつ何をすればよいかつかめるでしょう。

お金が貯まりやすくなる

将来的にお金が足りなくなる時期があるとわかれば、支出を減らすなど具体策を講じられるでしょう。

いつまでにどのぐらいの金額が必要なのかが把握できるので、それに対応できるよう準備を進めます。毎月預貯金する金額を見直したり、資産運用を視野に入れたりします。結果として、将来の資産を増やすことにつながります。

気持ちに余裕が持てるようになる

気持ちに余裕が持てるようになるのも、キャッシュフロー表を作成するメリットです。

例えば、教育費は最低でも1人1000万円必要と聞くと、「そんなに用意できるのか?」と不安になる人もいるかもしれません。しかし、キャッシュフロー表を作成すれば、「毎年いくら貯めれば、子どもが18歳になるタイミングに間に合う」など達成すべき目標が見えてきます。

何をすればよいかわからないといった、漠然としたお金の不安を解消できます。

キャッシュフロー表のテンプレートと使い方

キャッシュフロー表は以下の手順で完成させます。エクセル用のテンプレートを用意したので、ダウンロードして利用してください。

  1. 理想的なライフプランを考える
  2. 表の中に考えたライフプランと家族の年齢を入れる
  3. わかる範囲で収入を予測する
  4. 支出の予測を立てる
  5. 毎年の収支と貯蓄額の推移を確認する

1.理想的なライフプランを考える

最初に、自分や家族にとって理想的なライフプランを考えてみましょう。具体的には、以下の項目について、自分や家族の希望をまとめてください。

考えるべき項目と、それぞれのライフプラン例は以下の通りです。

  • 結婚:1年半後に入籍し、2年後に挙式したい
  • 出産:結婚から1~2年後には授かりたい
  • 教育:大学まで行かせたい。中学受験も検討中
  • 住宅購入:東京近郊(千葉・埼玉・神奈川)でマンションを買いたい
  • その他の希望:結婚5年目、10年目の区切りに海外旅行したい
  • リタイア:60歳で退職し、専門職として独立起業したい
  • ライフスタイル:年2回は国内旅行したい

ライフプランを思い描いたら、表の中に落とし込みます。具体的には、以下の手順で進めましょう。

  1. ライフプランの中で大きなイベントを記入する
  2. 家族それぞれの年齢を各年に入れる

例えば、マンションを購入する場合は、「マンション購入」などと入れておいてください。

なお、年齢の書き方ですが、以下のいずれかを用いましょう。

  • その年度の3月末の年齢
  • その年の12月時点での年齢

会社員で年度末が3月という場合は前者、個人事業主の場合は後者など、状況に応じて選びます。

2.わかる範囲で収入を予測する

次に、収入の予測を立てて表に反映させます。

定年退職(リタイア)するまでの収入については、以下の4点は必ず調べてください。

  • 定年までの給料の推移:会社の人事規定を確認したり、人事・労務担当者に聞いたりする
  • 退職金:会社の退職金規定を確認する
  • 再雇用制度:制度の有無、利用した場合の給与額を調べる
  • 児童手当:所得制限が加わらないか確認する

リタイア後の収入については、以下の点を調べましょう。

  • 国民年金・厚生年金の額:ねんきんネットや年金定期便を利用する
  • 確定拠出年金:会社・運用事業者の規定を確認する
  • 税金:年金は雑所得として課税される
  • その他収入: あれば表に反映させる

3.支出の予測を立てる

収入の予測が立ったら、支出の予測を立てましょう。管理しやすくするため区分を設ける必要はありますが、家計簿ほど細かくなくて構いません。一例として、以下のように区分してみてください。

  • 住居費:家賃・ローン・固定資産税・火災保険・管理費(マンションの場合)
  • 教育費:私立か公立かを考え、平均額を入れておく
  • 保険料:生命保険・傷害保険の保険料
  • 車両費:車本体の購入費用(一括かローンか)・自動車保険料や車検代などの諸費用
  • その他:旅行や冠婚葬祭の費用・緊急生活資金
  • 生活費:食費や日用品費など上記以外の費用

テンプレートの支出の項目について、必要に応じて行を追加して入力するようにしましょう。

5.毎年の収支と貯蓄残高の推移を確認する

必要な項目が埋まったら、毎年の収支と貯蓄残高の推移を出し、確認します。最初の年は、以下の資産の合計額を出し、貯蓄残高として入れましょう。

  • 現金
  • 預貯金(円・外貨)
  • 株式・債券・投資信託など金融商品(国内外)
  • 会社などで積み立てているもの(財形など)
  • その他資産性のあるもの

その後、「貯蓄残高=前年度末貯蓄残高+今年度年間収支」という式で、各年の貯蓄残高を計算していきます。重要なのは、貯蓄残高がマイナスにならないようにすることです。夫妻のうち年下の方が100歳に達した時点で1000万~2000万円程度プラスが維持されていると理想的でしょう。

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キャッシュフロー表を作るときのポイント

キャッシュフロー表を作成する際のポイントは、以下の通りです。

  • できるだけ正確な数値を入力する
  • ライフプランを具体的に記入する

できるだけ正確な数値を入力する

キャッシュフロー表を作成する際は、できるだけ正確な数値を入力してください。あいまいない数字を使ってキャッシュフロー表を作成すると、精度が落ちてしまいます。

例えば、収入を多めに入力してしまうと、「マンションを買う」などのライフイベントを迎えた際、キャッシュフロー表では問題がないのに実際は資金が足りないなどのトラブルに直結します。

ライフプランを具体的に記入する

ライフプランを具体的に記入するのも、正確なキャッシュフロー表を作成するために不可欠です。

例えば、「5年ごとに海外旅行に行く」といっても、どこの国に行き、何をするかによって費用は異なります。行きたい国が決まっているなら入力しておきます。未定ならば、どこにでも行けるように少し多めに見積もっておくとよいでしょう。

また、キャッシュフロー表を作成したとしても、状況が変化すれば数字も変わる可能性があります。一度作成したらそのままにするのではなく、定期的に見直すとよいでしょう。

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キャッシュフロー表について悩んだらFPに相談

キャッシュフロー表やお金のことで悩んだら、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談することをおすすめします。お金の専門家であるFPならば、各自の状況をヒアリングしたうえで精度の高いキャッシュフロー表を作成してくれます。

キャッシュフロー表を作った結果、将来の教育費が足りなくなる可能性があるなどの問題が出てきた場合も、適切な解決策を提案してくれるはずです。教育資金や住宅購入資金、老後資金など、お金に関する悩みがあるのなら、気軽に問い合わせてみましょう。

マネーキャリアのFP相談に申し込めば、キャッシュフロー表も無料で作ってもらえます。

マネーキャリアのFP相談の流れや、キャッシュフロー表の作成について詳しく説明されています。お金に関する悩みを抱えている方、FP相談を考えている方、ぜひご覧ください。

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まとめ

家計のキャッシュフロー表を作成すると、希望するライフプランを実現するために必要なお金と、それを用意すべきタイミングが理解できます。

作成する際には、できるだけ正確な数値を入力するようにしましょう。また、生活環境が変わると、キャッシュフロー表の内容も修正が必要です。1年に1回など定期的に見直すようにしましょう。

重要なのは、作成したキャッシュフロー表から浮かび上がる課題をどう解決していくかです。お金の専門家であるFPに相談してみるのもおすすめです。

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