7月末に日銀が追加の利上げを決定したことを受け、各銀行では普通預金や住宅ローンの金利にさまざまな影響を及ぼしています。
9月以降、大手銀行や地方銀行の金利はどのように推移するのでしょうか。
この記事では、9月の預金金利や住宅ローン金利の動向を、大手銀行と地方銀行に分けて解説します。
9月の金利動向。預金金利は5倍に。短プラの引き上げで住宅ローン変動金利も上昇へ
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
普通預金の金利
まず、普通預金金利の動向を確認します。
大手銀行
大手銀行の普通預金の金利は、以下の通りです。
- 三菱UFJ銀行:年0.100%(9月2日から)
- みずほ銀行:年0.100%(9月2日から)
- 三井住友銀行:年0.100%(8月6日から)
三井住友銀行は、他行に先駆けて8月から普通預金金利を引き上げていました。
ほかの銀行も、9月から普通預金金利を引き上げています。
地方銀行
地方銀行も、8~9月に金利を引き上げています。一例を確認しましょう。
- 北洋銀行(北海道):年0.100%(8月23日から)
- 北海道銀行(北海道):年0.100%(8月23日から)
- 仙台銀行(宮城県):年0.100%(9月2日から)
- 伊予銀行(愛媛県):年0.100%(8月12日から)
- 中京銀行(愛知県):年0.100%(9月2日から)
- 京都銀行(京都府):年0.100%(9月2日から)
大手銀行、地方銀行ともに、引き上げ前の普通預金金利は0.02%だったので、5倍の引き上げとなりました。
定期預金の金利
次に、定期預金金利の動向を確認します。
大手銀行
大手銀行の定期預金の金利は、以下の通りです。
- 三菱UFJ銀行(2年以下の定期預金):年0.125%(9月2日から)
- みずほ銀行(2年以下の定期預金):年0.125%(8月13日から)
- 三井住友銀行(2年以下の定期預金):年0.125%(9月2日から)
2年以下の定期預金では、各銀行とも年0.125%に引き上げられています。
地方銀行
地方銀行でも、多くの銀行で、9月以降定期預金の金利が引き上げられています。
- 秋田銀行(2年以下の定期預金):年0.125%に引き上げ(9月2日から)
- 千葉銀行(2年以下の定期預金):年0.125%に引き上げ(9月2日から)
- 武蔵野銀行(2年以下の定期預金):年0.120%に引き上げ(9月2日から)
- 愛知銀行(2年以下の定期預金):年0.125%に引き上げ(9月2日から)
- 京都銀行(2年以下の定期預金):年0.125%に引き上げ(9月2日から)
住宅ローンの金利
大手銀行の住宅ローンの金利についても確認しましょう。
大手銀行では、固定金利は引き下げられました。
以下は、固定10年の金利です。
- 三菱UFJ銀行:1.05%(前月比-0.22%)
- みずほ銀行:1.35%(前月比-0.1%)
- 三井住友銀行:1.75%(前月比-0.1%)
一方、変動金利は各銀行とも据え置きとなりました。
大手銀行は、9月に入って、変動金利の基準となる短期プライムレート(短プラ)を引き上げています。
短プラの引き上げにより、10月以降、変動金利が上昇する可能性があります。
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