親が亡くなると、さまざまな手続きが発生しますが、その中の1つに「相続」があります。
遺産には現金や保険などさまざまなものが含まれますが、家もその1つです。
中には、親の家を相続したくないという人もいるでしょう。
この記事では、親の家を相続したくない場合の対処法について解説します。
親の家を相続したくない場合はどうすればいいですか?相続放棄か売却か?
マネーFix 編集部
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親の家を相続したくない場合はどうする?
親の家を相続したくない場合の対処法は以下の通りです。
- 生前に売却してもらう
- 相続放棄する
- ほかの相続人に相続してもらう
- 不動産会社に相談する
生前に売却してもらう
生前に売却して現金化しておくことで、家を相続する必要がなくなります。
現金化しておくことで、相続人同士の遺産分割もしやすくなるでしょう。
ただし、生前に家を売却してもらうのは簡単ではない場合もあります。
高齢者の賃貸物件への入居は審査が難しいこともあり、親と同居をする必要も出てくるかもしれません。
また、住み慣れた家を手放すことへの精神的な負担もあるでしょう。
相続放棄をする
相続放棄をすれば、親の家を相続する必要はなくなります。
しかし、相続放棄をするということは、家以外の財産の相続も放棄することになります。
遺産には、不動産だけでなく預貯金、株、借金などがあります。
親に借金が多く、家も相続したくないのであれば、相続放棄してもよいでしょう。
一方、預貯金や株などの資産が多く、借金もない場合は、相続放棄してしまうと資産を引き継ぐ権利がなくなります。
また、相続放棄は原則的に相続開始から3ヵ月以内にする必要がある点には注意しましょう。
ほかの相続人に相続してもらう
兄弟などほかの相続人がいる場合は、ほかの相続人に親の家を相続してもらえないか遺産分割協議で話し合ってみることもおすすめです。
ほかの相続人も全員が親の家を相続したくない場合は、相続放棄が1つの選択肢になるでしょう。
不動産会社に相談する
家族間で解決できないなら、不動産会社に相談することもおすすめです。
親の家を相続したくない場合、相続に関する知識だけでなく、不動産の専門知識なども必要になります。
不動産会社は専門家なので、豊富な知識や経験をもとにアドバイスをしてくれます。
不動産会社のアドバイスを参考に、家族で親の家について話し合いをするとよいでしょう。
親の家を相続しないとどうなる?
すべての相続人が親の家を相続せず、相続放棄を選択した場合は、親の家は国のものになります。
ただし、相続放棄した親の家を国のものにするには、弁護士や司法書士などの第三者を「相続財産清算人」として申請を行う必要があります。
そして、その不動産に相続人がいないことを法律的に確定させなければなりません。
親の家が遠方にある場合や、自分がすでに家を所有しており親の家を相続したくないと考える人もいるでしょう。
どうしても親の家を相続したくない場合は、相続放棄をすることも1つの方法です。
しかし、親の家を相続する場合も、しない場合も、事前に家の価値を把握しておくことは大切です。
価値がないと思っている家でも、実は資産価値があるという可能性もあります。
不動産のことは不動産のプロに相談することがおすすめです。
家の価値を正しく把握するためには、できる限り多くの不動産会社で査定を出して比較することが必要です。
「ズバット不動産売却」などの一括査定サービスを活用して、家の価値を把握することから始めてみましょう。