住宅ローンの借入は、多くの人にとって長期間続くものです。
しかし、中には資金に余裕があったり、退職金などのまとまった資金が手に入ったりして、早期完済する人もいます。
そのような人に向けて、みずほ銀行が8月1日から新たな住宅ローンの取り扱いを開始しました。
この記事では、みずほ銀行の「借入時負担ゼロ型」住宅ローンについて解説します。
【国内初】手数料0円!みずほ銀行に新たな住宅ローン誕生
マネーFix 編集部
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みずほ銀行の新たな住宅ローンとは
8月1日から開始した「借入時負担ゼロ型」住宅ローンは、金利を0.2%高くする代わりに、手数料が0円になります。
手数料が0円の住宅ローンは国内初です。
手数料0円の住宅ローン
通常、住宅ローンを借入する際は、借入金額以外に保証会社の事務手数料やローン取扱手数料等が必要になります。
しかし、みずほ銀行の新たな住宅ローンは、これらの手数料が0円です。
これまでの住宅ローンでは、借入金額の2.2%を手数料として支払う必要がありましたが、新たなプランでは手数料を含めた初期費用の負担がなくなります。
そのため、借入金額に加えて必要な費用は金利のみになります。
金利は0.2%高くなる
手数料が0円になる代わりに、住宅ローン借入時の金利が適用金利から0.2%高くなります。
これによって、毎月の返済額は増えますが、早く返済すれば支払総額は抑えられるでしょう。
返済シミュレーション
手数料が0円の場合と、手数料がある場合で返済シミュレーションをしてみました。
借入条件は以下の通りです。
- 借入金額:4000万円
- 借入期間:35年間
- 適用金利:固定金利(年1.86%)
- 返済方法:元利均等
手数料あり
- 毎月返済額:12万9649円
- 初期費用 :91万3000円(ローン取扱手数料・保証会社事務手数料)
- 支払総額(35年):約5445万円
- 支払総額(10年後完済):約4386万円
手数料なし(金利+0.2%なので年2.06%で計算)
- 毎月返済額:13万3738円
- 初期費用 :0円
- 支払総額(35年):約5616万円
- 支払総額(10年後完済):約4429万円
支払総額は、「借入時負担ゼロ型」住宅ローンの方が高くなることがわかりました。
しかし、この新たな住宅ローンは長期間の借入ではなく、手元資金に余裕があるなど早期完済する人をターゲットにしています。
シミュレーションのように手数料なし(10年後完済)と手数料あり(35年後完済)を比較した場合、手数料なしの支払総額が約1000万円少なくなります。
手数料なしのプランを選択して、返済に35年かかった場合は、手数料ありに比べて金利負担が増える分、支払総額も多くなります。
そのため、早期完済を目的にする人に向いているプランだといえます。
「借入時負担ゼロ型」住宅ローンが向いている人とは
みずほ銀行の新たな住宅ローンが向いている人は、以下の通りです。
- 世帯収入の多い共働き夫婦
- 富裕層
みずほ銀行によると、新たな住宅ローンを導入した背景には、市場の多様化するニーズへの対応があります。
住宅ローンを利用する際、多くの人は最長 35 年など長期間借入をします。
しかし、住宅の住み替えや、手元の資産や退職金等を用いて早期に完済するケースがあり、市場のニーズが多様化しています。
特に、世帯収入の多い共働き夫婦や手元資産の多い富裕層などは、住宅ローンを早期に完済したい人が多くいると考えられます。
みずほ銀行は、住宅ローンの借入時に発生していた手数料(借入金額×2.2%)が早期に完済したい人の負担増になっていると考えました。
そのため早期完済したい人向けに、手数料0円という国内初の新たな住宅ローンが生まれたのです。
住宅ローンの借り換えを検討している人は、みずほ銀行の新たな住宅ローンを検討してみてはいかがでしょうか。
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