物価高が続き、老後の生活に不安を抱えている人が増えています。
MoneyFixの調査によると、約3割の人が、老後資金として1500万~2500万円貯めたいと考えていることがわかりました。
この記事では、老後資金についての調査結果を紹介するとともに、老後にどのくらいの資金が必要になるかについて解説します。
老後資金はいくら必要? 目標金額の30%未満しか準備できていない人が半数以上【独自調査】
マネーFix 編集部
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老後資金への対策に関する実態
MoneyFixでは、LINE公式アカウントの友だちを対象に「老後資金に関するアンケート調査」を実施しました。
老後資金(1人あたり)貯蓄金額の目標については、「目標とする金額はない」(16.8%)が最も多く、老後資金の準備に関して具体的な目標を持たない人が一定数いることがわかります。
また、「2,000万~2,500万円未満」(16.6%)、「1,500万~2,000万円未満」(12.1%)と、約3割の人が1500万~2500万円の範囲で目標を設定していることがわかりました。
老後の月の生活費については、「10万〜15万円未満」(34.0%)が最も多く、「15万〜20万円未満」(21.5%)、「10万円未満」(17.3%)と続きました。
現時点で達成している老後資金の貯蓄額については、「10%未満」(20.4%)が最も多く、「10〜20%未満」(17.0%)、「20〜30%未満」(15.0%)と続きました。
およそ半数の人は、目標金額の30%未満までしか貯蓄できていないことがわかりました。
老後資金はいくら必要か?
日本年金機構が公開している「令和6年4月分からの年金額」によると、夫婦2人分の厚生年金額は23万483円でした(老齢年金を含む標準的な年金額)。
また、総務省統計局が公開している「家計調査報告」によると、65歳以上の夫婦のみ世帯の平均支出額は月25万959円でした。
これらの調査結果から、夫婦2人の平均出額は、平均的な年金収入を2万円程度上回ることがわかります。
65歳から85歳まで、同様の支出額で生活する場合、480万円(2万円×12ヵ月×20年)のお金が不足することになります。
もらえる年金額が少ない場合や、国民年金しかもらえない場合などは、さらに多額の貯蓄が必要になるといえます。
また、このまま物価が上昇し続ければ、老後の生活に必要な金額も増えてくるでしょう。
老後資金について、準備を始めていない人は、老後の支出や収入をシミュレーションしてみることをおすすめします。
- 老後資金の意識に関するアンケート
- 【調査実施会社】株式会社ウェブクルー
- 【調査期間】2024年5月10日(金)~2024年5月17日(木)
- 【調査方法】MoneyFixのLINE公式アカウントでのアンケート
- 【調査人数】1,363人