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ふるさと納税のポイント付与が禁止へ。楽天の買い回りができなくなるかも

執筆者:川辺 拓也

【記事執筆】FP川辺 拓也

3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。

2024年6月25日、総務省がふるさと納税に関するルールの見直しを発表しました。

ふるさと納税の仲介サイトでのポイント付与が禁止されます。

仲介サイトで実施されている各種キャンペーンによるポイント付与は、ふるさと納税の魅力の1つでもありました。

しかし、ポイント還元率で寄付先を選ぶことは、ふるさと納税の本来の趣旨と異なります。

この記事では、ふるさと納税のルール変更について解説します。

ふるさと納税でポイントの付与が禁止に

政府は2025年10月から、ふるさと納税の仲介サイトでのポイント付与を禁止することを発表しました。

ふるさと納税の仲介サイトでは、寄付金額によって、獲得できるポイントの還元率を引き上げる施策が行われていました。

そのため、ポイント目当てで寄付する自治体を選ぶ人が多く「応援したい自治体に寄付する」という本来の趣旨とは異なる状況が生じていました。

また、自治体から仲介サイトに支払っている手数料が、自治体の経費を圧迫している点も問題となっていました。

このような、制度の趣旨に沿わない運用実態や、自治体が負担するコストを減らす目的で、新たなルールが定められることになります。

具体的には、以下のようなサイトやポイントが対象になります。

  • ふるなび:ふるなびコイン
  • さとふる:さとふるマイポイント
  • 楽天ふるさと納税:楽天ポイント
  • auPayふるさと納税:PONTAポイント

ただし、寄付やキャンペーンによって付与されるポイントが対象で、クレジットカード決済によって付与されるポイントについては規制の対象外となります。

例えば、楽天ふるさと納税では、複数の自治体に寄付をすることでポイント付与率が上昇する「お買い物マラソン」キャンペーンが人気です。

5つの自治体に寄付した場合、獲得できるポイントは通常の5倍になります。

ルール変更によって、ふるさと納税は「お買い物マラソンの」対象外になることが予想されます。

2024年10月からの新ルール

ふるさと納税の返礼品は、以下の基準をクリアしている必要があります。

  • 返礼品にかかる経費は寄付額の5割以下
  • 原材料は自治体のある都道府県で生産されたものに限定

ふるさと納税の返礼品は、調達や広報、発送などさまざまなコストがかかります。

過度な返礼品の競争を避けるために、経費が寄付額の5割以下となるよう、基準が設定されています。

また、返礼品の原材料は地場で生産されたものに限定されます。

これに加え、2024年10月からは新たなルールが設定されます。

1人1泊5万円を超える宿泊施設の利用券を返礼品にする場合、同じ都道府県内で営業している施設しか使えないようになります。

ふるさと納税のルール変更によって、返礼品にどのような影響が出るのか、今後の動向に注目が集まります。

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