電気・ガス料金の高騰を受け、2024年5月使用分まで終了した「電気・ガス料金の補助」が再開されます。
「酷暑乗り切り緊急支援」と位置づけた支援策で、8~10月の3ヵ月限定で実施される見通しです。
この記事では、電気・ガス料金の負担軽減策について解説します。
【8~10月】電気・ガス料金の補助が再開。新たな給付金の支給も検討へ
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
電気・ガス料金の補助は8月からスタート
電気・ガス料金の補助は、8月使用分から実施されます。
補助期間は8~10月の3ヵ月です
補助額は、2024年4月に実施されていた補助と同じ水準です。
出典:資源エネルギー庁「電気・ガス価格激変緩和対策事業」
電気料金は、1kWhあたり3.5円、ガス料金は1㎥あたり15円の補助が実施されます。
これによって、標準世帯では、電気料金は月1,400円、ガス料金は月450円程度減額されます。
なお、暑さが厳しくなる7月に実施されないのは、準備が間に合わないことが理由です。
その分、当初予定していた金額(1.8円/kWh)よりも多くの補助金を実施することになりました。
ガソリン代の補助金は年内継続
また、2024年6月末まで延長されていたガソリン代の補助については、年内まで継続する見通しです。
ガソリン代の補助金は、1リットルあたりの価格が170円を超えると発動される仕組みです。
1リットル5円を上限に、燃料油元売り各社に補助金が支給されます。
出典:経済産業省資源エネルギー庁「燃料油価格激変緩和補助金」
以上をまとめると、7月以降のエネルギー価格の補助は、以下の通り実施される予定です。
- 電気料金の補助:8月から10月使用分まで
- ガス料金の補助:8月から10月使用分まで
- ガソリン代の補助:12月使用分まで
11月以降はどうなる?
電気・ガス料金の補助は8月から10月使用分までとなっています。
11月以降も補助が継続するかは、現段階ではわかりません。
ただし、6月21日に行われた記者会見において、岸田総理は「年金世帯や低所得者世帯を対象として、追加の給付金で支援することを検討する」と発表しました。
どのような給付になるか、今後の動向に注目が集まります。
なお、2024年度新たに住民税非課税世帯となった世帯に対しては、現在10万円の給付金の支給が実施されています。
詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。
- 資源エネルギー庁「電気・ガス価格激変緩和対策事業」
- 経済産業省資源エネルギー庁「燃料油価格激変緩和補助金」